広島市内のこども園で、子育て通信「えがおがいっぱい」を発信しています。その第9号(2020年12月号)です。
子どもが嘘をついた時は、どう対応すればいいでしょうか?
まず、「嘘にもいろいろある」という理解が必要です。責任逃れの嘘、相手を傷つけないための優しい嘘、まわりを楽しませる嘘、誰かを守るための嘘、人間関係を円滑にするための嘘……など。
ですから、「嘘」に対してあまり神経質にならなくてもいいということです。
嘘には必ず理由があります。先入観を持たずにその理由を聞いてください。責任逃れの嘘のように見えても、友達を守るための嘘だったりすることがあります。
理由を聞いた上で、「気持ちはわかるけど、嘘はダメだよ」と諭すか、「そうか、それで嘘をついたんだね」と認めるかを決めるといいでしょう。
子どもが最初に覚える「嘘」は、「嘘泣き」です。1、2歳の子は、「なんで嘘泣きしたの?」と聞かれても、答えられません。そんな場合は、ママが察してあげます。
嘘泣きの理由は、「さびしいよ」「気にかけてほしいよ」という気持ちです。不安になって、ママの愛を確認したいのです。心が成長し、泣けば優しい声をかけてもらえること(ママの愛が確認できること)を学んだわけです。
お子さんのその訴えを察したら、ギュっしてあげてください。そして、泣いていても、泣いていなくても大好きだよという言葉をかけてください。
「ママはどんな時でも、ボクのことを大好きなんだ」という安心感が持てると、嘘泣きは減っていきます。また、「さびしいよ、抱っこして」と、気持ちを言葉で言えるようになると、嘘泣きをする必要はなくなります。
◆ 嘘の理由を聞く時に、責めるような聞き方をすると、子どもは本当のことが言えなくなります。「この子なりの理由が必ずあるはずだ」とわが子を信じて、理由を尋ねてください。
◆ 責任逃れの嘘の場合は、「そうか、怒られるのが怖かったんだね。でもそこで嘘をつくのは、もっといけないことなんだよ。それに、正直に言って謝った方が怒られないと思うよ」と、気持ちを認めた上で諭すといいでしょう。
◆ 友達を守るための嘘の場合には、叱るか認めるか迷います。他の人に迷惑をかけた場合には、一旦認めた上で、もっといい方法はなかったかを一緒に考えるといいでしょう。
◆「ドッキリ」のようにまわりを楽しませる嘘でも、ターゲットになった人はイヤな思いをする場合があります。それはどうかなと思った時は、「ああいうのがイヤな人もいるんだよ」とか「ママならちょっとイヤだな」と、人によっていろいろな感じ方があることを伝えるといいでしょう。
そんな経験を重ねることで、相手の気持ちを推し量る力や、社交性が身についていきます。
◆よく嘘をつく子もいます。「見てほしい」「構ってほしい」という気持ちを常に持っている子です。そういう子は、「嘘をつかなくてもいいんだ」を思えるようにすることが大事です。「嘘泣き」への対応と同じです。なお、こういった「問題行動」への対応は、次回の増刊号でお話しします。
(「子育て通信09」完)
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