テーマ:クラシックロック(754)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
破壊力抜群の高レベル演奏ライヴ盤の真価(前編)
歴史に残る名ライヴ盤を選べと言われれば、かなり多くのロック・ファンにとって間違いなく三指に入るのではないか。そう思っているのが、ザ・フー(The Who)の『ライヴ・アット・リーズ(Live At Leeds)』という盤である。今からほぼ半世紀前の1970年2月に行われたリーズ大学(イングランド北部のヨークシャーの都市リーズにある名門校)でのライヴ録音を収めたライヴ・アルバムである。 オリジナルのリリース内容(1970年発売)は、6曲で収録時間は40分足らず。しかし、その演奏の精度、内容、破壊力とどこをとっても抜きんでている。さらに、発売から四半世紀後の1995年には、25周年記念エディションなるものが発売され、リミックスによる音質の向上とともに、曲目そのものが大幅に拡充された(その後、さらに拡充されたデラックス・エディション、翌日の別公演も一緒に収録したコレクターズ・エディションが出ているが、これらは筆者は未聴)。 本盤の特徴はというと、まず何よりも演奏内容の素晴らしさにある。メンバーのピート・タウンゼントによれば、当時の彼らには“並外れた流動性”があり、“恐ろしいほどのパワー”があったと言う。この時期のザ・フーのライヴ演奏と聞けば、“パワー”ないしは“破壊力”は容易にイメージできる人も多いだろう。けれども、本盤の演奏はただ爆発的で勢いがあるというだけでない。それに加えて、タウンゼントの言う“流動性”が実は大きなカギなのだと思う。筆者はシンセが大胆にフィーチャーされた『フーズ・ネクスト』の大ファンでもあるのだけれど、“流動性”というキーワードで括ると同作と本作のつながりがきれいに見えてくるように感じる。 さて、演奏面と並行して、当時の彼らはライヴのレコーディングそのものにも工夫を凝らそうとしていた。演奏自体の出来に加えて、録音状態についても満足のいく結果となったのが本ライヴの録音だったのだという。確かに、オリジナルの盤ではさほど気になっていなかったが、現行のリミックス・リマスターのものを聴くと、音の質がそもそも高いということに改めて驚かされる。 このままだと記事が長くなりそうなので、続きは次回更新の後編で。 ライヴ・アット・リーズ +8 [ ザ・フー ] 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019年11月22日 19時24分38秒
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