【リハビリ】令和弐年師走の戯言 | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 3冠馬3頭が火花を散らせた「ジャパンカップ2020」が手続完了し、従前通りに人気通りの決着となった。それは、無敗馬2頭が初めて敗退したことを意味する。制した5歳牝馬アーモンドアイに、それ以上の末脚で迫った3歳牡馬コントレイルには、「有馬」出席を含め大きな期待が寄せられることになる訳で、ここに3歳馬と4歳以上馬の扱いの相違が表現されることになる。
 それは、アローワンスであり顕彰の手続きである訳で引退を決めたアーモンドアイの年度代表馬の地位は揺るぎないものとなり、最優秀3歳馬の2頭の地位も同様となる。

 利害関係的に予定調和そのものとなった形となり、ピラミッドの頂点だけが優遇される社会構造を謄写したものになった。その構造が尤もらしく表現したかったものとは、つまり日常の我々が思い知らされている「格差社会」ということに他ならず、非現実空間に聳え立つヒエラルキーと名乗る現実塔。
 通常は我々大衆に対して「射幸心」を煽りながら人間の欲深い本音を「夢」や「娯楽」、「ロマン」等というフェイクに置き換えて施行され続けている「日本競馬」が、武漢ウィルス渦中では大きく変貌し「現実の刃」を剥き続けた令和2年であった。

 そうなると、その名を冠した「ドリームレース」を看板とする「中山グランプリ」こと「有馬記念」がどのように演出されるかに興味は集中することになる。「首尾一貫」する結果となるのか?
 令和3年に向けて再び「百花繚乱」に期待を持たせて我々をお花畑に誘(いざな)うものになるのか?既に結果は決まっているだけに、ダート界に於ける「国内8戦8勝」程度の無敗馬クリソベルの今後の蹄跡などには興味が全く向かない師走を迎えることになりそうである。


リゲイン総研

予想外のキセキの大逃なんて表現するメディアは信用するな。