マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「不安」と「自信」との本質的な違い

 ――感情の分布図

 を示そうと僕が思ったのは、なぜだったのか――

 

 発端は8月30日の『道草日記』でした。

 

 ここで――

 僕は、

 ――不安は、“広い思考”ではブレーキとなり、“狭い思考”ではアクセルとなる。

 と述べました。

 

 ここでいう――

 「広い思考」とは、

 ――本質的思考(批判的思考)

 や、

 ――創造的思考(逸脱的思考)

 のことで――

 「狭い思考」とは、

 ――改善的思考(拘泥的思考)

 や、

 ――確認的思考(懐疑的思考)

 のことです。

 

 それぞれの思考については、8月の『道草日記』で、そこそこ詳しく述べています。

 

 さて――

 

 8月31日の『道草日記』では、

 ――“広い思考”ではアクセルとなり、“狭い思考”ではブレーキとなる感情は何か。

 と問いました。

 

 そして――

 その答えを、

 ――自信

 と述べました。

 

 そうしますと――

 必然的に、

 ――「不安」という感情の対極は「自信」――

 ということになるのですが――

 

 これは間違いでした。

 

 9月11日の『道草日記』で述べたように――

 “怯(きょう)・勇”軸は、

 

  ←錯乱―臆病―心配―安心―自信―過信―傲慢→

  ←恐慌―不安―怯安―安穏―勇穏―不穏―興奮→

 

 ですから――

 「不安」の対極は「不穏」です。

 

 また――

 「自信」の対極は「心配」です。

 

 よって、

 ――“広い思考”ではアクセルとなり、“狭い思考”ではブレーキとなる感情は「自信」である。

 というのは、その通りなのですが――

 ――「不安」の対極は「自信」である。

 というのは間違いです。

 

 正しくは、

 ――「心配」の対極は「自信」である。

 です。

 

 よって――

 “広い思考”では自信がアクセルとなり、不安がブレーキとなる一方、“狭い思考”では自信がブレーキとなり、不安がアクセルとなるといえるのは――

 “怯・勇”軸の”勇”寄りに「自信」があり、“怯”寄りに「不安」があることとは直接の関係はなく――

 おそらくは、“怯・勇”軸の原点の近くに「自信」があり、遠くに「不安」があることと直接の関係があるのではないか――つまり、「不安」は病的であるが、「自信」は病的ではないことと直接の関係があるのではないか――

 ということになります。

 

 よって、

 ――不安は、“広い思考”ではブレーキとなり、“狭い思考”ではアクセルとなる。

 というのは、

 ――不安や不穏などの病的な感情は、“広い思考”ではブレーキとなり、“狭い思考”ではアクセルとなる。

 というのがよく、

 ――“広い思考”ではアクセルとなり、“狭い思考”ではブレーキとなる感情は「自信」である。

 というのは、

 ――“広い思考”ではアクセルとなり、“狭い思考”ではブレーキとなる感情は、「自信」や「心配」などの病的ではない感情である。

 というのがよい――

 との結論を得ます。

 

 要するに――

 「不安」と「自信」との本質的な違いは、

 ――病的か病的でないかの違い

 であった、ということです。