すっかりブログの更新を怠っておりました。

書きたいことはあったのに、毎日バタバタと過ぎてしまいました。

 

でも、今回のことはちゃんと残しておこうと思います。

 

我が家の老犬たちは10歳を超えてからもみんな元気で

冗談で、彼らが死なないから交配のための新しい犬を買えない

なんて言って笑っていたのですが

その前に必要に迫られて、若い雄犬を迎えることを決めました。

 

子犬をハンガリーから、1歳になる若い犬を日本から。

その話しが決まってから、どういう組み合わせでいくか

小屋の割り当てなんかを話し合っていました。

 

そんな時、11歳になったばかりの雄が、小屋から出て

いつものように餌をあげるテラスに向かって走って行き

その後ろを私がついて行くと、到着してからふらふらとして

倒れ込んでしまったのです。

 

そんなこと今までなかったから驚きましたが

しばらくすると落ち着いたようで、翌日も様子を見る事に。

朝は大丈夫なのに、翌日の午後にまた倒れ込んでしまったのです。

 

これは普通じゃないので、病院に連れて行く事にしました。

症状を話すと、おそらく脳腫瘍ができているんだろうと。

確定するにはCT検査が必要でその費用は新しい犬が買える金額。

もう年だし、手術してもどうなるかわからないので

無理をさせずに薬で痛みとふらつきを抑えることになりました。

 

その薬で数ヶ月長く生きた子もいたそうなので、

うちの子もそうなればと期待したのですが、

当初調子が良くなり喜んだのもつかの間、徐々に食欲が落ち

今度は食欲が出るようなお薬を処方してもらい少し持ち直しました。

 

でもそれもいつものドッグフードがダメになり

缶の肉のみをあげるようにしてたのですが、それすら食べられなくなり…

体重も筋肉もかなり落ちたのが目に見えるほどで

これ以上無理させて、最後に苦しい思いをさせたくなくて

あの子を逝かせてあげる決意をしました。

 

最後にごはんを食べて欲しくて、お薬に期待しましたがもう効果なく。

夕方夫と病院まで連れて行きました。

二人ともこの日が正しかったのか、早過ぎはしなかったのかと

決断に自信がもてなかったのですが、先生があの子の歯茎を見て

もうほぼ真っ白になっているを教えてくれたときに

だから力も沸かなくてごはんも食べられなくなっていたんだ…と思うと

苦しむ前に決断をしてよかったんだと思うことができました。

それに病院に行く直前から痰が絡んだような咳も出始めて、鼻血まで出たり。

先生も間違ってないとおっしゃってくれて。

 

前回他の子を見送った時よりも、心の準備をする時間があったとはいえ(1ヶ月ほど)

やっぱりもうあの子と永遠にお別れすると思うと辛くてたまりませんでした。

もっと何かしてあげられたんじゃないか、なぜもっと早く気づけなかったのか。

いくら考えても、後悔しても仕方ないし、多分何も変わらなかった。

 

とにかく痛みや疲労感から解放されて、安らかに眠ってほしいです。

きっと今頃は虹の向こうで思い切り走り回っていることでしょう。

 

うちには他にも老犬がいて、順番が予定とは違ったけれども

あの子たちには特に若い子よりも撫でてあげる時間なんかは多くしているつもり。

いつ突然最後の時間が来ても、あの子達にたくさん笑顔をあげたと思えるように。

 

子犬は小さいというだけで可愛いし、若い子たちはエネルギーに溢れて

飛びついてじゃれて来たりすると可愛くてたまらないし。

それでも老犬にはまた違う可愛さがある。

つまりみんなその時々の愛おしさがあるというか。

 

動物は話せないし、犬は我慢強くて、異変に気付く頃にはかなり病気が

進行していることもあると聞くけれども、

本当に最後の時はいつもあっという間に訪れます。

 

繁殖のために新しく雄犬ももうすぐ日本から連れてくる予定で

うちの犬舎も様子が変わっていきます。

正直あの子を失った悲しみにいつまでも浸っているわけにもいかない状態。

それも悪いことではなくて、今いる子たちとこれから来る子たちと

背一杯前を向いて楽しく暮らして、生まれて来る犬たちを待ってくれている

新しい飼い主さんたちのためにも、いい秋田犬を作っていくのが

私たちの仕事。これからもがんばります。