カンパニュラは初夏から夏にかけて紫やピンク、白などの花を咲かせる植物です。
代表的な種類と特徴、育て方のポイントを紹介します。
カンパニュラの種類と特徴
キキョウ科ホタルブクロ属に分類される観賞用植物を総称した呼び名です。
カンパニュラ(Campanula)というのはホタルブクロ属の学名。
ラテン語のcampana(小さな鐘)が語源で、花の形が釣り鐘に似ていることにちなみます。
北半球の温帯に約300種の仲間があり、日本には、ホタルブクロ、ヤツシロソウなどが自生しています。
一般に、日本でカンパニュラといえば南ヨーロッパ原産のメディウムをさします。
草丈:30cm~1m程度
花色:青、白、ピンク、紫など
開花時期:5~7月頃
主な品種
学名:Campanula medium
カンパニュラの代表的な品種。
南ヨーロッパ原産。日本には明治のはじめに入ってきたといわれています。
別名、フウリンソウ(風鈴草)、ツリガネソウ(釣鐘草)とも呼ばれます。
草丈:約80~150cm
自生種は釣り鐘形の花をやや下向きに咲かせますが、園芸品種は花がやや上向きにつくように改良されています。
一般には春に種をまいて翌春以降に花を咲かせて枯れる2年草として扱われています。
学名:Campanula punctata
日本の低山地から山地の林縁に自生する耐寒性多年草。
草丈:30~50cm
釣鐘状の大きな花を下向きに咲かせます。
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ホタルブクロの特徴と育て方
学名:Campanula glomerata
原産地は日本、朝鮮半島、中国。
別名の「ヤツシロソウ(八代草)」は熊本県の八代で発見されたことから名付けられました。
リンドウのように上を向いて花を咲かせることから「リンドウ咲きカンパニュラ」とも呼ばれます。
草丈は30~60㎝。
美しい青紫色の花を咲かせる品種が多いです。
学名:Campanula portenschlagiana
別名、ベルフラワーとも呼ばれます。
原産地:東ヨーロッパ
草丈は10~15cm。常緑多年草。
4~7月になると釣り鐘形の花を上向き、あるいは斜め上向きに咲かせます。
カンパニュラ メディウムの育て方
ここでは、代表的な品種であるメディウム(フウリンソウ)の育て方を紹介します。
種から育てることができますがホームセンターなどで販売される苗を買って植え付けると簡単です。
適期は10月頃。植え付け間隔は約30cm。
日当たり、風通し、水はけのよい場所で育てましょう。
日陰では育ちません。
花茎が伸び始めたら倒れないように支柱を立ててください。
植え付け
酸性土壌を嫌う植物です。
地植えの場合は植え付け前に苦土石灰を混ぜ込んでおくとよいでしょう。
水はけが悪い場合は堆肥も混ぜておきます。
※庭土の酸性度を調節する方法についてはこちらの記事に書きました。
↓ ↓ ↓
花壇の土壌改良!土作りに適した時期と方法は?庭土の酸性度を調節する方法も紹介!
鉢やプランターに植え付ける場合は市販の草花用培養土を使います。
水やり
鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
地植えの場合は、特に必要ありません。
肥料
植え付け時に緩効性化成肥料を与えます。
鉢植えの場合は、追肥として花の咲いている期間は液体肥料を1週間に1回の割合で与えるようにします。
病害虫
白絹病、根腐病、灰色かび病が発生することがあります。
害虫ではヨトウムシが発生することがあります。
カンパニュラ メディウムを寒冷地で育てるコツ
寒さに強い植物なので根(土)を凍らせなければ冬越しができます。
地植えの場合、防寒対策として腐葉土や土をかぶせます。
鉢植えは、凍らない程度の場所に移動させましょう。
冬の低温にあわないと花芽が作られない性質があるので室内には取り込まないようにします。
さいごに
今回は、カンパニュラの代表的な種類と特徴、育て方のポイントについて調べたことをまとめました。
お馴染みのホタルブクロや草丈が低いオトメギキョウなど品種は様々。
花壇の後方に植え付けたり、鉢植えや切り花でも楽しめます。
寒さに強いので寒冷地でも安心して育てられるのも魅力ですね。
ちなみに、カンパニュラ メディウムの花が咲いているようすをみるとタチアオイに草姿が似ているなと思っています。
ボーダー花壇に一緒に植えてみるのもよいかもしれません。