本日2回目の更新です。
 

エフエムあまがさきで昭和の音楽にこだわる番組

「昭和通二丁目ラジオ」木曜日を担当しています。

 

昭和歌謡といえば、ジュリーこと沢田研二さんは

外すことのできない大スター。

本当に見目麗しく、歌も上手くて、

いつも時代を先取りするかっこいいスターでした。

 

そのジュリーも70歳。

記念の全国ツアーの、さいたまアリーナ公演が突然の中止となり、

大きな話題になったのはご存知のことと思います。

 

昨日のお昼の時点では、

理由があれこれ詮索されていたものの、

いずれも推測の域を出ていませんでした。

 

昨日、番組が終わり帰宅してから、

ジュリーが自ら理由を語ったことを知りました。

9,000人のキャパシティで7,000人しかいなかったから?

「僕にも意地がある」とな?

 

うーむ。

ジュリーほどの大スターともなると、

そういう気持ちになるのだろうと、

わからないでもありません。

 

わからないでもないけれど、

チケットを買って楽しみに集まってくれた人が7,000人もいるんですよ。

7,000人!!

気が遠くなるような人数です。

その人たちを放り出して、帰ってしまう気持ちがわからない。

 

もちろん契約事項の中に、

集客によっては開催しないという条項があったのでしょう。

それは理解できます。

日本はこういうお仕事の契約があいまいで、

書面を交わさないで仕事の約束をすることも

多いのだと思います。

そんななぁなぁではいけないと、ジュリーは思っているのでしょう。

だとしたら、前売り販売の状況を見て、

もっと早めに中止できなかったのかしら。

安くない交通費を支払って会場まで行って

中止を知ったかたも多かったでしょうに。

 

私はこの件で思い出したことがあります。

 

私は今フリーで仕事をしているのですが、

以前は某プロダクションに所属しておりました。

15年以上前、私はそのプロダクション主催のレッスンに、

週に一度参加していました。

発声や朗読、時にはラジオパーソナリティーの練習など、

さまざまな状況を想定してのレッスンです。

 

時々は、声の仕事の世界で活躍しておられる方を

特別講師にお迎えすることもありました。

 

ある時、その特別レッスンに毎日放送のアナウンサー 

上泉雄一さんが来てくださいました。

いろいろなお話をお聞きして、とても勉強になったのですが、

その後の質疑応答で忘れられない一言を私たちにくださったのです。

 

某局の深夜番組を担当して半年くらいのレッスン生が

上泉さんに相談したのです。

「最初は番組を持てたことがすごく嬉しかったんです。

 でも、しばらくすると本当にこの放送を聞いている人がいるのか、

 疑問に思えてきて。

 やりがいが見つけられません」

というような内容でした。

 

すると上泉さんは、その人の迷いを鋭く指摘。

「あれこれ理由づけしているけど、

 君自身はその番組を続けたいの?続けたくないの?

 冷たいようだけど、君ががやりたくないというのだったら やめれば。

 そのポジションにつきたいという人はいくらでもいる。

 君の代わりはいくらでもいる」

 

この言葉を聞いて、相談した本人はもちろん、

レッスンを受けていた全員がシーンとしてしまいました。

 

そのあと、上泉さんは続けてこうおっしゃったんです。

 

「だけど、本当に誰も聞いていないの?

 たった一人でも君の番組を楽しみにしてくれているリスナーがいるなら、

 その一人のためにしゃべるべきだと僕は思うけどな」

 

私はその時、感動して震えてしまいました。

たとえ一人でも、誰かが自分の話を聞いてくれて、

何かを感じてくれるなんて、すばらしいことなんだなぁ。

私はその当時、レギュラー番組はおろか、

ギャラをいただける仕事すらなかったのですが、

もし将来、自分が番組を担当させてもらえることになったら、

上泉さんがおっしゃった この言葉を忘れずにいようと決意したのでした。

 

 

ジュリーとこの話を一緒にするのは筋が違うでしょうが、

上泉さんのこの言葉の意味を改めて噛み締め、

気持ちを新たにすることができました。

 

 

ちなみに、この事態になっても

私はジュリーのことが嫌いではありません。

昭和世代にとってジュリーは本当に大スターなんですもの。

 

来週の木曜日にはエフエムあまがさきのスタジオの隣、

あましんアルカイックホールでのコンサートが予定されています。

ジュリー、来てください!

歌ってね!!

 

 

 

 

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