2代目古井戸先生が初代から受け継いだミクシィの
コミュニティ「2代目古井戸先生の辛口就活道場」 。
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★総合目次(目次の目次)★
◆現実的・辛口添削例目次◆
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ネット上での公開を条件に初代古井戸先生による厳しい辛口
添削を希望してきたつわものたちの自己PRと、それに対する
極めて現実的な辛口添削をご紹介する。他山の石としよう。
⇒添削例4 文系3年男子(広告、商社、メーカー志望)D君の自己PR
⇒添削例5 文系3年女子(機械メーカー志望)Eさんの自己PR
⇒添削例6 文系3年女子(ブライダル業界志望)Fさんの自己PR
⇒添削例9 文系3年女子(化粧品・メーカー志望)Iさんの自己PR
⇒添削例10 文系3年女子(SI業界志望)Jさんの再挑戦自己PR
⇒添削例11 文系4年男子(化粧品・日用品メーカー志望)K君の自己PR
⇒添削例12 院1年男子(金融・製薬化学他志望)L君の自己PR
⇒添削例13 文系3年男子(食品 ブライダル他志望)M君の自己PR
⇒添削例14 文系3年男子(広告、ITほか志望)N君の自己PR
⇒添削例15 3年男子(鉄道・電力・商社ほか志望)O君の自己PR
⇒添削例16 院1年男子(化学、鉄ほかメーカー志望)P君の自己PR
辛口添削実例最終回↑
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⇒添削例16 院1年男子(化学、鉄ほかメーカー志望)P君の自己PR
修士1年男子(化学、鉄、ほかメーカー志望)
P君の自己PR
折れない心、決して投げ出さない意思を
長所としています。
自分の修士論文のテーマに関わる英語の論文を
10本以上読んでレビューを発表するプロジェクトの最中
胃腸炎にかかり活動できない日々がありました。
中間発表の時点で他の学生に比べ完成度はかなり低く
絶望的でしたが、完成させようとそこからは2週間
毎日徹夜しました。
弱音を吐くのも時間の無駄なので、もうやめたいと
思った時は歯を食いしばって頬を叩きました。
徐々に英語にも慣れ、序文と結論から先に読むという
効率的な読み方も覚え、過労で意識を失いながらも
発表資料を完成させました。
当日の発表も気を抜かず練習をして臨み教授から
中間発表からよくここまでの完成度を出せたなと
お褒め頂ました。
無理とも思える困難や、取り返せない程の失敗でも
諦めずに最善を尽くす姿勢の大切さを学び
常にそれを心がけています。(371文字)
⇒まず全般的な感想
要するに初志貫徹ということを言いたいのだろうが、それって
社会で働くならば当たり前のこと。現実はそうでもない人が
うようよいるのは確かだが、タテマエではそれが当然の世界
だから、その部分をアピールしても「呼吸が上手い」と言って
いるのと大差がないことになるのだ。「折れる心を持っていて、
すぐに投げ出す」ような人を採用するはずがないではないか。
つまり結論があまりよろしくないということなのだ。
あなたはかなり高度な学歴を持ちつつ、修士過程で学んで
いるのだから、その時点である程度の自己節制と勤勉さは
既に証明できている。だからわざわざ自己PRで学業を懸命
にやったことを言う必要がないのだ。書いていることは褒めて
あげたい内容ではあるが、自分で選んだ修士課程の中で、
当然義務として果たすべき普通の作業でしかない。
あなたは他人と差別化して、わざわざ自分を選んでもらって
採用してもらう立場なのだ。あなたの志望先から考えるなら、
おそらく同じような学歴で修士課程に学ぶ人物たちが採用で
のライバルになるはず。そんなライバルならば誰でも言える
ことを自己PRで語っても無駄であると言わざるを得ない。
あなたは果たして学業一本やりだったのだろうか。もっと人と
して幅を感じさせる別の活動はしていなかったのだろうか。
以下、挿入しながら各部分の感想を述べる。
>折れない心、決して投げ出さない意思を
>長所としています。
長所は長所だろうが、特筆すべき長所とは言えない。自己PRとは
あなたを売り込むコマーシャルだ。他の応募者との差別化を図る
ためのメッセージだ。特筆すべき長所を結論にせねば無意味な文
を相手に読ませて時間を浪費させるだけ。
>自分の修士論文のテーマに関わる英語の論文を
>10本以上読んでレビューを発表するプロジェクトの最中
>胃腸炎にかかり活動できない日々がありました。
このエピソードが適切がどうかはこの際置いておく。上記プロジェクト
がどれほど大変な作業かどうかは、相手にとっては極めて不明瞭。
それを相手に伝えて納得してもらうのは結構な手間と時間を要する。
あくまであなたの魅力を伝えるためのツールでしかないエピソードの
説明だけでそんな苦労してしまっては、面接はすぐに終わるし、ES
だって読んでもらえない。適切な配役をしないとせっかくの脚本が
殺されてしまうのだ。
>中間発表の時点で他の学生に比べ完成度はかなり低く
>絶望的でしたが、完成させようとそこからは2週間
>毎日徹夜しました。
>弱音を吐くのも時間の無駄なので、もうやめたいと
>思った時は歯を食いしばって頬を叩きました。
>徐々に英語にも慣れ、序文と結論から先に読むという
>効率的な読み方も覚え、過労で意識を失いながらも
>発表資料を完成させました。
冷たいことを言うようだが、いくら苦労をしようが、それはあなたの
立場では当然行うべき義務だ。特別に自主的にやっているわけ
ではない。さらに自分で選んだ苦難ではなく、あくまで他者から
与えられた苦難。受動的な内容は人の心をまったく打たない。
>当日の発表も気を抜かず練習をして臨み教授から
>中間発表からよくここまでの完成度を出せたなと
>お褒め頂ました。
悪いが・・・修士課程にまで進んだあなたが「先生に褒められました」
なんってことを声高に公の場で自慢してしまうことに、古井戸先生
は強い危惧を感じる。これを読むだけではあまり大人になりきって
いない人なのだなぁ・・・という印象だ。もちろんこれは面接で悪影響
を及ぼす印象だ。
>無理とも思える困難や、取り返せない程の失敗でも
>諦めずに最善を尽くす姿勢の大切さを学び
>常にそれを心がけています。(371文字)
ここまで誰でも普通にやるべき当たり前のこと。あなたが語るべきは
ここから先、ここから上の話なのだ。さらに・・・困難を乗り越えると
簡単に言っているが、そのためにあなたが長年努力した鍛錬方法
や活動的な裏付けがなければ、口で言ってるだけになってしまう。
400字という字数制限で30字も余らすのは極めて不適切。ぎりぎり
まで字数を使うのが定石だ。ただし超えてはいけない。
学生は学業をがんばるのがタテマエ上は当然なのだから、学業を
がんばった話を長々としてもまったく他人との差別化にならないし、
あなたを魅力的に見せることにはつながらない。履歴書やESの中
で、あなたの学歴や研究内容を書けば済むだけの話。そのプロセス
に採用側はまったく興味を持たない。あなたが語るべきなのは、勉学
一色に見えるあなたという人間を幅広く見せるエピソード。理想的な
のは勉学とはまったく別の活動を語るのがいい。ただし勉学について
語るならば、せめてあなたなりの独自色を出したことなどをアピール
しなければ、単なる与えられた課題を粛々とこなすだけの人に見えて
しまう。実にもったいない売り込み方だと断言する。
あなたのライバルは学士卒業予定者でも
なく、あなたより学歴に恵まれない就活生
でもない。あくまで同程度学歴を持ってい
て、同じように修士課程研究に励んでいる
人物なのだ。そういう視点で再度自分の
売り方を考え直してみよう。
少しでもこの添削がお役に立てたらワンクリックのご協力を!