受験・子育てをする上で親に気を付けてほしいこと | お受験ブルーズ

お受験ブルーズ

現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「Allegiance Reign」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 例えばお子さんが模試などで悪い成績をとってきたとき、親がどのようなリアクションをするか、がお子さんの未来を形作っていくことを思います。子は、親自身が思っているよりずっと親のことを観察していますし、感じとっています。

 

 そこを軽く考えてはいけません。偽善・演出でも良いので、子を長い目で想う気持ちをお持ちになり、顔や声には出すべきではないものは、絶対に出さないようにすることも大切です。ストレスはたまると思いますが(笑)

 

 子には、「出したい(怒りたい)けど出さないようにしているな」もわかりますし、バレます。が、出さないようにするその思いやりが、数十年後かもしれませんが、伝わることと思います。

 

 もちろん、育てやすい子が存在するのも確かです。遺伝的な要素で、アドレナリン・ドーパミン的な神経ホルモンが出やすい・受容体が多い少ない、などで子の性格の方向性(怒りやすい・おとなしいなど)があるという科学的知見もあります。でも、それは所詮ベースとなるもの。

 

 そのうえに子育てを通じて良いものを積み上げれば、才能的なハンディはそこそこは覆せるし、寂しいこと・無情感の裏返しによる手酷い犯罪も防ぎやすいと感じます。

 

 最近多いような、無差別な犯罪や無職の方の暴虐の裏には、犯人の方に潜む寂しさだったりある種のやるせなさを感じることがないでしょうか。その蛮行に対し、憎しみとかそのようなものもありますが、「哀しい」という気持ちになることはないでしょうか。

 僕は、いろいろな今までの家庭のどれか、に当てはめて考えてみたりもします。「あの子、こうなりそうだな」とか。

 

 

 この仕事をやっていますと、「親との関係」によって、こじれていく親子関係や、それに伴う家出・非行・引きこもり・不登校などの問題行動に至る過程を、毎週のストップモーションのように見ることがあります。週に一回のようなペースの方が、家庭・生徒の変化に気づけることもあるのです。

 

 こじれていると、もう簡単には元に戻らず、子も親も、意地を張り通しで、取り返しのつかないところまで行きます。親にも素直さが消えています。

 受験を失敗してから気づくことも多いです。親から、早めに本音を伝えたりするようにしないと、打開は難しく、そのまま青年期の問題行動につながるケースをよく見ます。

 

 家庭教師という立場からですと、けっこうプライベートな面が見えたりもすることがあり、子側の将来的な問題行動が読めたりもします。最近は、結構ヤバい時はすぐにわかるので、ケアを僕なりにはします。

 が、それも所詮、他人事であり、このような記事で注意喚起することでしか還元はできないと思っています。(こういう記事はアクセスが悪いのですがw)

 

 

 僕は子に、「寂しさ」を感じさせてはいけないと考えます。見放された、捨てられた、見てくれていない、何も評価してくれない、そう感じさせることの積み重ねが、問題行動や反抗期が激しくなる最も大きな要因かと思います。これは点数主義・結果主義の親御さんに多い現象です。順位や偏差値ばかりを言うのは控えましょう。

 

 一方で、甘やかしすぎて「なんでもしてもらえる」と子が思ってしまうと、間違った全能感を持ち、社会不適合者にまたなりやすくなります。それは親が嫌われたくないだけであったりして、子の将来を本当の意味で考えているとは言えず、大きな意味では愛情とは呼べないかもしれません。

 何も達成していないのに何でも買い与えたり、高級な旅行プランを当たり前にしている、スマホ・ゲームも特に制限していないご家庭に多いです。

 

 このバランスがしっかりしているご家庭は、いかな才能のなさであっても、最期には必ず笑っています。

 

 

 見ていますと、ちょっとした模試、小テストなどで点数が悪い時に、「点数が悪いこと」を怒ってしまっているご家庭に、子の問題行動が多い気がしています。

 

 結果が悪いことに腹立たしいのは当然だとは言えます。親からみれば、テストも真面目にやってなさそうだし、普段ちゃんとやってないし、何回もおんなじこと言わせるし、当然だ、とかいうのもあったりして、「てめーコノヤロー」となるのでしょうが、それをそのまま顔に出しても良いことはないと思います。

 

 酷いご家庭では、順位や偏差値という相対データだけで腹を立てていたりもします。順位、偏差値は、他との比較でしかなく、その子の中での過去との比較ですらありません。点数や結果の「中身」をみる練習を親御さんもした方が良いでしょう。

 

 例えば小テストが6割以下だったり、模試でしょーもないところで間違えている、また式書いてない、偏差値が低い、などになった時、問題はどこにあるのでしょうか。腹を立てるべきポイントは、中身とは?

 

 指導側の僕にとっては、順位や偏差値はどうでもよく、今、何が弱点か、何が問題か、だけをみるようにしています。悪いテストの時に、外野たる大人が気を付けるべきポイントは以下の通りです。

 

手を抜いてやっていないか

・大きく踏み外している分野(穴となっている分野)があるのではないか

・過程を全力でやってくれているか(式や記述を頑張っているか)

・以前の欠点に少しでも改善があるか

 

 の4点です。それも最初の「手を抜いて」やっていなければ、OKだと思えます。

 手を抜いてなくても現れる点数の悪さは、「問題点」そのものが浮き上がってきたことになるので、喜ばしいことでもあります。中途半端にそこそこの点数で、問題点が先送りされてしまって、じわじわ成績が下がっていくことの方が恐ろしいです。

 

 逆に、怒るとすれば、最後の「以前の欠点」に改善が見られない場合です。これは、次のテストでも繰り返す可能性があるし、半年くらいしても治らない場合もあり、時間制限のある入試では負けます。

 要は、本人の意識の中で、僕(大人)が指摘する欠点が、大事なこと・重大なこと、として見れていないのです。

 

 素直な子というのは、あるポイントを指摘すると次か次の次くらいには直してきます。すると、また次の改善点が現れて、それを治す。すると、また問題点が出てきて……。と1年のうちの何個かのポイントを修正でき、得点力がだんだん伸びてきます。大体、3から4個の大きな欠点を治せれば、その子にとっては良い受験になります。

 

 中には、飛躍的に伸びることもありますが、それは複数の欠点が治ってきているから当然とも言えるのです。逆に、成績が神のような子でも、欠点がないということはないです。

 

 

 ということで、悪い点が返ってきたら、まずはそのテストを全力でやったのかを本人に確認し、やったのなら怒る理由はありません。点数や結果のことで怒るのは避けてください。また、同じことを繰り返して失敗する子も多いですが、それも「またおんなじことをやっている」と伝えればよく、ガミガミいう必要はありません。

 

 ガミガミ言いたくなったら、親側に何かがある、と思ってみてはいかがでしょうか。子が自分のものだという所有感が強すぎる場合もありますし、子の成績が悪いことで親の自分が悪く言われたように感じることもあると思います。そこは少し冷静になってみましょう。

 

 野球で有名な、野村監督のように、ボヤく程度が一番良いのかもしれません。積極性があったり、頭が使える人間はそれで十分に伸びていきます。ない場合は、ずっと伸びませんが、それこそ本人の責任であり、人生全体で学んでいくしかないのでしょう。受験を失敗させるのもよい教育となります。

 

 その後は、「どうしよう、食塩水全然あかんやん」「英語、文法ぼろぼろやん」など、具体的に危険な箇所を親子で一緒にビビっていけば良いと思います。次に、実行しやすい具体策・改善策を考えて、まずはそれを実行しながら次のテストを待ちましょう。

 

 最大の味方であるはずの親御さんが、むしろ子の伸びを阻害し、敵になっている場合がけっこう見られます。お気を付けください。

 

 まあ、僕が自分の子を持ったら、その辺が難しいだろうなあとは想像がつくのですが、しばらくはそんな話もなさそうなので客観的な意見で失礼します。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

スーパーコンサル2019、今年も受け付けております。究極の受験セカンドオピニオンを体験してみませんか。もちろん、2度目3度目の方も歓迎です。ご希望の方は、下記記事を参照の上、(読んでない方が多いです。一度はぜひお読みください)メールをください。

 

https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12446458308.html

メールアドレス、hasetomo2009☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください)

 

また、小6から定期指導(月2または月4)をご希望の方は、早めにその旨お伝えください。できれば、新学年前に一度コンサルなどで課題点や学習計画などを相談したほうがうまくいきやすいです。家庭教師の方は下記をご参照ください。(2019年現在、毎週の指導は厳しい状況です)

http://ameblo.jp/jyukuko/entry-12078350127.html
 

お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。

 

5年生や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、茨城、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)

 

お勉強BLOGЯanK お受験ブルーズ-ランキング1 お受験ブルーズ-ランキング2にほんブログ村 教育ブログ 家庭教師へ
にほんブログ村   ←たまにクリックしてもらえるとうれしいです