本日の3カ所目は30kmほどの距離を走って
道の駅子守唄の里五木 へやってきました。
“球磨郡五木村” は九州のほぼ中心部で、かつては秘境といわれた地域です。
五木村はまた、“川辺川ダム計画” で政治に翻弄されてきた地区でもあります。
昭和38年から40年にかけて球磨川並びに川辺川で大水害が発生し甚大な被害がありました。
これを契機に旧建設省は昭和41年に川辺川ダム建設計画を発表しました。
その水没地域にあたる五木村は当初猛反対をしていましたが、平成8年、苦渋の決断でダム工事に同意し、高台にある現在の “頭地地区” に移転したのです。
その間、昭和30年代に約6千人いた村民は、1080人まで減少しています。
そんな中、2009年に民主党政権により川辺川ダム工事が中止されたため、現在はダム以外の方法による治水を模索しながら既に10年間中途半端な状況が続いているのです。
そのように翻弄され続けた五木村ですが、良いこともあります。
それは観光客が増加していることです。
2008年に12万強だった観光客数は2017年には17万4千人で44%伸びています。
水没予定として立ち退いた元の土地には、国の交付金などを活用して “村民公園「五木源パーク」” が完成し、第三セクター方式の宿泊施設が整備されています。
更に、川辺川に架かる “小八重橋(こばえばし)” には、九州で唯一の “ブリッジバンジージャンプ” があり、高さ66mから川辺川に飛び込めます。
(観光パンフレットより写真借用)
川辺川は12年連続の “水質日本一” で、川遊びや釣りが楽しめます。
他にも、子守唄公園、五木温泉や五木阿蘇神社などのスポットもあります。
道の駅も観光振興の一翼を担っているということになります。
ここでは、五木特産の “山うにとうふ” を買いました。
豆腐のみそ漬けなのですが、これがウニのように美味しいのです。
この日は土曜日ということもあり、ツーリングの人たちがいっぱい来ていました。
五木村は65歳以上が49%と県内で最も高い高齢化率です。
林業と観光が主力の産業ですが、林業も現在伸びています。
ダム工事が今後どうなるのか皆目分かりませんが、恵まれた大自然を生かして更に観光客を伸ばして欲しいと思います。