源氏物語イラスト訳【若紫136-1】暁方に
暁方になりにければ、法華三昧行ふ堂の懺法の声、山おろしにつきて聞こえくる、いと尊く、滝の音に響きあひたり。
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【源氏物語イラスト訳】
暁方になりにければ、
訳)夜明け方になったので、
法華三昧行ふ堂の懺法の声、山おろしにつきて聞こえくる、
訳)法華経をひたすら読誦する「法華三昧」を勤めるお堂の懺法(罪を懺悔する修法)の声が、山から吹き下ろす激しい風に乗って聞こえて来るのが、
いと尊く、滝の音に響きあひたり。
訳)とても尊く、滝の音に響き合っている。
【古文】
暁方になりにければ、法華三昧行ふ堂の懺法の声、山おろしにつきて聞こえくる、いと尊く、滝の音に響きあひたり。
【訳】
夜明け方になったので、法華経をひたすら読誦する「法華三昧」を勤めるお堂の懺法(罪を懺悔する修法)の声が、山から吹き下ろす激しい風に乗って聞こえて来るのが、とても尊く、滝の音に響き合っている。
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■【暁方(あかつきがた)】
■【に】
■【なり】
■【に】
■【けれ】
■【ば】
■【法華三昧(ほけざんまい)】
■【行(おこな)ふ】
■【堂(だう)】
■【の】
■【懺法(せんぼう)】
■【の】
■【声(こゑ)】
■【山おろし】
■【に】
■【つき】
■【て】
■【聞こえ】
※【聞こゆ】
■【くる】
■【いと】
■【尊(たふと)く】
※【尊し】
■【滝の音】
■【に】
■【響きあひ】
■【たり】
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☆本日の『源氏物語』☆
さあここで、情景描写が挟まれます。
北山の山奥の寺を思い出させる
厳かな雰囲気の情景ですね。
法華三昧は、法華経をひたすら読経する行、
懺法(せんぼう)とは、現世の罪業をひたすら懺悔する法。
厳しい勤行がおこなわれているのですね。
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