前回のブログ記事についてコメント欄でいただきました一部のご質問について、私からのお返事がちょっとコメント欄に書ききれそうになかったので、ここでお返事しますね。
kinotouさんより
「これってどういう理論で子孫に影響するんでしょう?
自分も陰陽五行を信じる者ですので人間が気の影響を受ける、までは受け入れられるんですが、埋葬した先祖のDNAを通じて遠隔で現在生きている人間に影響するというのはよくよく考えれば結構アクロバティックな考え方ですね。
もちろん陰宅は風水では基本的な部分で、風水やってたら否定の仕様がないとは思うんですが、どういう仕組みでそうなっているのかは明らかにされてないからくりがあるような気がします。
なんで墓から子孫に気が届くのか? 例えば日本の墓に先祖埋葬して、子孫がブラジルにいても、届くのか?
距離が関係ないとしたらどんなからくりが?(そっちの方が気になるタイプなんで) 」
私も理屈大好きなんですけど、おっしゃるとおり理論が追い付いていないことがこの世にはたくさんあるようです。
なぜ磁石をいくつに割ってもN極とS極があるのか、ツボ指圧が効くってなんなのか、まだ科学では十分に解明されていませんが、理論は不明でも「確かに事実としてある」ので、人類はそれを生活に活用してきました。
お墓の風水については、昔の人はみんな土葬だったので、確実にその先祖のお墓の在り様と子孫の運勢に関係があるという「経験」が、易経および陰陽五行論のある中華圏で体系的に蓄積されたもの思われます。
「遺骨の何が子孫とシンクロするのか?」一応「それはDNAでは?」との仮説も立ててはみましたが、それだと火葬技術の発達によりDNAがほぼ破壊されているので、「現代は散骨だろうがお墓の風水が悪かろうが、どう葬っても子孫に影響しないはず」という推論になりますよね
この前少し書きましたけど、実際老師も10年ぐらい前は「だから、火葬の遺骨なら地下に安置しない納骨堂でも風水の影響はたいして子孫にはないだろう」と言っていたわけですが、この10年の間に台湾でも納骨堂が増え、散骨もなされるようになって、老師も色々相談を受ける中で(特に精神疾患がケースが急増)「あれ?やっぱりそんなに単純なことじゃない」という事実をまざまざと突きつけられたようです。
今の老師の結論は「火葬の遺骨でもやっぱり子孫に影響する、風水のよい地下にきちんと埋葬しないといけない」というものです。
で、DNAじゃないとしたら、いったい何が子孫にシンクロするのか
それは今でも謎のままですけど、老師は命理学についての科学的なアプローチも大好きで、よく「欧米科学雑誌に発表された死者が発する波動についての事実」とか、「天体のなにそれと太極図との共通点」とか情報収集したり、「フィボナッチ数列と命理学の関係について」自分で考察してホームページで発表したりしていています(でも理解できる人はいないかも)。
現代のような事情、つまりお墓が異常に遠い、散骨、納骨堂、遺骨のダイアモンド化など今までになかった状況なので、これからもっと経験値を積み上げないと影響についての判断がつかないと思います。
(ただ、風水的に何ひとつよいことがないことだけはわかりますが、どの程度の影響なのか?はいまだ不明)
snow_whiteさんより
「ブログ楽しく拝見しています。常々疑問だったのですが、私の住んでいる地方は火葬の後、基本的に遺骨は骨壷に入るだけいれて入らなかったものは処分されるようです。これも風水的には大NGなんですよね。事後の対応策などあるのでしょうか? 」
びっくりです!そういうところもあるんですね。私が知らないだけで、どこもそうなのでしょうか
よくわかりませんが、これまた中華圏にない状況だと思います。
上記のように、これが風水的によくないことだけはわかりますが、どの程度の影響なのか?はわかりません。
ちなみに、人は誰もが特定の出生年月日時間と性別でこの世に生まれ、それら(つまり八字)によって人生の大枠は決まっています。
では、なぜその人がその八字(=出生年月日時間と性別)なのか?→それは生まれた時の先祖のお墓の風水が関係しています(これは事実)。
では、なぜそのお墓の家に生まれたのか?→それは前世の行いなのか、先祖の徳なのか?、どちらも関係しているかもしれません(推論)。
ですから今日私がある身内を埋葬したとしますと、もう既にこの世に生まれて八字が確定している私がそのお墓の風水から受ける影響は、あることはありますが限定的です。なぜなら、八字はもう変わらないからです。
ですので、最も大きな影響を受けるのはこれから生まれて来る子孫です。
で、もしも先祖の遺骨の取り扱い(=お墓)がNG風水だったとして、その対応策は…、私も未知の部分が多いのですが、「もう遺骨が逸失している」という事実は変えようがないですよね。その処分された遺骨が手厚くきちんと集団埋葬されていることを祈るのみです。
後は、①手元の遺骨を正しい風水で埋葬する、②自宅の風水をよくする、③善行により徳を積む、④本人が努力する、⑤世代が遠ざかるのを待つ…というのがリカバーの方法かな?と思います。
⑤ですが、つまり3代前のご先祖のお墓の影響と、10代前のお墓とを比べれば、理論上は親等が遠くなれば、影響も薄れると考えられます。
なんか、しんどい話しですよね。
こういうのは「向き合いたくない現実」というものでしょう。
ですが最後に心理学者ユングの名言を…。
「あなたが向き合わなかった問題は、いずれ運命として出会うことになる。」
なんかかなりエグミの強いお話で失礼しましたが、よい週末を