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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2020年09月26日
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テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:ジャズ
影の薄いピアノ奏者による本領発揮盤


 エディ・グリーン(Eddie Green)というピアノ奏者は決して有名ではない。詳しいジャズ・ファンならともかく、広く一般的には“どこかで聞いたことのあるような内容な名前”かもしれない(それもそのはずで、実際、同姓同名の別の音楽家やスポーツ選手もいれば、有名な犯罪者もいる)。このエディ・グリーンは、フィラデルフィアを拠点に活動したピアニストである。派手な活動をしなかったとはいえ、ソニー・クリスやパット・マルティーノなど有名ミュージシャンとの録音も経験している。

 1933年生まれで2004年に亡くなった彼が生前にリリースした作品で、通の間で高い評価を受けているとされるのが、本盤『ジス・ワンズ・フォー・ユー(This One's for You)』である。1994年にフィラデルフィアで収録されたもので、その演奏内容は、よき時代のモダン・ジャズの伝統を引きずりながら、実にスウィンギーで、トリオのバランスも選曲のバランスもプロの妙といった作品に仕上がっている。

 自前の曲(2.,3.,7.の3曲)とそれ以外のナンバーのバランスもよいが、グリーン自作のものは本当にどれも出来がいい。曲として優れた出来というよりは、何よりも演奏内容に曲がマッチしているという点がいいのである。とくに、表題曲の2.「ジス・ワンズ・フォー・ユー(ディス・ワンズ・フォー・ユー)」はしっとりとピアノを聴かせ、3.「イン・アウト」はスウィング感いっぱいにテンポよく聴かせる。それ以外に特に注目したい曲を少し挙げると、1.「ユニット・セヴン」はこのトリオ演奏の息の合った演奏にリスナーを惹き込むのに相応しい冒頭曲だと思う。また、5.「スプリング・キャン・リアリー・ハング・ユー・アップ・ザ・モースト」はデューク・ピアソンの曲だが、演奏内容を聴けば、なるほどと感心してしまう選曲。

 かなり昔から日本ではピアノ・トリオが偏愛される傾向にある。ここ数十年だと、甘ったるい豪華なピアノ音に酔いしれる趣向の盤も多いけれど、本盤のようなものは、ある種“硬派”という言い方をしてもいいのだろうと思う。そして、そうした“硬派”なピアノ・トリオも、もっともっと聴かれてしかるべきだという風に考えてみたりもする。


[収録曲]

1. Unit Seven
2. This One's For You
3. In'n Out
4. Spring Can Really Hang You Up The Most
5. Jeannine
6. All The Things You Are
7. Skeeter's Kitchen


[パーソネル・録音]

Eddie Green (p)
Tyrone Brown (b)
Jim Miller (ds)

1994年9月26~27日録音。
 



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Last updated  2020年09月26日 06時07分44秒
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