いわゆる新型コロナ・ウイルス感染症のような感染力の強い感染症に対しては――
今後、
――感染急増の緩和
を狙って、
――感染拡大の抑圧
を試みる――
という発想が必要である、と――
きのうの『道草日記』で述べました。
では――
その具体策は、どうあるべきでしょうか。
話を簡単にするために――
今――
感染症には、
――軽症者と重症者との2種類しかない。
と仮定をします。
きのうの『道草日記』でも述べたように――
感染症という病気は、軽症者が多ければ多いほどに、感染力が強くなると考えられます。
軽症者は、症状が重くないので、いつも通りの生活が送れてしまい、その結果、いつも通りに様々な人たちとも触れ合うことで、新たな感染を起こしてしまう危険性が高まるのです。
一方――
重症者は、症状が重いので、いつも通りの生活が送れず、その結果、触れ合う人たちが著しく限定されるので、新たな感染を起こしてしまう危険性は低まると考えられます。
つまり――
感染症では、軽症者のほうが重症者よりも危険なのです。
こうした視点とは別に――
重症者は、軽症者と比べると、病原体の増殖を甚だしく許している分、より多くの病原体をもっていると考えられますから――
同じくらいの近さで接する人たちに対しては、重症者のほうが軽症者よりも危険であると考えられます。
さらにいうと――
治療が遅れてしまえば感染死に至りやすいという意味でも――
重症者のほうが軽症者より危険なことは、いうまでもありません。
つまり――
感染症では、軽症者と重症者とで注意すべき点が全く違う――
ということなのです。
軽症者については、いかに確実に未感染の人たちから引き離すかが大切であり――
重症者については、いかに迅速に未感染の人たちから引き離し、かつ、いかに迅速に治療を受けさせるかが大切であるのです。
軽症者のキーワードは、
――確実に――
で――
重症者のキーワードは、
――迅速に――
です。