不登校、リストカット、オーバードース、摂食障害、家庭内暴力……
思春期の子どもの問題行動には、「家庭を子どもの居場所にする」。
居場所にするためのは、「信じて見守る」 ――というところまでお話ししました。
(「 第346話)追い詰められる子どもたち 」のつづきです)
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子どもが苦しんでいる時、親との関係は、次のどちらかです。
1)何も話してくれない
親をさけるようにして、自分の部屋に閉じこもります。親から話しかけても、無視されるか、「べつにぃ」とか「ほっといて」と言われます。反発や不満をもっているらしいことはわかるのですが、何を考えているのか分かりません。
2)苦しい気持ちをぶつけてくる
子どもは、ネガティブな気持ちを吐き出すように話してくれるのですが、それを聞くのがつらくなります。「お母さんのせいだ!」などと、親を責める場合もあります。親としては、いたたまれません。
「何も話してくれない」と「苦しい気持ちをぶつけてくる」を、行ったり来たりする場合もあります。聞くのがつらいので、「もう、いいかげんにして!」と拒否すると、子どもは何も話さなくなる、といった場合です。
いずれの場合も、基本は「気持ちを認める」ですが、それぞれの場合の対応方法を、具体的に見てみましょう。
◆「何も話してくれない」場合
「何も話してくれない」場合は、まず、「今は話したくないんだな」と、気持ちを認めてやります。
「いっさい口出しをしない」わけですが、「おはよう」などのあいさつや、「ごはんよ」などの声掛けは普通にしてください。テレビを見ながらの日常会話もいいでしょう。それに対して、子どもが返事をしなくてもかまいません。
腫れ物(はれもの)にさわるようにしない、特別扱いをしない、ということです。いつもどおり、また他の兄弟姉妹と同じように接することで、子どもは、「無理をして話さなくてもいいんだ」「今の自分でいいんだ」という安心感を持ちます。
日常会話ができるようになったら、少しずつ子どもから話を引き出します。最初は、親が聞きたいことではなく、子どもが興味を持っていることを話題にします。「今日の○○はどうだった?」といった感じです。
子どもが話し始めたら、『気持ちを認める聴き方』に徹します。
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『気持ちを認める聞き方』のポイントは2つです。
① 子どもがどう感じているかに意識を集中する。
「解決してやろう」と思って聞かない。何をアドバイスしようかと考えなくていい。
② 意見に賛成する必要はないが、そう思っていることは認める。
たとえば、子どもが「○○が好き」と言ったけれど、親は、それが大嫌いだったとします。
「○○が好きだなんて、センスが悪い」などと批判してはいけません。かといって、「私も○○が好きよ」と、無理をして合わせる必要もありません。
「そうか、○○が好きなのか。私は、△△の方が好きだな」でいいでしょう。「感情に善悪はない」わけですから、自分の「好き・嫌い」も、相手の「好き・嫌い」も認めます。
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「気持ちを認める聴き方」を続けていると、子どもは、「否定されない、批判されない」という安心感を持ちます。 だんだんと話してくれるようになります。
少し難しいのは、「うちの子は、もともと自分の気持ちや意見を言うことが、ほとんどない」という場合です。( 「第348話」へ つづく)
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