酷く寒い札幌です
いよいよです・・・・・・
今回はサラシオーネのオーバーホール
ややしばらく使わないで置いてあったと伺っていましたので、かなり酷い状況かと覚悟してましたが
回してみても特に酷い状況ではなく
気になったのはスプールのスラスト方向へのガタくらいですかね
スプールの軸付近の腐食は・・・・磨いてみます
では分解します
チェック側にラインが入り込んでましたがグリスの乳化も無く汚れも問題無いレベルだと思われます
フレームが組み立て式のバーミンガムは出来れば全分解したくないと思っているんですが (狂います)
このタイプはチェックやスプリングを外すのが少し大変でして・・・・・ (ネジに工具を使えない)
チェックやスプリングの裏側の洗浄は外せないので結局は全部バラバラにしました
各部の減りや状態に問題は無し
洗浄終了
で、ハンドル側の側面がくすんでるからどうにかして欲しいとのご要望だったので磨いてみました
ん~~~微妙・・・・・
かなりアレコレやりましたがこれ以上光りません・・・・
表面のヘアラインというかレコード盤のような細かな切削痕を全て研いでから磨けばもっと光るかもしれませんが
それやっちゃうと雰囲気まで変わってしまうので今回はコレでよしとしておきます
仮組してスプールの遊びを計測していきます
実際にノギスで計れれば楽なんですが。計測出来ないので色んな厚みのシムを使ってベストなクリアランスを探していきます
バーミンガムは大変だよホント
良い感じに決まったので組付けを始めます
チェック、チェックスプリングの両端、アームの支点、の4か所に注目してください!
この丸い真鍮の部品は全て「ナット」なんです・・・・・
ネジは表側から入れる感じね
今でこそ慣れたのですんなり対処できますが、初めて見たときは「どやって回せってよ!」 って感じでしたコレ
フットや他の部品も全て磨いてあります
もちろんお客さんの許可はいただいてから作業を進めております
古いリールのお客さんは雰囲気が変わってしまうからと磨く事を嫌う人も少なくないですからね
ソレはソレで色々と大変なんですけどね・・・・
さて、ココからがバーミンガムの山場です
ワンピースフレームの場合はあまり気を遣う必要はありませんが
このリールのようにパイプも全てがバラバラになるバーミンガムは組み方でクリアランスが変わってしまいます
後の祭りにならないように気を付けた方がいいですよホント
(私は外した部品は全て向きまで元通りにします)
ちなみに、このサラシオーネに関しては殆ど調整は不要でした
ちゃんと組んであげればしっかりと決まります
各部の精度が素晴らしいのだと思います
組みあがりました
各部の動作確認を行い
特に問題が無い事を確認
ん? チェックの効きが弱くなった感じが・・・・恐らく回転が軽くなったので弱くなったと感じるんだと思われます
スプールの腐食は既に浸食してしまっているのでコレが限界です
ポリッシュかと思ってたんですがメッキされてるのでこれ以上は進めません
フレーム外周やポール等も一通り軽く磨いてあります
もちろんフットもキレイになりました (文字もキレイになってます)
凄く大切に使われていたんだろうな~と感じましたね
この度は作業依頼いただきありがとうございました
また何かありましたらよろしくお願いします
楽しい釣りが続きますように
それでは