|
カテゴリ:時事問題
「イタリア中国移民と海外帰国者に関する訂正」 安川新一郎氏が「新型コロナウィルスについて⑥:4月第2週の首都封鎖 - ロックダウンへのカウントダウン-」という発信をしています。
なぜこれまで日本の感染拡大が抑えられてきたのか? 抑えられてきたにもかかわらず、現在、どのような危機的な状況に直面しているのか? 感染源となってきた(今後なりうる)人々の行動分析も含めてきわめて説得力があるものとして受け止めました。 ぜひ、そのものをご一読の上、適切に行動していただきたいと考えますが、以下にその要旨をまとめます。 なお、3月28日17:30、安川氏自ら「イタリア中国移民と海外帰国者に関する訂正」のコメントを追加されましたので、お知らせします。 〔要旨〕 1. 世界中の人々の疑問 Q 何故日本だけ感染者が少ないのか(ほんとうに少ないのか)? Q 多くの日本人が気づいていないこれまで(Phase1)とこれから(Phase2)の感染源の変化は? Phase 1 中国からの観光客 〈観光客(日本人が当初警戒していた)〉 〈欧米の中国系移民(コロナ危機の感染源)〉 イタリアコロナ危機の背景に「中国人大移動」ミラノはイタリアにおける中国人の首都 Phase 2 パンデミックエリアからの日本人の海外渡航帰国者 Q 日本での感染爆発の要因と可能性は? 2週間の自粛期間が終わる3/11 頃、イタリア、アメリカ、フランス等、欧米で一気に感染者と死亡者が広がる → その頃に、欧米から日本人海外渡航者が続々と帰国。 武漢からの2019.11月1ヶ月の来日者数は2.4万人。それに対して同じ時期の日本人の海外渡航者は、アメリカ12万人、ドイツ9.7万人、イタリア4万人。 そして日本人のメンタリティとして「この時期に海外行っていたこと、陽性かもしれないこと」は隠して日常生活に戻る。 幸い、「PCR検査を受けようにも受けられないから」。 帰国者は異邦人の旅行者とは違い、様々な人的接点を持つ日本国民。 2/25、外務省がようやく異例の世界渡航禁止要請を出した。 2. 狂った歯車、失われた2週間 本来、総理の自粛要請の2週間後の3/11に今一度、総理大臣が直接、マクロン大統領やメルケル首相の様に今後取るべき行動について語りかけるべきだった。そして、海外からの帰国者にも14日間の自宅待機か隔離を相当強く要請すべきだった。 総理周辺は、3/11あたりはオリンピックの延期か中止かについてIOCやトランプ大統領との協議に追われていたように思われる。結果、オリンピックの中止は避けることができた。(良かったね。安倍さん、森さん。「オレのオリンピック」守れたよ) ただしその2週間、特に総理から記者会見という形での国民へのメッセージを出すことはできなかった。国家の首脳が、国民に直接、語りかけてようやく人々は自分の身に何が起こそうとしているか理解する。 新型コロナを巡っても、マクロン大統領が対策を説明しnews.livedoor.com 「第2次大戦以来の挑戦」 メルケル独首相、異例の演説 それに対して日本は Q クラスター対策の限界、感染爆発の危険性は? 日本はこれまでは、検査数を増やすよりも地道にクラスター感染を押さえて医療崩壊を防ぐと共に、既存薬で有効な成分を持つものを実験的に試し時間を稼ぐ戦略を立てていた。これまでは、全国のクラスター発生が把握でき経路が追えているので、感染者の濃厚接触者を地道に追い陽性の場合は、指定感染症として法に基づいて隔離措置を取り軽症者でも入院させていた。 和歌山の新型コロナ"封じ込め"対策 ポイントは「早期」と「徹底」(2020.3.7 産経) 3/19に専門家委員会より医療チームの尽力によりギリギリのところで「押さえられている」という発表があった。専門家チームが言いたかったことは「ギリギリである」ということだったが、これが「WHOも褒めてくれるくらい押さえられている」というメッセージとして国民に伝わった。 「持ちこたえていますが、一部の地域で感染拡大がみられます。諸外国の例をみていても、今後・・・爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねないと考えています。」 3/20‐22の3連休で、相当の人が外出した。その時の、日本人の「少し緩んだ」行動の結果は、3/31~4/3あたりに最悪の結果として現れる。かなりの確率で東京を中心とした大都市で感染爆発が起きるだろう。 3. 一日たった41人が何故、「感染爆発、重大局面」なのか 今日東京都で41人の感染が確認され、小池都知事から感染爆発、重大局面との緊急記者会見がなされた。おそらくこのような緊急記者会見に踏み切った理由は、41名の感染者数よりも感染ルートがわからない感染者が「10数名」出てきたということ。 NHKの番組でも押谷先生が、東京の20人の感染ルート不明患者が、繋がっておらず全て孤発例であれば「おしまい」、と緊迫した表情で3/14の取材の時点で言っている。 1000万人都市、東京が何故数10名の感染者で重大局面なのか、現在、医療崩壊までのカウントダウンがひと目で分かるCOVID-19 Japanというサイトがある。 これをみると、東京は130人が579の感染症病床数を使用しており、あと78%、449病床余裕があることがわかる。逆に言うと、1000万人中500人程度しかで対応余力がないということ。 都市部地域の病院単位で医療崩壊を起こし、医療従事者が疲弊し感染者が増えさらなる医療崩壊を招き一気に感染死亡率が上がるのは、これまで我々が武漢、ミラノの病院でみてきたのと同じ。パンデミックが起きると大変な事になる。 また、先の図の通り、東京以外の都道府県の医療資源は極めて手薄。 4. わずかの希望 ここに書いたのは、最悪のシナリオ。希望はわずかながらある。 1カ月後、全国で感染者5000人増、医療崩壊させずに死者は300人で収まって、大規模なロックダウンせずにピークアウトしたらベストシナリオくらいか。甘いか。 まだまだ予断は許されない。 「不要不急の」などとぬるいことを言わず、渡航禁止、自宅待機、違反者には罰則と強く指示を出すべき。乗り切るべき2週間は安倍総理の言っていた2/26~3/11ではなく、小池都知事の言っているこの 3/25~4/8の2週間なのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.04.06 17:38:42
コメント(0) | コメントを書く
[時事問題] カテゴリの最新記事
|