2019年09月13日
イチュマン
いつのことやら、失念してしまいましたが、午前4時代のテレビ画面を撮影したものです。
沖縄言葉ではなく、「糸満言葉」をネタにしたバラエティコーナーのようです。
画面右上に、「きらかーぎーって何?」と書いてありますが、もちろん「ちゅらかーぎー」の事ですよね。
糸満では「美ら影」を「きらかーぎー」というようですが、「ちゅら」より元の「きよらか」に近い言葉です。
糸満言葉では、首里言葉のような口蓋化現象がみられないそうです。
「鮭」(サケ)のことを私ゴーヤー茶は「シャケ」と言いますが、これも口蓋化現象。
志村けんが変なおじさんのコントで言う「なんだ チミは?」は、「きみ」の口蓋化現象。
首里言葉にあるkiからchiへの変化は「口蓋化」と呼ばれる非常に一般的な音変化です
沖縄(おきなわ) ☞ ki から chi と口蓋化すると ☞ うちなー
首里言葉では、昨日(チヌー)、肝(チヌー)、今日(チュー)、
糸満言葉では、昨日(キヌー)、肝(キム)、今日(クー)となります。
首里言葉の麦(ムジ)、扇(オージ)が糸満方言では麦(ムギ)、扇(オーギ)となります。
参考:中本正智著 『図説琉球語辞典』
糸満出身の女優さんといえば、黒島結菜さん。
この方、映画初出演が1959年『ひまわり〜沖縄は忘れない あの日の空を〜』(2013年)。
はい、「宮森小学校米軍機墜落事故」をモチーフにしたあの能年玲奈さんが出演したこの映画です。
沖縄本島の童謡 「糸満嫁なち」 を紹介しましょうね。
わがままな女子どもを戒め、親の教訓を歌ったもの。
「京版(チョウバン)けんそり中盛(ナカムイ)けんそり 親(ウヤ)の言ること聞(ち)かぬちわらべー
糸満嫁(イチュマンユメ)なち亀(カーミ)の油(アンダー) コーンコーン 」
(親のいうことをきかない女子でもは、忙しい糸満漁夫の嫁になって海亀の油売りをして難儀するぞ)
「京版(チョウバン)けんそり中盛(ナカムイ)けんそり」の意味は分かりませんでした。
参考:『沖縄大百科事典』
「集団で行う潜水追い込み網漁」
「イトマンの漁業は親方制によるものでした。
その階層は、インジョー・テーソ(親方・袋網所有者)、トモヌイ(共乗り、サバニや垣網の所有者)、ヒーヌイ(平漁夫)。
男の採った魚を女が売り歩くという行商、インマンではこの女性の行商を「カミアタネー」といい、
男の魚を女が買い取って、その利益を自分で貯めこんだのです。これを「ワタ草―」と言いました。
ナイチャーズ編・垂水健吾 『沖縄いろいろ事典』1992年刊 (鶴見良行 執筆)
池澤夏樹編 『オキナワなんでても事典』2003年刊 (鶴見良行 執筆)
最後に糸満ぐちのラジオ体操を紹介しましょうね。
この記事へのコメント
まいど
糸満には親戚もおらず、一人いた同僚の糸満青年も訛りがあまりなかったので、数年前まで糸満訛りの特徴をよく知りませんでした。辺野古のゲート前に島ぐるみ会議糸満のバスが来るのですが、この代表のあいさつが強い糸満訛りで、「なるほど、これかー」と思いました。
戦果アギヤーの話で、「クーン」は糸満では「来る」、他の地域では「来ない」なので、糸満ちゅに見張りをさせて失敗したという笑い話は有名ですねえ。
糸満には親戚もおらず、一人いた同僚の糸満青年も訛りがあまりなかったので、数年前まで糸満訛りの特徴をよく知りませんでした。辺野古のゲート前に島ぐるみ会議糸満のバスが来るのですが、この代表のあいさつが強い糸満訛りで、「なるほど、これかー」と思いました。
戦果アギヤーの話で、「クーン」は糸満では「来る」、他の地域では「来ない」なので、糸満ちゅに見張りをさせて失敗したという笑い話は有名ですねえ。
Posted by 山猫 at 2019年09月14日 23:41
14日の朝にBS海外ニュースを見ていたら、中国、シンガポール、香港、台湾の中秋節、中秋祭りのニュースか大きく流れていました。
13日は旧暦8月15日だったのですね。
糸満では旧暦8月15日に綱引きが行われたようですが、一度だけ糸満の綱引に行ったことがあります。(2005年9月)
綱引は夕方からだったので、そのまえの「ミチズネー」だけ見てきました。
今考えると、よく休みが取れたな~と思います。
13日は旧暦8月15日だったのですね。
糸満では旧暦8月15日に綱引きが行われたようですが、一度だけ糸満の綱引に行ったことがあります。(2005年9月)
綱引は夕方からだったので、そのまえの「ミチズネー」だけ見てきました。
今考えると、よく休みが取れたな~と思います。
Posted by ゴーヤー茶. at 2019年09月15日 16:19
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。