モンペの中が生温かく、やがて冷たくむしろ幸福。。。 | 長袖が半袖に見えるほど腕、伸ばしたい!!世界初の驚異の腕伸びブログ。読めばあなたの腕が、あと50センチ、グングン伸びる!!

モンペの中が生温かく、やがて冷たくむしろ幸福。。。

 

こないだ台風、城山ダム(津久井湖)が緊急放流したの。そんなの初めてですって。夕方の5時に流すってテレビでやってて、やっぱだいじょうぶですってなって、やっぱダメです10時に流しますから、っていったのに9時半に流したっつー。

 

 

様子を見に行ってびっくりした。あれ、わかるかな。階段の上から撮ったお写真ですけど、丸いのが広場でその向こう、茶色いのが濁った水。満杯だよ。

 

 

あそこ、ダムの上んとこを、国道413号が通ってて、ブーブー走ってる。

 

水は濁ってるんじゃなくて、木片がびっしり浮いてた。

 

 

毎度おなじみ漂流する船着き場も。

 

 

ダムにようこそ にも行ってみた。

 

 

ずーっと放流してんの。してんのにあの水の量。上の方から流れて来てるんでしょうか。週末の雨も心配ですが、耳寄りな乙女の放尿のニュースがありますんで、、、

 

 

 

 

 

嵐の最中、読み終えた。大本教の小説だと思ってたら、あんま関係なかった。物語中の宗教団体の教主様の名前が、仁二郎っつーのが紛らわしいくらいで、物語の主役はそのチルドレンたち。

 

千葉潔くんが主人公。初登場時は中学生。そしてそれを取り巻く女子が4人も。

 

潔は親に死に別れ、遺言通りに教団にやって来た謎の少年として現れ、周囲の人たち、特に女子、を魅了する。

 

4人が4様に潔が気になって仕方がないお年頃。それが思春期。

 

硬い文学かと思い敬遠していたが、ラノベっぽかった。ラノベ、読んだことないですけど。

 

4人の女子のうち、ふたりが教主の娘なの。長女=阿礼はリーダータイプで馬とか乗ってるの。ツンデレってやつ。お風呂が熱いわよ!! って潔を怒鳴りつけるの。早く埋めなさいって。ウブな潔が水桶をもったまま、風呂の外で大困惑するのが前半最大の見どころ。

 

次女=阿貴はあんよが悪いの。クララ。潔に負ぶわれ密着度が増します。

 

あんよが悪い阿貴の世話をしてるのが堀江家の娘=民江。潔といっしょに藁打ちに精を出すとこを、ちょっと見てみましょう。

 

 

>黙っていても気づまりはなかった。民江には過度の同情もなければ、過度の好奇心もなく、ずっと以前から一つ屋根に住んでいるように自然だったからだ。ただ、その時、かぎなれない変な匂いがした。塩辛の樽から匂うのだろうか。変に気の散る匂いだった。

 

「何か、匂わない?」

「いいや」 民江は仕事の手を休めない。

「でも匂うよ。そっちから・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」

 

 

メンスちゃんでした。

 

そして最後はもっとも積極的に潔に迫る女中の有坂卑美子。勉強中の潔のえんぴつがあまりにもチビていて気の毒に思い新品のトギトギのえんぴつをプレゼントして潔の気を惹きます。それが阿礼の私物を勝手に盗んで与えたものだったので、大騒ぎ。女中の分際で。

 

 

>テニスのラケットをもち、白い運動着にブルーマ姿の行徳阿礼が、モンペ姿の堀江民江や中学服に草鞋ばきの上田荘平を伴って、川原に出てきた。春とはいえ、まだ朝夕は冷えこみの激しい川原に、ブルーマ姿は大胆すぎた。(P273)

 

 

ブルーマ!! ↑こうしたサービスシーンを随所にちりばめながら、いや、全体的には戦時中が舞台となったハードこの上ない物語が展開するのですが(漢字が難しすぎ漢和辞典すっごい引いた)、物語が佳境に向かう下巻のこのシーン、阿貴が引き揚げ列車で帰京するシーンは出色であろう。

 

大人になった阿貴はあんよも直って歩けるようになっているのだが、なにしろ列車がすし詰めで、網棚にまで人が乗り、小便はその場で垂れ流し、地獄である。

 

阿貴は遂に車両の中からはじき出され、連結器にまたがる形でそこの梯子にしがみつく。『その方がむしろ楽だった』、最初は。景色も空気もいい。

 

カーブが怖い。鉄橋が多くなる。足下は川。つぎはトンネル。長いトンネル。石炭は悪質で煙が多く、急勾配の上り坂では途中ずるずる後退し、なかなか抜けない。

 

じゃ、乙女の失禁のリアル描写をどうぞ。戦争のリアルがここにある、、、人の幸福とはなにか、真に考えさせられる結末である、、、新海誠とかが克明にアニメ化するといいのに、、、

 

 

>お母さん、助けて、阿貴を助けて・・・・・・こんな真っ暗闇で、肺を煤煙に覆われて死ぬのは嫌・・・・・・もう手足もしびれきっている。誰か助けて・・・・・

 

>阿貴は死ぬ思いをしたトンネルを出た時に見た灯に、声をあげた。滅びずに残った山野に灯が点っている。

 

>下痢の完全になおっていなかった下腹がぐるぐると鳴り、阿貴は自分が車輛の外の梯子にしがみついたまま失禁するのを覚えた。緊張のゆるんだ瞬間、それはどうにもならず流れだしたのだ。列車の進行によって起こる風に吹かれ、モンペの中が生温かく、やがて冷たく濡れるのを覚えながら、恥ずかしさはなく、彼女はむしろ幸福だった。(朝日文芸文庫 下巻P153)