「なぁ、アカシックレコードって知ってるか?」って

 

友人のタクミが聞いてきた。

 

私は、「知らない」と答えた。

 

でも、心のどこかで聞いたことある。

 

いや、知ってると思った。

 

私とタクミは大学3年生

 

授業を終わりにコーヒーショップへ行くところだった。

 

「知らないの?」とタクミ

 

「うん・・・」と私は答える。

 

「俺、アカシックレーコードにアクセスできるんだ。」と

 

タクミが呟いた。

 

「え?嘘?」と私は聞く。

 

「知ってるんじゃん」とタクミ

 

「なんとなく知ってるだけで・・・

 

詳しくはわからないか・・・」私はそう答えた。

 

「知りたい?アカシックレコードにアクセスする方法」

 

私の本音は知りたいような・・・

 

知りたくないような・・・

 

知ったところでどうするんだ?

 

でも、興味本意で「うん」と答えた。

 

「じゃあ、ここ奢って」と

 

コーヒーショップの前で指さした。

 

「えっ?」と思ったけど

 

コーヒー代ぐらいならと思って払った。

 

ここでゆっくり話を聞けるのかと思ったら

 

コーヒー片手に地下鉄に乗り

 

ある駅についた。

 

駅についた時にはコーヒーは飲み終わっていた。

 

ホームから階段を上り見えた景色は都庁が見える

 

そこから少し怪しい路地を歩き4階縦のビルについた。

 

ここと指差された建物があまりにも胡散臭い

 

入ることを躊躇しそうなビルだった。

 

「私、やっぱりいい」と帰ろうとした。

 

「いいの?興味あるんじゃないの?」

 

「興味はあるけど・・・」

 

「俺も最初はそうだった。中に入ったら別世界だから」

 

「本当に?」

 

うん、とタクミがうなずいた。

 

渋々ついて中に入ってみる事にした。

 

エレベーターに乗りタクミは2階のボタンを押した。

 

2階につきある扉の前でタクミは止まった。

 

「ここだよ。」

 

扉の前には”アカシックレコードへようこそ”と

 

書かれていた。

 

ますます、怪し感じがする。

 

タクミが「開けてみて」と言う

 

「え?」ムリムリと言いたかったのに

 

自然と自分からその扉を開けていた。

 

そこは、宇宙空間にいるような不思議な空間だった

 

心では入りたくないのに足は自然と前に進んでいる

 

宙を歩いているようなフアフアした感覚。

 

私はタクミが一緒についてきているのかも

 

忘れて前に進んだ。

 

どうしても、気になる場所が

 

私を呼んでいるかのように一箇所だけが

 

神々しく光っていた。

 

その場所にたどり着いて

 

光を放っている岩のような塊に私は触れた。

 

温かい、でも、何も感じられないただの岩。

 

その時タクミが「これ、そのままでは、繋がれないんだ!」

 

「君がアクセスするべきものなんだけど、

 

今の君では繋がれない!」

 

この岩の中に君に大事な事(知識)が入ってる。

 

「え?何をすればいい?」

 

「それは、君にしかわからないんだ」

 

「は?」とここまで来てどうしてと思いで言った。

 

「ハンマーで一気に崩すのか?

 

ヤスリでコツコツ磨くのか?

 

でも間違えると中の物(知識)は壊れる。」

 

「自然と中が出てくる人もいる」

 

「ほら、あそこ」と

 

タクミが指さした

 

先には水晶玉のような丸い石が浮いていた。

 

「あれは、アクセス可能なのに持ち主が現れないんだ」

 

「他の人はアクセスできないの?」と私はタクミに聞いた。

 

「アクセスはできると思う。

 

でも、僕や君がアクセスいたところで、

 

この知識は、なんの役にも立たないんだ!」

 

「触ってごらん」と

 

タクミが言うので

 

私はその水晶玉のような石に触ってみた。

 

何か部品を組み立てるような

 

イメージが浮かんだ

 

そして、人々が喜んでいる。

 

「見えたかい?」

 

うんと私がうなずく。

 

「きっと、未来の電化製品なんだと思う。

 

でも、今の僕らにはそれを作る事はできないだろ?」

 

また、私は頷いた。

 

「この、情報が必要な人たちはきっといる。

 

ココにアクセスできたら

 

僕らの生活はもっと豊かになるだろうに

 

今の人類は、まだアカシックレコードに

 

アクセスしてこないんだ。」

 

「君を呼んだのは君はアクセスできると思ったから。

 

でも、君の場合はまだ、知識の方が育ってなかった。」

 

「君は毎日ココに通って自分の必要な知識に愛情を注ぐんだ

 

この知識にアクセスさせてくださいって

 

心のそこから祈って

 

そうしたら、きっと君にとって大事な知識に巡り会える。」

 

そういってタクミは消えた。

 

いや、消えてはいない。

 

ただ、タクミのような声が聞こえていただけだった。

 

我にかえると・・・

 

私は、コーヒーショップでタクミと二人で

 

アカシックレコードの都市伝説を話していたのだった。

 

 

 

 

 

文章書く勉強をしているわけではないのですが

書いてみたくて書いてみました。

つたない文章でも呼んでくれる方がいたら嬉しいです。

ありがとうございます。