何が幸福度につながるのか、から逆算する受験 | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「Allegiance Reign」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 相変わらずメンタリストDaiGoさんの動画は良く見ているのですが、ちょくちょく過激な動画もあって面白いです。最近では、この動画などは発狂される方もいるのではないでしょうか(笑)

https://www.youtube.com/watch?v=gha69BTVOvE

(早期教育は金の無駄説、では何をすれば?)

 

 DaiGoさんの動画は、いろいろな文献を根拠とされていて、やはり真理の一面をとらえているとは思います。メタ分析(複数の研究を踏まえての高次の分析)でここまで言えるのであれば、やはり、僕のブログでも何度か言っているように、幼児教育の効果は10歳から長くて12歳まで、その後(中学から高校)の方が大事、と言えると思います。

 これは、僕の指導の実感ともあう部分があるのです。

 

 突き詰めて考えると、読書と手計算の速さ以外の早期教育は、中学受験でもあまりプラスにならないのかなと思える場合もあります。(僕はこれ以外では身体を強くする習い事はおススメしています)

 特に何の早期教育も与えずに自由に遊ばせていて、小4からの塾通いだけで名門校に受かっている子も普通に結構いるのです。(さすがに僕からは何も準備せずにサピックス、などはすすめられませんが)

 

 幼児教育が激しすぎるご家庭のよくある没落パターンは、感情的な𠮟責が多くなって、子の自己肯定感が下がり、何事にも挑戦心を失って、生きる意欲自体もさがることです。

 これでは、そもそも成績が上がりにくいし、仮に東大まで行けても、「幸福感」という意味では、あまり幸福度の高い人生にはなりにくいでしょう。

 

 最近、恥ずかしながらベストセラー本の「サピエンス全史」を読了したのですが、下巻の最後の方に、幸福度について作者の所感が述べられていました。人類史を様々な角度から考えた作者の方からは、「ある改革があったからといって、人類の幸福度が増したとは言えない」というようなことが言われていて、現在のような物質的に豊かな社会になっても個々人の幸福度が増しているとも言えないし、逆に下がっているとも言えない、と書かれています。

 

 人類は「幸福度」にもっと注目すべきで、また歴史の捉え方も、個々人(民衆)の日常における幸福度からの知見も重要なのかもしれませんね。

 

 これが受験においてもそうなのではないのかな、と思っています。

 

 何が幸福か、という命題は、人によっては答えは違うと思いますが、中学受験をさせるご家庭というのは、もちろん、お子さんがそれによって幸福度があがる人生が送れる、プレゼントできる、と思ってのことだと思います。

 

 それがいつの間にか、親のプライドや先入観で、子に負担ばかり強いて無茶なことばかりを要求しているパターンもよく見受けます。

 僕が幸福度からみる、受験の大事な点のポイントを述べてみたいと思います。

 

 

・幸福度の半分は「友人」で決まる

 ……DaiGoさんの別の動画では、人生のやりがいやモチベーションのかなりの要素がなんと、単に「良い友人がいるかどうか」で決まってしまうことが言われています。ブラック企業だったり、少々給与が低くても、良い友人さえいればそこはパラダイス(言いすぎかw)にもなる、というのです。

 

 この知見から、やはり受験も「友人選び」であり、「良い友人の作り方」「他人との打ち解け方」などを学んでいかせるほうが、幸福度の高い人生になることが予想されます。上記動画では、ボーイスカウトなどもいいんじゃないかという意見も出されています。

 

 考えてみると、どこでも友人を作るのがうまい子は、ストレスにも強く、少々の困難も突破していっています。また、受験を突破していく、とは、そういう子がたくさんいる環境に入ることになるのであり、結果としては、良い友人にあたる率も高まると言えそうです。

 

 友人がいることで、足の引っ張り合いになったり、比較による相克があったりしてかえってストレスが増えることもあるのですが、長い目でみればそれも人生にとっては必要な相克であり、10代のどこかで経験しておくべきことでもあるように思えます。

 

 僕もその辺の嫌な経験は10代で嫌というほどしてきており、その反動でいろいろなことを「諦めて」、力が抜けている部分があります。大学院に退学届けを出したあの瞬間から、自分の足で歩まなければいけない感が強くなり、他人との比較心が薄くなっています。

 

 その後の悲喜こもごもも多くの生活苦も、まあ自分で選んだので、納得ができています。今のように多くの読者やファンの方に支えられているところまできた自分を誇ることもできるし、有難いことだとも思えています。

 その途上に、良き友人たちの力が大きな支えとなっていることは疑いようがありません。

 

 僕は友人運と先生運だけで受験を突破してきた、と言っても過言ではありません。塾にも進学校にも、良い友人と先生がいました。自分の弱いところも見せれる、素直な部分がある、などの性質が幼少の僕にはあって、それが引き寄せた、とも言えるかもしれません。

 

 一部の大手塾では、休憩もろくになく友人ができにくい構造になっているところもあります。

 また「友人」といっても多ければ良いわけではなく(2,3人でいいそうです)、また、「なんでも話せる」ような近すぎることが良いわけではありません。

 これは、心地よい人間関係の距離は人それぞれであり、そこを察してあげるのも、友人関係の醍醐味の一つでしょう。

 

 僕なりのコツとしては、「上から目線にならない」「変なプライドを出さない(これが結構難しいw)」ことを心がけるだけで、ほとんどの方と良い友人関係になれるように思います。かといって、へりくだっているのが伝わるほどでもいけません。自然に上から目線にならない精神性を志向するのが良いのです。

 

 受験の真髄は、「労苦をわかちあえる友人」と共に、自分のなかで「限界より少しだけ」頑張る、ということにあるのかもしれません。

 

 

・ママ友は別にいらない

 ……ただ、注意しておきますが、親御さんが塾でママ友を作るのが良いわけではありません。ここは子供中心に考えて頂きたいと思います。

 

 ママ友は、単なる比較心の温床になって良く作用しないことをここに記しておきたいと思います。そのママ友の兄弟のことや意見など、僕からみれば、サンプル数1の個人事情にすぎません。

 有名教育ブログの熱心な親御さんも同様です。サンプル数1にすぎません。

 

 辛さを分かち合い、そこから頑張る糧とするのは良いのですが、人間、無意識下で自分の子供を相手の子供と比べてしまうものです。それがほぼマイナスしかないことを、断言しておきます。

 

 他人の勉強法や進路、やり方がそのまま自分のお子さんにあてはまるわけではありません。やるなら最低でも100人くらいの情報を統合して整理せねば使える知識にはなりにくいです。それを常にやっているのが、僕らのような『プロ』です。

 

 誰の受験なのか、を心にとどめながら、冷静に判断していただきたいと思います。

 

 

 最後に、では(他人から見れば)馬鹿みたいに勉強をして東大に行って、僕は幸せだったか、という問いについて答えておきたいと思います。

 

 これは、「幸せに決まっている」のです。僕は僕なりに、中高6年間は「これ以上無理」というところまで勉強をして、そのうえでのこの結果なのです。また、友人や先生にも恵まれ、自分にはもったいないなくも才覚以上のものを発揮できています。

 ですから、仮に落ちていても、納得して同じような幸福感を味わっていたことと思います。つまり、受験の結果は幸福度と関係しません。(そりゃ受かって嬉しいですが)

 今は、何かのきっかけで簡単に落涙するほど、幸福感の多い人生になっています(笑)

 

 

 仏教や神道の真髄は、「中今(なかいま)」を見て、どんな時でも瞬時に「幸せ」を感じることにあると言います。過ぎた過去やまだ到来していない未来を見るのではなく、「生きていること自体、今、この瞬間が幸せだった」と気づくこと、それが「悟り」なのだそうです。(千日回峰行を達成した酒井雄哉さんの本など参照)

 つまり、人生、何回でも悟れるのです。「有難いな」と思った瞬間のたびに、僕は悟りを繰り返している、と楽観的に解釈しています。(これがストレスを溜めないコツでもある)

 

 でもそれって、山籠もりとか滝行をしなければ到達できないものなのでしょうか。受験や子育て、仕事も、懸命に挑めば、十分に修行と言えるほどキツイと思います。現代では出家の方がある意味楽な部分もあるのではないでしょうか。

 

 受験(親は子育てか)という修行をすれば、その境涯に到達することも意外とできるのかもしれませんね。

 その機会をしっかり(しかもけっこうお金かかる)お子さんに与えてあげるのは、やはり尊いと思えます。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

おススメ読書タイトル100、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html

 

リブログ、リンク、引用等は基本自由です。もちろん、一報いただけると助かりますが、特におしらせいただかなくても大丈夫です。

 

スーパーコンサル2020、今年も受け付けております。究極の受験セカンドオピニオンを体験してみませんか。もちろん、2度目3度目の方も歓迎です。ご希望の方は、下記記事を参照の上、メールをください。(読んでない方が多いです。一度はぜひお読みください)

https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12446458308.html

メールアドレス、hasetomo2009☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください)

 

また、小6から定期指導(月2または月4)をご希望の方は、早めにその旨お伝えください。できれば、新学年前に一度コンサルなどで課題点や学習計画などを相談したほうがうまくいきやすいです。家庭教師の方は下記をご参照ください。(2020年現在、毎週の指導は厳しい状況です)

https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12514934840.html

 

足軽割引き(僕のバンドのライブに来てくれた方やバンド関係者の優遇)を行っています。数回ライブに来ていただければ、誰でも関係者になれます(笑) 下記記事をご参照ください。

https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12528522329.html

 

 

お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。

 

5年生以下や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、茨城、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)

 

<追記>

この度、僕がベース軍師として加入している戦国バトルメタルバンド『Allegiance Reign』の初MVが公開されました。小田原城全面協力の元、色々な方々の助けもあって、素晴らしいものが撮れましたので、是非ご覧になってください。僕は烏帽子かぶってるヤツです。

◆MV
https://youtu.be/tI4YvWd8sz0

 

また、4月22日には初のフルアルバム『EiEiO』が発売となります。ブログでお世話になってっし、応援してやるか、という方は是非お願いいたします。この売上で、今後の僕らの流れも変わりますのでm(__)m
今回はレーベルにバックアップしていただき、アマゾンでも買えますので、よろしくお願いいたします。

 

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