きょうの2冊 #高畠華宵
大正時代の抒情画家、高畠華宵の表紙にジャケ買いしました。
女性にも男性にも読まれてほしい大切なこと『生理用品の社会史』
今まで表立って語られることの無かった女性史でありフォークロアです。
アンネナプキンがフェミニズムに果たした役割は大きかった、というより、
各年代の女性にあなたのアンネはいつから?と聴き取りをしたくなります。
うちの母親が若い娘だった時代はまだ脱脂綿を切って使っていたそうです。
関東大震災で被災した女性が一番困ったのは生理だった、と、
祖母から聞いたのは、わたしが小学校高学年の時だったかしら。
間もなく初潮を迎える年齢の孫に祖母は女性の困難を伝えたかったのか。
『介護民俗学という希望』は高齢者施設での聴き取りによる近現代史。
(生理用品メーカーが今では介護用おむつを作っているのを知ると感慨深い)
著者の六車さんはデイサービスで介護福祉士として働く民俗学者です。
研究者がフィールドに出る形が変わったのもまた現代社会の有り様でしょう。
高齢化社会において、新たな学問の分野が誕生したことはまさに希望なのです。
ジャケ買い本からの、思いがけない民俗学と社会史つながりの読書になりました。
meriyasu