右近の日々是好日。

障害者グループホームで働いています。

「現場」

2019-09-29 22:27:28 | 私の支援論
 支援を必要とする人間は、しばしば自分が生きる現場において他の人間に対する共感や、物事を反復することを周囲の人間から強調され、無力化することがあります。共感と反復の狭間において葛藤し、支援を必要とする人間が自分の現場において支援者や他の人間と協力して、自分の希望を実現できるように支援することが、支援者にとって大切です。


 支援を必要とする人間は、しばしば周囲の人間から、他の人間に対する共感を持つことが強調されます。他の人間に対する共感を持つことは、自分の心と体の安定を促し、他の人間の心情に配慮した上で自分の希望を表現するために必要なことです。一方、他の人間に対する共感を強調することは、自分の現場の状況に対する同調を促し、状況に対する異議申し立てを封じ込めるためのものとして機能する場合があります。他の人間に対する共感の意味内容を吟味し、支援を必要とする人間が的確に自分の希望を表現し、支援者や他の人間と協力して自分の希望が実現できるように支援することが重要です。


 O氏の編による『「現場」のちから-社会福祉実践における現場とは何か』(誠信書房、2002年)では、共感と反復の狭間において葛藤し、支援を必要とする人間が、支援者や他の人間と協力して、自分の希望が実現できるように支援することが大切だと論じています。


 支援を必要とする人間は、しばしば周囲の人間から自分の現場において物事を反復することを強調されます。物事を反復することは、自分の心と体の安定を促し、物事に取り組む力を習得するために必要なことです。一方、物事を反復することは、人間を退屈させ、苦痛をもたらし、人間を無力化させるものとして機能する場合があります。物事を反復することの意味内容を吟味し、支援を必要とする人間が的確に物事に取り組み、支援者や他の人間と協力して自分の希望を実現できるように支援する力量を強く豊かにすることが、支援者にとって大切です。
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