秋っぽい風、栗ご飯 | 星の輪ネットワーク

星の輪ネットワーク

金 銀花の独学パン工房 .
山ぶどうから生まれた自家製天然酵母で焼くパンを楽しみ、緑に囲まれて暮らすワンダーフルな日々の出来事を綴ります。

秋っぽい風が吹いてくる昼下がりの

 

平和な時間です。

 

昨晩降り続いた雨が残した雲が山を離れる最後の瞬間を捉えました。

 

三匹のお化けみたいにも見えます。

 

オバケを匹で数えて良いのやら議論のあるところでは有りますが

 

それは今日の議題に関係ないので触れずにおきます。

 

秋っぽいといえば先日栗ご飯を作りましたの。

 

道端で拾った栗を使いました。

 

山栗ですから小さいのよね。

 

親指の頭大かそれよりちょっと大きいくらいです。

 

味は良いですよ。

 

きっと自分で拾わなかったら食べられない味でしょうね。

 

市場ではお目にかかれない、とおもいます。

 

その小さい栗の皮を剥いて白米ともち米少々を合わせ、

 

生の栗も一緒に炊き込みました。

 

調味料は塩を少々。

 

これが絶妙に旨い。

 

栗の味は繊細なので塩意外に味をつけてはいけません。

 

 

ガッカリとまでは言えませんが、昨日近在の大型スーパー食品売り場で

 

栗ご飯用の皮を剥いた栗のパックがたくさん売られているのを見ました。

 

ちょうどバレンタインデーのチョコレートのような感じで

 

秋の味覚栗ご飯をお手軽に食卓へ、

 

と言うわけです。

 

背の中全てコマーシャルで動いていると認識するようになったとはいえ、

 

なんかちょっと残念。

 

栗ご飯はこんなに美味しいのに、

 

栗の味はこんなに繊細なのに、

 

栗ご飯という形だけ作り出して

 

味は二の次。

 

もう大半の人は栗の本当の味なんて忘れてしまったのでしょうね。

 

肥料をもらって肥大化した栗しか食べてないし、

 

砂糖で甘くした栗しか食べてないし。

 

残念です。

 

 

以前、

 

この小さい栗で渋皮煮を作ったこともありました。

 

美味しかったー。

 

栗の味が濃いので砂糖と煮るともう最高のデザートです。

 

何キロも作ったな。

 

でも最終的に砂糖を食べているような気になってきたのです。

 

 

栗の味は砂糖の添え物みたいになっていて、

 

あの素朴な甘さや繊細な味がすっかり消えてしまったことに気が付きました。

 

以来渋皮煮は作りません。

 

 

 

栗をいっぱい入れた栗ご飯。

 

剥くのは大変です。

 

でもその美味しさを思うと手が動きます。

 

人間って本当に自分の欲しいものを得るためには

 

エネルギーを惜しみなく使うものなのでしょうね。

 

美味しい栗ご飯を食べたい一心で

 

厄介な渋皮剥きも厭わない心意気。

 

大事なポイントです☆