子供を伸ばすおススメ問題集(中学受験編VOL.2)過去記事再編版 | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「Allegiance Reign」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 中学受験は、志望校にもよりますが、必要とされる能力が意外と大学受験よりわかりやすいものが多いです。

 まず何より基本的読解力なのですが、その前に、まずは計算力と漢字力が前提として大事です。それが伴って初めて、大手塾の授業についていくことができます。

 

 つまずいている方のほとんどは、原因が基本計算力と漢字や語句にあることが多いです。真面目にやらない、と嘆いているご家庭でも、結局は計算力などがほかの子よりも低いがために、パッと見て解ける問題が少なく、反射的に嫌になってしまっていてやりたがらない、ということが多いです。誰だって、やってしんどそうなものは嫌なものです。

 

 つまりは、塾のカリキュラムがしんどすぎないだけの十分な基礎力さえあれば、受験はうまく滑り出せるとは言えるのです。やはり「しんどすぎる」と感じる場合は、少々塾をお休みしてでも(もしくは大手塾の集団で受験することをあきらめてでも)基礎からしっかり作り直した方が良いです。早ければ早いほど良いですね。

 

 僕が低学年期に公文式をすすめるのは、ここにも理由があります。私立の小学校に言ったり、サピの準備塾などに通うより低費用で、無理なく大事な能力を作ることができる、と感じています。

 

 昨年(今年の受験)は実質小6からの受験勉強で大成功した例があったのですが、今日あげるような問題集を戦略的かつ効率的に使っていき、かつ受験生本人が頑張ってくれたおかげです。戦略本人のやる気は両天秤です。どちらかが欠けてもうまくはいかなかったでしょう。

 

 さて、今日は中学受験で僕がよく使う「勝利の方程式」のような教材ばかりです。

 

 

6、四谷大塚 計算と一行問題集→現行は「計算」と書かれています

 計算日記(栄光ゼミナール、個人塾)

 計算問題の特訓小学算数(応用自在シリーズ)

 下克上算数シリーズ

 

 

 

 

 

 いわゆるサピでいうところの、『基礎トレ』のカリキュラムにあたるものです。サピックスでは1日10問ほどの計算および一行問題をやっています。これをまずはサボらず毎日できることが上位層への必須条件となっています。上位層でも、ここをサボり始めるとよく成績を落としています。

 

 今では、どこの塾でも似たようなカリキュラムがあります。お通いの塾でのこの手のカリキュラムができているならば特に足す必要はありません。

 

 高校受験や大学受験にはこのようなものはありません。そう考えると、いかに中学受験が激戦かが分かります。(高校受験や大学受験でも毎日のこのようなカリキュラムを設定すると物凄く伸びるかもしれません)

 

 このような教材は昔からあって、狙いとしては「単純計算力」をつけることが目的です。感覚としては百ます計算の延長であるべきです。パッと見て解ける問題を増やすことが最も肝要です。

 

 が、最近のサピックスの基礎トレは難しすぎて基礎の充実にはつながりにくく、単なる解法暗記になりやすいと危惧しています。計算も3問ほどしかなく、それも異常に通分などが難しく、単純計算力の向上にはつながっていません。小6あたりから成績が落ちる子は、この辺りで計算力が落ちている子が多いです。公文式の考え方を取り入れるべきでしょう。

 

 サピの基礎トレ>計算特訓>四谷大塚計算一行>計算日記、という難易度になっています。どの層にもちょうどいいのはやはり四谷かなと思います。適度な計算量、一行問題の難易度だと思います。

 市販の計算特訓は、計算の込み入ったものばかりを集めた本で、古い本ですが、まだ使えると感じます。計算力が落ちてきたと感じる方にはちょうど良いでしょう。計算日記は栄光ゼミナールが発行している問題集ですが、難度は平易ですが伸びる土台を作るにはこれでも十分です。

 

 (四谷で)偏差値が50以下の子ならば、このあたりの問題集を丁寧にやるだけでかなり伸びていくことも可能です。

 

 最近出てきた下克上算数は、この計算と一行問題の一種としてとらえるべきでしょう。馬渕教室が編集しているので、やや関西っぽい良質な問題がそろっています。基礎トレなどがしっかりできている場合は必要ありませんが、塾にいかずに個別などで勉強する場合はなかなか良いと思っています。

 僕は関西のほうが丸暗記に走らず、数学の本質に迫っている感覚は、(夏の関西コンサルなどを踏まえましても)まだもっていますね。

 

 

7、計算で解く問題の特訓 中級から上位 小学理科

 合格トレイン 理科 計算問題 上位狙い向け 英俊社

 

 

 

 

 多くの名門校、特に女子校では、理科の計算問題が人生をわけます。大体どこの入試にも出題されていて、出ない学校はありません。それでいて、大体皆さん苦手で、得意な子と大きな差が生まれやすいです。

 

 ただ、僕の印象としては、しっかり演習すれば、あっという間にとれるようになります。というのもパターンが少なく、算数ほどわけのわからない問題は少ないからです。

 

 ただ、理科の計算問題に特化した問題集は少なく、使えるもの、使いやすいもの、は上記2つくらいです。

 巷のものは、帯に短し襷に長しで、ちょうど良いものがなく、僕が例の『論述で覚える』シリーズの次に自分で出そうと考えていたくらいです。(今も思ってはいますが、僕一人で作るには時間がなさすぎて厳しいですね。誰か手伝ってくれるなら、サピと四谷のカリキュラムのいいとこどりをした最強のものを作れるとは思いますがw)

 

 上位校、特に女子校ならば上記の英俊社のものをやれば十分です。関西の方が創られていて、これまた「そこだよね」というポイントを突いています。また、カバーしている分野も広いです。応用自在のほうは、やや簡単な感じです。

 

 

8、サピックスメソッドコアプラスシリーズ(理科、社会)

 

 

 メモリーチェックシリーズの上位互換のような位置付けの問題集がこのコアプラスシリーズです。理科と社会があります。サピックスの子は、この問題集で小テストがあり、塾の小テストだけでこの問題集を何周かする計算になります。その小テストをまずは手を抜かないことが、サピでは大事になります。

 

 メモリーチェックのところでも書きましたが、メモリーチェックは知識量が少なく、今の受験、特に上位層には適していません。このコアプラスは、基本1問1答型で、小賢しい問題が多くはありますが、知識量はかなり多いです。特に、理科の最後の方の発展のものはかなりいいです。そういう意味では上位層でも使えます。

 

 が、この手の問題集はあくまでチェック教材でしかありません。これを何周もまわしたところで、大学受験でいうネクストステージのような、周回分に見合っただけの学力の伸びはありません。これを数周するくらいなら、4科のまとめを代わりに2周ほどやったほうが実力はつきます。

 また、苦手な分野を効率的に割り出し、そこを他の問題集や教科書を使って勉強するための試金石として使うのが良いでしょう。

 

 

9、サピックスメソッド 漢字の要 STEP1

 

 漢字学習をどうするか、というのが、どの受験でもポイントとなります。いろいろ出版されていて、どれでも良いのですが、最近は一応、サピの漢字の要のステップ1を勧めるようにしています。

 

 といいますのも、圧倒的な漢字知識量なのです。小学校で習わないものも平気で出てきます。栄東などでは、小学校漢字でないものも平気で出てくるのですが、その反映かと思われます。

 基本、サピは過去問で出たものの数倍の準備をして備える考え方で、入試を勝たせています。

 それを無駄と感じるならば、サピにはいかないほうが良いですが、その「無駄」をどの教科でも身につけた子は、果てしなく強いです。また、宿題の強制なども少ないので、自主的に学問的に深いところまで行ける子だけが残る、のがサピックスのスタイルとなっています。(そりゃつえーわw)

 

 これと4科のまとめの国語を組み合わせれば、大人以上の知識量を得ることができ、入試には余裕で対応できることと思います。

 

 

10、算数合格へのチャレンジ演習(東京出版) 超算数得意者向け

 

 算数が得意な子はどんどん難しいものに取り組んでいけば良いです。できれば、算数・数学のみ飛び級などがあればいいのですがw

 この問題集はそういう子向けの、とりあえず売ってる中で一番難しいものの一つです。それでも、解説は東京出版らしく、素晴らしいです。まあ、点数のことを考えると、効率がいいとは思えませんが、楽しみながらできるなら、アリな問題集ですね。

 普通に初見で僕が解けないものもたくさんありました。1日1問やれば、算数で怖いものはなくなることでしょう。

 

 

 ふう、このレビュー系のもはつかれますね。普通のブログ記事の数倍の時間がかかっています。お役に立てれば幸いです。また、質問などあればお気軽にコメントやメールくださいね。

 

 あ、あとついでに、拙著「論述で覚える理科(社会も)」もおススメではあります。

 

 

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。 

 

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お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

 

5年生や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)

 

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