こんにちは!桐川右煌です。
今日のお題は『成長』
成長って聞くと子どものイメージがありますが…
大人だって、成長するんです
今回、成長なさったのは、只今年金暮らし中のとある御婦人
この方、実は前々回の『縁』で登場されたお客様でして
今回はその御婦人のその後のお話をしたいと思います
このお客様、やたら「働け!」とアドバイスしまくった桐川のところには、しばらくお見えにならなかったのですが…
それから約一年半ほど経ったある日、ヒョッコリご来店くださいまして
あまりにいろんな意味で印象深い方でしたので、すぐに記憶がフラッシュバックし…
「前、一度来てくださいましたよね?」と聞いてみました。
するとお客様…
「そうそう!いつもは他所に行くんだけど、今日はここに来てみようと思って!
でもね、前来た時に何か良かったのかって言ったら、別に何も良く無かったんだけど、なぜか来ちゃったのよねー。」
…約一年半ぶりにお会いしたのですが、なかなか相変わらずなようです
神様「ココに来る動機なんてものはどうでも良いんだよ!
モヤッとするオマエの気持ちもわからんではないが、この者は導かれてココに呼び出されただけなのだからな!」
桐川「わかってますっ
だからちゃんと『また来てくださり有難うございます』って返したじゃないですか!」
神様「オマエも充分わかっているとは思うが、なかなか手強い相手だからな!
気合いを入れていけよ!」
そう神様から喝を入れられ、恐る恐るお客様に今回のご質問内容を聞いてみました。
お客様「私ね、前にアナタに働けって言われたんだけど、今まで働いたことがないのよ。
亡くなった主人は社長だったし、働く必要がなかったの。
でもね、今になってね、毎日毎日時間を持て余してしまって…
働くって言うか、何かしたいなって思うの。
このまま私は何もせずに死んでいくのかって考えてたら、情けなくなってしまって。
せめて喫茶店とかできたらいいなぁって考えてるのよね。
だから今日は、これからどう行動したら良いのかを具体的に教えてくださらない?」
桐川「おおっ、神様!
お客様、格段に成長しています!
前回は『どうしたらお金を得ることが出来るのか』だけを聞きに来られたのに、今回は『これからどう行動したら良いのか』を教えてなんて…かなりレベルが上がってますね!」
神様「本当だな。
だが、いきなり喫茶店ってのはどうなんだ?
この者、そんな資金は無いはずだがな。」
桐川「『せめて』喫茶店って言ってる時点で、もうだいぶヤバいですが…
今回は働く手前の第一歩をどう踏み出せば良いのかがテーマですね!
それが上手くいけば、お客様の働く意欲に繋がるでしょうし、ひいてはお客様のお役目でもある『人に貢献する』道へと導くことも可能かもしれませんね!」
神様「まぁ一気には無理だろうがな。
だが、今回は良い機会だ。
しっかりやれよ!」
そこで桐川、お客様のご質問に答えるべく、張り切ってタロットカードで占ってみました
すると今回のテーマがありありと浮かんだのですが…
それは『学び』でした。
桐川「あのですね、まず、いきなり喫茶店経営とかは難しいでしょうし、リスクが高すぎます。
それよりはまず『学ぶ』ことが 大切です。」
お客様「何ですって?
今更勉強とかしたくないわ。
私はね、そういうことを聞きにきたんじゃないの。
私は喫茶店をしたら、お客さんと楽しく喋りたいの。
勉強とか、絶対に嫌。」
桐川「でも仮に喫茶店経営をするのでしたら、何かに秀でていないとお客様は来てくれませんよ?
例えば喫茶店経営をしたいのであれば、まずは美味しいコーヒーの淹れ方を学ぶとか…」
お客様「確かにそれは大事よね。
でも私、今から学校になんか行く余裕はないし、学びになんか行けないわ。」
桐川「何も学校だけが学びの場ではないでしょう?
一番お勧めなのは、美味しいコーヒーを淹れている喫茶店で実際に働かせてもらいながら教えてもらう方法ですが、どうでしょうか?」
お客様「私、さっきも言ったけど、働いたことないのよ。
今更喫茶店でバイトとか、したくないわぁ…」
桐川「では例えば、コーヒーの淹れ方を教えてくれるカルチャーセンターとかセミナーとか教室とかはどうですか?
学びって言っても、いろんなスタイルがありますからね。」
お客様「でも私も歳だし、やるならサッサとしたいのよね。カルチャーセンターとかに、この歳になって行くのって面倒くさいわ…」
桐川「ですが、まずは学びからですよ。
いきなり喫茶店経営は正直難しいでしょう?
開店資金もかかりますし、もし仮に開店したとしても利益を上げていかないと経営は無理ですよ。
何も知らない素人が喫茶店を始めて、経営が上手くいくと思いますか?」
お客様「でもそんな学ぶとか、嫌なのよね。
私はお客さんと楽しく喋りたいだけなの。」
桐川「…」
わたくし、張り切っていた割には、早速行き詰まってしまいまして…
急遽心の中でタイムをとり、神様にヘルプを求めました…
桐川「神様ぁ
『お客様と楽しく喋る』って言っても、こんなガチガチ頭で上から目線でプライドの塊みたいな人に接客が務まるとも思えません…
だったらせめてコーヒーの味で勝負したらどうかと、学びを提案してもダメだし。
てかそもそも、学校に行くお金の余裕も無い人が喫茶店経営を出来るハズもありませんし…
もうツッコミ所が多すぎて、これは話を纏めるのにかなり骨が折れそうです…」
神様「本当な
よし!それじゃあ、客を説得しやすいように私の智恵を貸してやるとするか。」
桐川「はい…よろしくお願いします
とてもじゃないけど、もうお手上げで、どうしようもありません…」
てな訳で、桐川、再度タロットカードで占いながら、神様のお言葉を頂戴しました。
神様「この者が働いたり人に貢献するためには、まずは技術が必要だ。
この者には人を喜ばせたり人を助けたりするための技術が何一つない。
それでは働いたり人に貢献したくても、どうもしようがないだろう?
それにはまずは学びが必要となる。
だがこの者には、人から学ぶという謙虚さや、ひたむきさなどもない。
まずは『学びの姿勢を学ぶ』ことから始めなければならないよ。
またこの者は『人と楽しく話せる喫茶店経営』がしたいなどと言っているが、オマエも言っていた通り『人と楽しく話せる』技術すらない。
だからこの『人と楽しく話せる』ことも、この者の当面の課題だ。
そのためにはまずはコーヒーの淹れ方教室などに通い、学ぶ姿勢を持つことと仲間と楽しく会話することから始めると良いだろう。
オマエはこのことを上手く伝えてみろ。」
そう神様がおっしゃったので、桐川、神様からのアドバイスをお客様が受け入れやすい言葉に変えて伝えてみました。
すると今回は「じゃあ少しずつ、そんな風に動いてみるわ」と、前回に比べるとかなり柔和な感じで納得され、無事鑑定を終えることが出来ました
神様「あの客、相変わらずなところもあるが、何かしたいと思い始めたのは、かなりの成長っぷりだな!」
桐川「前回みたいにカネカネ言い出したら、どうしようかと思いましたが
それはもう、卒業できたようですね!」
神様「さぁ今度来るときには、どの程度成長しているかな?
本当に楽しみだな!」
桐川「神様、楽しそうですねー
私もお客様の成長がスゴく嬉しいのですが…
それよりもあのお客様、次はどんな風に無茶ブリしてくるのかと思うと、胃が痛くなる思いですよ…」
神様「ホント、人の成長ほど喜ばしいことはないな
それに比べれば、オマエの胃痛など大したことではない。
あぁ、楽しみ、楽しみ!」
桐川「神様、少しは私の体調、気遣ってくださいよ
って、聞いてます」
神様「…」
私にとりましても、お客様の成長を目の当たりに出来るのは、かなり嬉しいことなのですが…
冒頭でも書きましたように「別に何も良くなかったんだけど、なぜか来ちゃった」お客様。
次回は何と言って来られるのでしょうか…
次のご来店が、いろんな意味で楽しみです…