テーマ:洋楽(3285)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
大編成によるラテン・ロックの進化系
カルロス・サンタナ率いるバンドであるサンタナ(Santana)に参加経験のあるメンバーらが名を連ね、大編成でラテン・ロックにジャズやソウルといった要素をミックスして提示するという壮大な試みが、このアステカ(Azteca)というバンドだった。中心メンバーは、パーカッショニストのコーク・エスコベードとピート・エスコベード兄弟で、メキシコ系の彼ららしく、メキシコ(同地の古代文明のアステカ)をモチーフとしたのだろう。 1972年に彼らの第1作として発表されたのが、この『アステカ(Azteca)』というアルバムであった。実際、曲の内容やモチーフにも、メキシコやラテンといった要素が濃い。 1.「太陽の石(ラ・ピエドラ・デル・ソル)」は、有名なアステカ文明の巨大彫刻モニュメント(俗にいう“アステカ・カレンダー”)そのままの表題。その彫刻は、アルバムのジャケットに再現されているが、よく見ると細部にはミュージシャンや楽器があしらわれている。独特のリズムと展開が印象的な10.「アステカ」は、バンド名そのままの楽曲である。また、上記の1.は、リプライズ的な11.「テーマ~太陽の石」とセットになってアルバムを締めくくる役割も担っている。 他には、2.「マミータ・リンダ」、6.「ピース・エヴリバディ」など、いかにもラテンなリズムの楽曲が印象に残る。 “マンボの王様”ことティト・プエンテの楽曲である8.「アー、アー」も収録されている。 その一方で、特に聴きどころと言えそうなのは、3.「エイント・ガット・ノー・スペシャル・ウーマン」。ボレロ調、アフロ調といった雰囲気の中でヴォーカルをしっかり聴かせながら進行するが、何と言っても聴きものはニール・ショーンの疾走感のあるギター・ソロ。あと、9.「ラヴ・ノット・ゼン」はボレロ調ではあるものの、やや唐突なバラード風ナンバー。通して聴いて飽きないというべきか、はたまた統一性がよく見えないというべきか…。 インストあり、歌ものあり、ラテンあり…といった具合で、統一感が十分かと言うと決してそうでもないのだろう。とはいえ、ラテン・ロック/ジャズなどと言われる音楽がサンタナだけで完結するわけではないという意味で、なかなか面白い作品と言うことができるのではないだろうか。 [収録曲] 1. La Piedra del Sol 2. Mamita Linda 3. Ain't Got No Special Woman 4. Empty Prophet 5. Can't Take the Funk Out Of Me 6. Peace Everybody 7. Non Pacem 8. Ah! Ah! 9. Love Not Then 10. Azteca 11. Theme: La Piedra del Sol 1972年リリース。 【国内盤CD】【ネコポス送料無料】アステカ / アステカ[初回出荷限定盤(完全生産限定盤)] 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020年05月19日 17時56分22秒
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