学校説明会などでみるべきポイント。学校の判断基準 | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 9月13日に下記のような関東の私立フェアがオンラインであるそうです。生徒が自分の学校のプレゼンをするとか。これの僕なりの見所を、記事にしてみたいと思います。僕も見てみたいのですが、ちょっと忙しそうかな。アーカイブが残っていれば、見てみようかと思います。

http://all-for-students.org/

 

 今やどこの学校でも学校説明会が行われております。僕のところには、毎年、各ご家庭が通った保護者会・説明会の情報が集まります。また、若かりし頃は、気になる学校には僕自身が乗り込むこともありました。公立中高一貫校などは不透明でしたので、足繫く通いましたね。

 

 今となっては、いろんな学校の実情に通じたり、私立校の内実が大体見えるようになって、いろんな学校のアピールの方法を見てきましたので、見える所もあります。そのうえでの注意点などを書いてみたいと思います。

 

 

・外面だけのパターンに注意

 ……今、私立も国立も中学・高校は、少子化の影響もあり群雄割拠となっています。僕も大手塾講師時代は、いくつかの学校関係者から営業を受けた経験もあります。

 学校の名前入りの消しゴムやペンをいろいろな場所で見かけたことがあると思います。今、中堅校近辺は本当に気合いが入っていて、商業的な宣伝をするところも多いです。

 

 とはいっても、名門校としてすでに実績がある学校は黙っていても生徒は来るので、そこまで大げさな喧伝はしないものです。そこは「横綱相撲なんだな」という冷静な目も必要です。

 

 さすがに、営業的なものをふくめ、経営努力を何もしなさすぎる学校では進学実績は落ちてきます。一旦、世間で「落ちてきたな」とみなされた(意外と実態が無視されているパターンも)学校は、入学希望者が減り、あっという間に生徒を「中堅で伸びている学校」に取られてしまいます。

 そのような感じで今、落ち目になっている学校や、名門から転げ落ちかけた学校もゼロ年代には多く存在しました。

 

 今現在、「入学してくる生徒」が優秀なだけで進学実績を上げているような学校、つまり、特に学校が育てたとはいえない学校が多くあるのも事実です。

 

 僕が重要視する学校の要素は、

校長・教頭(学校の方針を決める。学校全体の気合いや舵取り、営業)

先生・教諭陣(理想に燃え、社会に優秀な生徒を出すための教務力・情熱があるか。教えるのは下手でもいい。子供には「やる気」の方が大事。3割の先生がマシならOK)

生徒(雰囲気を決定づける)

 の3要素です。

 

 それ以外は基本見ません。進学するにあたっては、これ以外は意味がないものです。海外研修があろうが、SSHであろうが、大差は生まれません。

 偏差値が60以上なら、③>②>①、偏差値が50台なら②>①>③、それ以下なら、①>②>③、の順で大事なことが多いです。

 

 気になるのは、やたら校舎や設備を新しくしてぴっかぴかにして入学者を増やそうとするパターンです。結構多いですが、それもそこそこで良いと思います。決め手にはなりません。

 

 また、派手な打ち出しにも注意です。「中2で英検2級」「海外志向の英語力」など、本当にそれをすることに意味があるのか、どうやってやるのか、を冷静にみましょう。中2で英検2級といいながら、学校内では特にその対策をしていない生徒が自主的やってるだけフォローもない、という張子の虎のような学校もありました。

 

 国立や公立の中高一貫校には、ぼろぼろの校舎が多く、ややみすぼらしく見えるパターンもありますが、中には良い先生・生徒がいることもよくあります。校舎などはまさにただの「ハコ」であり、教育の中身には影響しません。そこそこで良いです。

 

 中身をよく観ず、建物がきれいだ、テレビに出ていた、という判断材料だけで集う家庭や生徒が集まる学校が、どのようなものになるか、想像してみましょう。

 

 ただ、中高で野球がしたいのにグラウンドがない、だと困るので、そこはチェックしておけば良いですが、それも、「入ってから縁があったモノ」で良い部活を選べばよいだけな気もします。

 

 

・生徒を見るときは、まず「雰囲気」

 ……子供側が見るときは、生徒(つまり入学したら先輩になる)を見ておくのが良いです。これが、自分とあいそうな人種が多そうかどうか、が最も大事です。明るい子ばかりでは、人見知りの子などは入ってからつらいものです。

 ただ、特定の進学校では、普通の学校なら教室の隅にいるようなマニアックな子も面白がられて、明るく『我がもの顔』なこともあります。

 

 上記のような説明会のプレゼンでは、各学校が代表として選ぶ生徒会なんかの子がしゃべっているはずで、それが学校の一つの理想像を現しています。情報にあふれています。

 

 例えば、僕のころの白陵中学ですと、このような場に出る生徒には、まずユーモアがありませんでした。引き締まった顔で、ハキハキとしゃべるものの、どこか抑圧されていて、目が笑わない暗い感じの子が多いです。今でも、厳し目の進学校には多いことでしょう。

 

 ただこれは、悪いことではありません。おそらく学校側が主導して、青春の悩みにぶち当たらせ、それを許容する学校である証なのです。おそらく宿題は多いし、定期テストは厳しいでしょうし、自由意志もない感じだと思いますが、偏差値50台後半でも大きく伸びる可能性がある学校と言えます。僕の(小学期)ような真面目でひょろひょろ男子にはちょうどよかった面もあります。

 

 最近の親御さんは、自由そうでへらへらした子が多い学校を選ぶ傾向にありますが(笑)、それが我が子を伸ばすかどうかは別問題です。注意しましょう。まあ、できれば明るい学校生活を送っては欲しいものですが、何事にも裏があるものです。

 

 また、このような場では質問などをして、自分の学校の「悪い所」もしっかり言えるか見ておきましょう。過剰にいい所ばかりをいうパターンの場合は、先生の検閲が微に入り細を穿つように入っている可能性が高いです。まあ、「外面」だと思えば良いです。

 

 結局、最もアテになるのは、その生徒たちの「雰囲気」です。なんとなく、が非常に大事です。その生徒たちが、いろいろはあるはずですが、総じて結局、その学校が好きなのかどうか、帰属意識があるのかどうか、これを感じ取るようにすれば良いと思います。

 

 僕の時代の刑務所のような白陵中学・高校でも、帰属意識があるかと言われれば、これがあるのです。やはり先生方の熱意は常に感じていたし、社会にでれば、そんなにやってくれた学校などないと知ります。そこで、絶対に戻りたくないですが、やはり愛着のようなものはあります。

 

 そのうえで、それが自分や我が子にあうかどうか、我が子の友達となったときにどうか、という観点で見ればよいです。

 

 

・迷ったら、単純に「国公立大の進学実績」を見ればいい

 ……いろいろな学校を見ていると、迷うものですが、そこは、純粋に進学実績を見れば良いです。ここ5年くらいで上昇傾向かどうかを見ましょう。その時、学校の育成力をみるのであれば、国公立大の合格者数を見るのが最善です。

 

 一人が何度も受けられる私立大と違い、国公立大は限られた回数しか受けられません。関東なら、東大、一橋大、お茶の水大、東工大などを中心に、地方国立大も評価に加えます。関西なら京大、阪大、神戸大を中心に見ていけば良いです。

 

 これらの大学が(5年前後で)合計で15名→30名になっているような学校は、伸び盛りであり、良い生徒が入ってきてなおかつ、先生が育ちつつあります。どの学校も6学年あり、それぞれの学年にも個性がありますので、一年や二年、ガクッとさがることはありますが、5年ではまずそれはありません。学校の育成力が反映されます。

 

 僕が進学校経営にアドバイスをするのであれば、進学実績をあげるにはパターンがありますのでそれをある程度踏襲し、あとは生徒を引っ張って、学校としての雰囲気を作っていけば良い、とアドバイスします。

 

 引っ張るのが、校長や教頭、学年主任の役目です。ここが私大でいい、などと言っているようでは、進学実績は一生伸びないでしょう。それは、現代日本の受験のシステムから逆算すれば、誰でも見えてくることでもあります。

 

 まずはMARCH以上の私大を狙わせる、のではなく、完全に国公立大志向にし、私立は滑り止め、という意識を学校全体に刷り込むべく、厳命します。大学共通テストも、できれば全員が必修で受けさせるべきです。

 

 すると、東大は無理でも、一橋や東工大、東京学芸大、横国大などであれば、しっかり対策をすると、少子化もあって、どの学校にもすべり込む生徒が必ず現れます。その受験する頭数を増やしさえすれば、必ず実績は出てきます。

 各学校ごとの進学実績の差は、はっきり言って「ある大学を受けている生徒の頭数」に一番左右されています。それは各学校の対策を見ていると一番に感じる所です。

 

 最近の学校で伸び悩んでいたり、人気が陰っていく学校は、必ず私立大志向に、先生も生徒もなっています。私立大などわざわざ対策などしなくても、中高一貫校の子であれば、国公立大を狙っていれば必ずいいところのどこかには受かります。大は小を兼ねるのです。

 

 進学志向の中高一貫校の6年ですべきことは、私立大を狙わせることではありません。6年という余裕のある時間で多くの科目をしっかりやって、国公立大受験に使うべきです。これが、末端の先生にも徹底されているか、がその学校の育成力に直結しています。

 

 今、特に都市部の私立大は、定員厳格化の流れもあるし、中高一貫でない有名高校の秀才たちでひしめきあっています。この激戦区にわざわざ飛び込むのは、戦略としては愚かです。進学校の先生の役割の大事なポイントは、生徒を大いに「励まし」て、挑戦させることにあると思います。

 

 ですから、「国公立大狙ってるの?」というのを、生徒に聞いてみるのもよいでしょう。そのあたりで、学校の姿勢を垣間見ることもできます。

 

 今時学歴かよ、という意見もあるとは思いますが、指標としてはやはりわかりやすいと言わざるを得ません。

 

 

・大別した判断基準、麻布系か開成系か大学付属系か

 ……これは男子校に限った話ではないのですが、学校には大きな方向性があります。自主性を重んじるといっても、学校によって様々なのですが、大きな傾向はあります。その大体の傾向が自分にあっていれば、とりあえずはどこでもよい、ということはできます。

 

 ざっくり言いますと、

開成系……基本真面目で、はっちゃけ方もどこか品が良い。海城や攻玉社など、女子校の大半がこれに該当

麻布系……イロモノであればあるほど良い。真面目にやるのがすべてではない、という校風。みんなの前では勉強やってないフリだが、陰ではやってるかも。品は時にないことも。武蔵、渋々、関西では甲陽学院、東大寺学園、洛南など。優秀な学校でしか成り立たないパターン。

大学付属系……競争のすくない環境。おっとりいいやつに。他人と仲良くやるスキルがもっとも大事。各種大学付属校

 

 要は、麻布みたいな学校が「気に入るか入らないか」が学校選びのコツにはなります。優秀な学校ならではの校風でもあります。もちろん、開成にも麻布っぽい子などはいると思いますが、大体の傾向です。

 

 僕は自分が行くと仮定すると、麻布系は苦手だったりします(笑) 真面目一徹の方がホッとします。

 過去の生徒でも、麻布は見に行った瞬間にNOを突きつけた子もいます。そのような子には、無理してすすめるよりも、真面目系の学校の方が、少々偏差値が下がってもよい青春を送ることができるでしょう。

 

 

 学校選びは、主に、友達選びでもあります。良い学校に人気が集中するのは当たり前ですが、それが見せかけにすぎないこともよくあります。ネット検索では、誰もが同じ情報にしか行きつかないことを覚えておきましょう。

 

 名門校でも、油断すれば数年後は全く落ちぶれていることもままあることです。平成は東大合格者数首位をすべて開成がとっていきましたが、今後は分かりません。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

おススメ読書タイトル100、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html

 

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https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12514934840.html

 

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<追記>

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◆MV
https://youtu.be/tI4YvWd8sz0

 

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