住宅街のあちこちで屠殺が行われる日 | ラクダと旅する日常

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イスラムで一番大きな祝祭ライード(犠牲祭)。

食べるの大変だし、今回は羊一頭買わないことにしようと言った舌の根も乾かないうちに、夫が羊を一頭買ってきました。

やっぱり買わずにいられないのね。と言うと、小ぶりで安かった!肉屋で3,4日分の肉を買うのとそう変わらない。だそう;

ライードの朝、近くに住んでる義妹一家と一緒に処理しようと車で団地の通りを通ると、

すでに道端でどんどん屠殺が行われています。

肉にされた羊が普通のアパルトマンの壁に次々ぶら下がっていく様子に引く息子たち…

 

 

いつもこの時期日本にいて、今回は3年ぶりなので小さくて以前の記憶があまりない様子。

こういうのは小学生くらいが一番ショックを受けるみたいで、見たくない可哀想過ぎ!と遠ざかっていました。

生きている羊の首を切り、真っ赤な血が溢れ、そこから皮を剥いで内臓を取り出す一連の作業。

子どもに見せて平気なの?と思われるかもしれませんが、

どういう状況で行われるかが行為よりも影響するのだと思います。

例えば虐待が行われている家でコップが落ちて割れたら、それだけで子どもに張り詰めた恐怖を与えるだろうけど、

めでたい雰囲気の中、餅でもつくように和気あいあいと屠殺すれば、血が溢れたとしても、

それはやはり、肉を食べるということ以外にならないのです。

 

このライードの一日は、大きな包丁を持った血が付いた人が道端をうろうろしていたり、

外で持ち寄って焚火するために羊の頭部や足を抱えて出歩く人があちこちいたりしますが、

そういうことが何でもない日になる特別な一日。

とはいえ、無数に連なるサーモンピンクの建物の道端でも屋上でも、本当に下から上まで

次々羊が肉になり吊るされている様子を見ると、やっぱり摩訶不思議な国にいるなぁと実感します。

*伝統的な造りの一軒家には中庭があるのでこんな風に外でやらざるを得ないのは、

アパルトマンが多くなった現代ならではの光景と言えます。

 

 

向こう側の屋上。3頭吊るされているのが見えるでしょうか・・

近いとやっぱり生々しいので、今回は遠目の写真のみ載せました。

ちなみにこの日も43度くらいありました!

 

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