どういう塾にすべきか(小規模サピックス最強説) | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 小学低学年のお子さんをお持ちの御家庭ではそろそろ塾の選定などで迷われる方も多いころかと思います。

 

 基本的に今の中学受験では、小3の今くらいから準備し始め(もっと早い方も多いですが)、冬休みになんらかの準備講座、翌2月から本格的な受験勉強となります。

 

 そこまでは遊びです。勉強というほどのものではありません。楽しもうと思えば、そこそこ楽しめます。その遊びの時点で激しく嫌がっているようなら、ちょっと中学受験には向いていないかもしれません。また、親御さんの誘導がそもそもマズいかもしれません。(その辺の記事も上げてみます)

 

 サピックスや一部の人気個人塾は、校舎の関係もあり、あっという間に定員に達し、入塾できなくなることも多いようです。

 

 僕の個人的見解としては、公文式やなんらかの習い事で、ある程度の身体の強さと計算力、読解力をある程度高めた状態で小4くらい(小3の2月)からするのが理想的であるとは思います。

 

 基本的に僕が「塾選び」で重視するポイントは以下の通りです。

 

 

・大手塾であれば、「家から一番近いところ」でいい

 ……中学受験の負担は、勉強が大変というのもありますが、送り迎えの負担や子供本人の通塾の負担も軽視はできません。有名な講師や大手塾などを求めて電車で数十分のところまで通わせる御家庭も多いようですが、基本的には賛成しません。まあドアトゥドアで30分以内が理想だと思います。

 

 今の小学生はゆとり以降、家に帰ってくる時間が遅いことが僕は一番気になっています。小4以降は16時前後になることが増え、そこからあたふたと塾の用意をして軽食をたべ、慌てて塾に行くことになります。

 帰るのも21時くらいに授業が終わるとすれば、遠いと家に帰りつくのが22時、ご飯たべて風呂入って、とやっていると23時くらいになり、復習の暇などありません。(個人的には塾の授業内容の復習は翌日でもOKに思います。忘れかけた頃にするのが至高)

 

 僕らが小学生のころはまだゆとりが始まったか始まってすぐのころであり、帰ってくるのは毎日15時前でした。すると、そこから小テスト調べやちょっとした課題をする時間があり、僕の場合は、塾前にバスケなどもしたりして身体を動かしたりもしていました。運動してからの方が脳が活性化することを考えると、かなり効果的な通い方だったと思います。

 

 「今の公立小学校は荒れている」と言われて久しいですが、やはり15時くらいで家に帰れるようにして、学力的な不足がある子は別個かつ少人数で放課後に対応する、5時限目以降は補講扱い(早く帰ってもOK)にする、など対応は必要に感じます。

 

 そうすれば、教師の労働環境のブラック化の緩和にもつながります。中学受験生にとってはクソの役にも立たないレベル・形式の授業(失礼。役にたたせる形も提案できますがw)、その他学校のカリキュラムの時間的負担をもう少し減らしていただけた方が良いのにな、と思います。

 

 そういう事情もあり、あまり遠いところの塾通いはおススメできません。また、同じ理由で遠方の私立小学校も(通うのに30分以上)なかなか大変になります。遠方の私立小学校かつ遠い大手塾の方もたまにいらっしゃいますが、避けた方が良いでしょう。戦いになりません。

 

 

・小規模校と大規模校のメリットデメリットを考えておく

 ……最近は少子化の影響で、普通の個人塾では20人程度の子供を集めるのが難しくなっています。大手でも、数駅ごとにたくさん校舎がある塾は、大体一クラスの人数が10人以下、習熟度別クラスの数が組めない、もしくは2か3クラスといったところが多いです。

 

 塾の1クラスはやはり10から15人くらいが最適であろうとは思いますが、しっかり授業ができているなら、何人でも問題はありません。5人くらいでしっかり見てもらえるならそれもアリです。

 

 僕の観測では、3クラスから5クラスくらいの校舎がもっとも生徒を伸ばしていると感じます。1クラスでは、上位層の子がどうしても伸びにくく、潜在的才能があった場合は損をすることになります。

 

 逆に大規模校では30クラスあるところもあったりしますが、10を超えたあたりから、先生⇔生徒の顔と名前が一致しにくかったりして、ビジネス感が増します。生徒の個性や学力的傾向をつかんでいると思える先生はほぼいなくなります。そうするとどうなるかといいますと、真面目な成績中位層の子が伸びなくなるのです。

 

 僕の1回のコンサルの方がよほど個性は掴めていると手前味噌ながら思います。生徒と面と向かえば、たった2時間でも相当な情報は手に入るものなのですが、それすらできにくいのが大規模校です。

 

 大規模校の場合は、居残りなどはなく、また休んでもしつこく電話されたりすることはすくなくなります。それはそれで、良いとも言えるでしょう。辞めやすいですし(笑)

 御家庭でしっかりお子さんをマネージメントする感覚があれば、こういった校舎でもうまくはやれます。また、大規模校のトップはかなりぶっ飛んでいるので、そういう子と一緒になれる可能性がある才覚ならばプラスに働きやすいです。

 

 大規模校では、マンスリーテストなどの合計点数点でクラス落ちがあり、結構神経過敏になる親御さんが多いです。そういう意味では、3クラス程度だと、まず真面目にやっている子は最下位クラスにはならないし、そういう環境だからこそ、最下位クラスに落ちても学ぶモノがあります。

 

 僕の中での指標では、サピなら、「筑駒」の合格人数が一つの参考になると思っています。筑駒は、全国すべての中学を見ても、全く異質であり、別次元の中学です。ここに受かるのは、東大に入るより絶対に難しいです。普通に全国一桁順位の子でも落ちる時は落ちます。(なにせ合格人数が少ない上、入試問題の癖もすごい)

 

 塾にしっかり見てもらって、縁と運にも恵まれ、さらに生まれ持った知能や素直さなどいくつかの条件が必要です。ということで、上位層を伸ばしているかどうかの指標の一つと言えるでしょう。3人以上の校舎はまずないと思います。(筑駒論はリクエストがあるようであれば、記事にしてみたいと思いますw)

 

 

・教材→講師の順で大事

 ……一時有名になった「灘→理3の佐藤ママ」の本にも書かれていましたが、まず大手塾は「教材」が最重要です。そのレベルややり方、例題などの形式、ステップの丁寧さ、などがお子さんにあっているかどうか、が大事です。

 

 個人的にステップが丁寧だと感じるのは日能研です。サピや予習シリーズはいきなり難しくなる例題があって、準備が十分でない子は必ず不適応を起こしやすいです。日能研はそれが比較的少ないです。

 ただ、日能研はカリキュラムが30年ほどほぼ変わっておらず、関東の中学受験ではレベルの低さが目立つことでしょう。(特に理社)また、通塾日数が多すぎるのもネックになりやすいです。

 

 僕は、ステップの丁寧さでの理想は公文式だと思っていて、あれを経験してから他の教材を見ると、難易度が急激にあがる瞬間がよくわかるようになります。「不親切やなー」と思うことでしょう。

 

 教材が、志望校やお子さんの性質にあっているかどうか、会っていない場合、フォローできるかどうか、をよく検討してみていただきたく思います。

 

 その次に大事になってくるのが「講師」になります。ただ、塾講師はクセの強い方も多いものですし、「良い人ならラッキー」くらいの感覚で良いと思います。こちらがしっかりやれていれば、講師はさほど影響はありません。

 

 ただ暴力的だったり、発言が差別主義的(開成以外はカス、家庭教師はクソ、アルファ以外はアホ、○○塾はダメ、など)、サイコパス的(過度にプライドが高い、言ったことを自己都合で守らない、など)である場合は、とっとと転塾した方が良いとは思います。子供にも良い影響はありません。

 まあ、こういうことは、当人が「笑いの文脈」のつもりで言っている場合もありまして、判断が難しいとこでもありますね。

 

 

 ちなみに、中学受験ではどんなに頭が良い子でも、ある程度の行き詰まりやわからない問題が大量にでる時期が必ずあります。それへの対処をどうするか、を中心に塾選びをしてほしく思います。

 

 親御さんが教えられるならそれが一番ですが、これはかなりの負担になります。

 塾である程度質問できる環境があると助かるのですが、これが大規模校ではほぼ不可能です。

 

 上位校を目指すには、教材面だけで言うと関東ではサピ、関西では浜学園、などがやはり良いのですが、それらの塾ではどこの校舎でも基本的に教材は同じです。であれば、小規模校か中規模校、できれば3から5クラス、行っても8クラスくらいまでの校舎が、うまく行きやすいのではないかな、と思うのでした。

 

 こういう記事をあげて、小規模校に人が集中したら、もう小規模校ではなくなる、という矛盾もありますね。そうなったらすいませんw ただ、大規模校のノーフォローの中、サピのお母様が潰れていくのが少しでも防げればと思います。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

スーパーコンサル2019、今年も受け付けております。究極の受験セカンドオピニオンを体験してみませんか。もちろん、2度目3度目の方も歓迎です。ご希望の方は、下記記事を参照の上、(読んでない方が多いです。一度はぜひお読みください)メールをください。

 

 

https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12446458308.html

メールアドレス、hasetomo2009☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください)

 

また、小6から定期指導(月2または月4)をご希望の方は、早めにその旨お伝えください。できれば、新学年前に一度コンサルなどで課題点や学習計画などを相談したほうがうまくいきやすいです。家庭教師の方は下記をご参照ください。(2019年現在、毎週の指導は厳しい状況です)

http://ameblo.jp/jyukuko/entry-12078350127.html
 

お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。

 

5年生や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、茨城、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)

 

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