子どもが話してきたら、『気持ちを認める聴き方』( 第347話 )でした。
グチや不満を聞くのが辛くなったら、「ごめん、聞くのが苦しくなってきた」と、”私”を主語にして、自分の気持ちを伝える――でした。(「 第349話)子どもの話にイライラします 」のつづきです)
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『気持ちを認める聴き方』でネガティブな気持ちも認めてもらうと、「そう感じることは、ダメなことじゃないんだ」と安心します。
また人は、苦しい気持ちを言葉にして誰かに伝えることで、自分の気持ちを整理できるようになります。
とはいえ、「話を聞くだけいいの?」と不安になる時もあるでしょう。
親なら、なんとかその苦しみから救ってやりたいと思うものです。
「そんなこと思う必要ないのに」とか、「なんでこうしないんだろう」と歯がゆくなることも多いでしょう。
人は、気持ちを受け入れてくれた人の話なら、聞こうと思います。
子どもの気持ちを受け入れることで、はじめて、子どもへのアドバイスが有効になります。
「気持ちを認める聴き方」ができるようになったら、情報提供や選択肢を示してあげてください。
悩んでいる人、苦しんでいる人は、視野がとても狭くなっています。「これしかない」という思いにとらわれ、それがうまくいかないと、人生が終わったような気持ちになります。
それに、反抗していてもまだ子どもです。経験も知識も十分ではないので、他の選択肢があることを知らない場合もあるでしょう。
ですから、「他にもこんな道があるよ」と、選択肢を広げる手伝いをします。また、「お母さんはこう思うよ」と、いろいろな意見や考え方があることに気づく手伝いをします。「○○かも知れないよ」と、他の解釈(可能性)に気づく手伝いもいいでしょう。
例えば、部活で先生に叱られて落ち込んでいたなら、「そうか、それはイヤな気持ちになるよね。でも、なんで先生は怒ったのかねぇ。○○かも知れないし、△△かもしれないよ。あなたならできると期待していたからかも知れないね」と。
説教・説得・指示ではなく、子どもの意思を尊重した情報提供なら、子どもは聞く耳を持ちます。
その問題を解決したり、結論を出す必要はありません。
どの考え方を選ぶか、どの選択肢を選ぶかを決めるのは、子どもです。そして、子どもが決めたなら、それを応援してあげてください。(「第341話」へ つづく)
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