最終回。

『透明なゆりかご』

 

こんなん泣かずに見られるかっつーの。

泣きっぱなしだよ。

 

 

いろんな想いが駆け巡った。

 

母親としての あたし。

ナースとしての あたし。

 

 

 

『だったら。ずっとお腹の中にいてくれたらいいのに。

そしたらこうしてずっと、一緒にいられるのに』

 

あたしの場合。

子どもが生まれた後の検診で指摘された。

 

そのとき。

思ったんだ。

 

「あたしのお腹の中に戻ってくれたらいいのに。

そしたらずっと、

恐いことも痛いこともなく穏やかに一緒にいられるのに」

 

もう20年以上も前のことなのに、

鮮明に蘇るあのときの記憶。

 

 

 

看取りの場面でも。

 

『自分じゃない人の気持ちは絶対分からない。

だったら、一生懸命考えるしかなくて。

それで、自分が出した答えを信じるしかない』

 

自己決定が出来なくなった状態の目の前の患者さん

今後のことは家族に委ねなければならないとき。

 

そりゃー、家族は迷う。

 

自分の気持ちで動けば、生きていてほしい。一日でも長く。

 

でも、

患者本人はそれを望んでいるのかどーかを、

その人のことを想って考え出した決断なら・・・。

 

そう。

たとえどんなコタエを出しても後悔はする。

 

でも、

自分のエゴを通したんじゃなければ、

きっとその人は喜んでくれているはずだから・・・。

 

 

 

死に向き合う医療の現場。

 

あたしのコタエは、あたしの中にある。

 

いつも

常に

念頭に置いていること。

 

自己満足になっていないかを考える。

 

たった一人の

大切なその人のことを思って決めれば、

いつだってそれがその時の最善なんだ。

 

 

それでもやっぱり悩む。

 

これで良かったのか。

まだ何か出来ることがあったんじゃないだろうか。

 

そうやってまた考える。

 

最善を、考え続けていけばいい。

 

 

あー。

 

いいドラマだったな。

 

いい涙だった花