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シェフオオシマの住宅雑記帳

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2020.02.21
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そして時は経ち、また私は大学のS教授の部屋にいた。

私『すみません!せっかく紹介いただきました
  H設計事務所ですが
  辞めることになりました』
  
  2年前と同じシチュエーションだ。

S教授『今度はこれからどうするつもりだ、あてはあるのか?
   そろそろお父さんの会社を手伝わなければ
   いけない頃じゃないのか?』

私『実は父親の子会社があるのですが
  今年がんばって1級建築士をとって
  その子会社を設計事務所にしようと
  思っているのです』

S教授『独立するのか?大変だぞ!
    設計の仕事のあてはあるのか?』

私『父親の会社の仕事はあるのでしょうが、
 小さな会社なので他にもがんばって仕事を
 作らなければと思っています』

S教授『そうかー。それなら構造設計の仕事をする気はないか?
   OBが今度名古屋で構造設計事務所を開設したので
   その気があるなら何かと仕事はあると・・・』

”願ってもない話だ!しかし構造設計事務所の仕事と
 いったらまた一から勉強だ”
”しかし木構造の伏せ図を描いたときは面白かったし、
鉄骨や鉄筋の構造も覚えたら面白いかもな”

そう考えをめぐらせた時間はほんの1,2秒だった(はずだ)。

私 『は、はい、  お願いします』
  (こんな展開になるとは、心の準備を
   全然してなかったけどこれも流れだ)

(あれ?2年前と似たような状況だなあ)

S教授はメモをめくり、おもむろに電話を掛けだした。

やっぱり2年前と同じシチュエーションだ。

持つべきものはいい先生だなあ。

そうして
「オオシマ設計」は意匠設計、構造設計の両方とも仕事として
始めたのだ。

構造の仕事は思っていたより大変でした。
パソコンソフトもいまよりずっと高価な時代でしたから、
すべて手計算で構造計算をするわけです。

(現在手計算で構造計算する人は少なくなって
 しまったでしょう)

しかし会社には私一人、誰に聞くと言うわけにはいかず
まずは手計算をするために、参考となる書籍を探すことから始まりました。

そして探してきた書籍を読んでみると
見たことある気がする計算式なのだが、
それが実際に計算する前に理解しようとしても
さっぱりわからない!

たった一つの式の意味を理解するのに
結局1日かかってしまったこともありました。

情けなくて涙がにじみそうでした。

正直言うと単位ですら混乱していた。
この式で使うこの符号はt(トン)なのかkgなのか,
これはmなのかcmなのか
でさえ・・・

複雑な計算式の中で単位が一桁違うということは
まるで意味がないわけですから、
単位はもう本当に基本の中の基本なんですね。

おかげで単位の大事さも
よく身にしみました。

学生時代に本当にサボっていたので、罰が当たったのですね。

(こんなにお世話になるS教授の授業最中に
抜け出してテニスをしに行った私が馬鹿だった!)

1人で仕事を始めて、
上司も、同僚もいない中で構造の基本を
一つ一つ覚えていくしかなかったので、
当初は一つの計算を終わるのに人の5倍くらい
時間が掛かったのではないでしょうか。

そうするうちに構造設計事務所からの仕事や
またその紹介で大手ゼネコンさんの
構造設計部に出入をするようになって
いろいろな会社の仕事方法も
目にする機会が増えました。

でも結果的に良いことのほうが多かったのです。
なぜならば、そうこうするうちに、
構造を知ることにより
建物の全体像がよくわかることに
気がつくようになりました。

『なるほど、奥村組にいたとき
現場であの仕様になっていたのは
こういうわけだったのか!!』

『設計事務所勤めの頃、構造をもっと理解していたら
あのような不経済な図面は描かなかっただろうな』

という事がわかるようになってきたのです。
そうなると建築の面白さが
また変わって来たのですね。

友人Wがこういったのを覚えています。
(その友人WとはS教授の授業中に
テニスに誘ってくれた張本人なのです。)

『オオシマは学校では一番のほほんと
してたように見えたけど
(勉強して無かったという意味だろう)
社会に出てからは一番勉強してるんじゃないか?』

さすが持つべきものは友人だ。
そんな言葉が私を支えてくれてもいたのです。

おかげさんで今では

”構造に詳しい工務店の設計部長兼社長”

HP上などでは

住宅の調理人という意味で

”シェフ・オオシマ”

になっているわけです。

この後は
またいろいろな人間ストーリーがからんで
設計事務所、構造設計事務所で出会った人たちと
再会するお話があったり、
(このHPの施工例の中の1軒も実は設計士のお宅です)

またこんなお客さんに出会えた!
なんてお話がたくさんあるのですが、
ちょっとHP上ではプライバシーの厳しいご時世で
書けなくて残念なのです。

ここでは書けないのですが

いつか

あなたに

出会うときまで

その話は大事に

取っておきます






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Last updated  2020.02.21 00:00:22
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