おとんさまの耳は次第に悪くなっている。
下手するとテレビが大音量になっていたり。
会話がとんちんかんになってきたり。
それを指摘するたびに、おかんさまは補聴器をつけろつけろと言う。
おとんさまは聞こえないふりをする。
Booじーちゃ。も、耳が遠くなってから急激に認知症の症状が進んだ。
視力も弱くなってきているところに耳まで遠くなると、脳に入力される情報が急激に減って、それが症状悪化につながるんではないか、とは勝手な想像だ。
今朝の食卓でも、ずーっとやいやい言っていたおかんさまに、おとんさまが一言。
「お茶くんない」
おとんさまにおかんさまが差し出したのは。
台拭きだった。
笑い事ですんでるうちはいいが、じきに笑い事じゃなくなるかもしれない予感……。
下手するとテレビが大音量になっていたり。
会話がとんちんかんになってきたり。
それを指摘するたびに、おかんさまは補聴器をつけろつけろと言う。
おとんさまは聞こえないふりをする。
Booじーちゃ。も、耳が遠くなってから急激に認知症の症状が進んだ。
視力も弱くなってきているところに耳まで遠くなると、脳に入力される情報が急激に減って、それが症状悪化につながるんではないか、とは勝手な想像だ。
今朝の食卓でも、ずーっとやいやい言っていたおかんさまに、おとんさまが一言。
「お茶くんない」
おとんさまにおかんさまが差し出したのは。
台拭きだった。
笑い事ですんでるうちはいいが、じきに笑い事じゃなくなるかもしれない予感……。