ロシア大統領プーチンの性格や運勢などを占う術者は他にも大勢いると思うので、私は戦争に特化して読み解いてみたい。


◎蔵星から読み解くプーチン



ウラジミール・プーチン

1952年10月7日生まれ


今回のロシアによるウクライナ侵攻を上記の生年月日が正しいとしてロシア大統領プーチンの生まれ持った干支と九星の命盤を通して見てみる。


先ずその人物の問題点を読み解くにはその人物が持つ蔵星と言うテーマを読み解かなければならないので生年月日の盤から探してみる。


蔵星とは年盤から月盤、年盤から日盤、月盤から日盤と見て、対冲、つまり真向かいになる九星と干支のこと。


この蔵星が重なる時がその人物が何らかの大きな出来事を起こしたりする時である。


盤の周りにあるア、ハ、冲はそれぞれ暗剣、破、対冲の略で凶星で悪い働きをする時である。





先ず、生年盤の震宮に己「亥」と一白で暗剣、その下の生月盤を見てみるとその真向かいの兌宮に辛「亥」と九紫暗剣。


これで亥が対冲なのが分かる。


また生年盤の兌宮に「五黄」、その下の生月盤で見るとその真向かいの震宮に「五黄」。上の亥の対冲と重なるので五黄が強烈に出る。


生年盤の乾宮に癸「巳」と四緑、同座が寅、生月盤でその真向かいの巽宮に丁「巳」と六白で対冲。


これで巳が対冲で、生年盤では寅と同座していることに注意。


生年盤の震宮に己亥と「一白」暗剣、右の生日盤でその真向かいを探すと兌宮に戊子と「一白」。


これで一白が対冲。そして生年盤の震宮に居る対冲の亥と兌宮にいる亥、そして五黄が重なるので亥が強烈に働く。


生月盤の坎宮に甲「寅」と「三碧」、生日盤でその真向かい側の離宮に庚「寅」の「三碧」。


これで寅と三碧が対冲で、寅は生年盤の乾宮に巳と同座していて、三碧は生年の九星と重なるのでプーチンの生涯を通しての性格として強く出ると見る。


共通星の二黒、八白は重要なポイントとして出て来る。


つまり、プーチンの蔵星は寅・巳・亥と五黄が最大のキーワードとなる。



◎戦争の出発点


先ず今回のウクライナ侵攻の出発点を調べるとロシアがジョージアに侵攻したのが2008年でこの時プーチンは任期の関係から大統領じゃなくて一旦首相に下がった時であるが実質的な影響力は強い。


ジョージア侵攻はウクライナとジョージアが2008年にNATO加盟申請したことによるロシア側からのリアクションで、更にロシアはハイブリッド作戦によってジョージア側からアクションを起こさたように見せ掛けグレーゾーンを展開し西側の対応遅らせることに成功、そしてジョージアを実質占領に成功。


ハイブリッド作戦とは直接の軍事力を投入する前にゲリラ、テロ、工作員などを敵国へ投入、サイバー攻撃による通信・重要インフラの妨害、インターネットやメディアを通じた偽情報の流布などによる影響工作を複合的に用いた手法のこと。


このハイブリッド作戦をプーチンが再び大統領になりウクライナへの方向へ向けロシア軍に殆ど被害を出さず、自らの関与も否定しながらクリミア侵攻が成功したことからロシアのハイブリッド戦略が顕在化した。





クリミア侵攻の2014年は甲午四緑年、プーチンの生年盤で甲午を探すと兌宮の甲午五黄。


甲は殻から芽が出て来た状態、午は針、急所を打つ、四緑は交渉、駆け引き、五黄は戦争。


その前年を見ると2013年は癸巳五黄年、生年盤で見ると乾宮の癸巳四緑で歳破・対冲の凶星で巳が強く出てる。況してや巳と五黄は生年月盤で向かい合う蔵星である。そして2013年の中宮には寅が同座している。


寅は再出発、巳は執念、五黄は戦争。特に生年盤の四緑は交渉や駆け引きを表すが破れや冲が付いてるのでプーチンの場合は交渉と言うより恫喝となる。


また2013年の2月は生月日盤の蔵星である甲寅で二黒月、4月は丙辰九紫月は生月盤において丙辰五黄月の破になる。九紫はアイデア、文書。 11月は癸亥二黒月で亥は生年月盤の蔵星、どちらも暗剣掛かり。


まとめると20132月にクリミア侵略への腹が決まり、4月に具体的な作戦立案をさせ、11月に戦争準備をさせたと見る。


もちろんロシアの国家戦略としてのハイブリッド戦略は継続的に仕掛けられてる上での話しだが、このように生まれた時の干支と九星が重なる時は当人の行動に強く出る。


そして2014年の2月、甲午四緑年丙寅八白月に侵攻。寅は生年盤の蔵星巳と同座、そして月日盤の蔵星である。


なので遠因は2008年からだが、ウクライナ侵攻の始まりは2013年に設定する。


この2013年、2014年からは親ロシア派武装勢力たちへの継続的な軍事支援や北方領土への戦闘機配備は別として軍事的には大きな動きを見せて居ないので、短期的には線路の周期や三合の周期が当てはまらないが、しかし戌年を飛ばせば午年から数えて今年の寅年は九目なので三合の周期通り。


その前年の巳年から凶の応期である四・七・十線で考えると今年の寅年は巳年から数えて十目なので当てはまる。


なのでやはり政治戦略だけでなく占術上に於いても今回のウクライナへの侵攻は2013年〜2014年のクリミア侵攻から始まっていると見ていいだろう。



◎ウクライナ侵略



では去年の2021年辛丑六白年をプーチンの生月盤を見るとやはり巽宮の巳の六白対冲で、巳は蔵星である。そして2月が生月日盤の蔵星である庚寅の五黄月、5月が同じく蔵星の癸巳、6月が甲午一白月。上にも記したがこの6月の甲午を生年盤で見ると兌宮甲午五黄、一白は生年日盤の蔵星。


甲は殻から芽が出て来た状態、午は針、急所を打つ、六白は勝負、五黄は戦争、一白は苦悩なので相当の焦りがあったことが分かる。


プーチンの年齢も考慮すれば最後の大勝負に撃って出たと言うことであろうか。


プーチンを流年月法と言う5年スパンで見る方法で見れば20212月〜翌202112月まで年と月が同じ流れになり象意が強くでる「年月同流」期間となる。


生年盤の巽宮の庚子二黒を月盤に掛けると丁巳六白冲なので巳の作用が強く出る。また日盤に掛けると甲午七赤の破、甲午は生年盤で見ると兌宮(七赤定位)の甲午五黄。


したがって流年月法で見ても去年からが生まれ持った星の作用が強烈に発動してるのでプーチンの並ならぬ強い意志を表してる。


つまりウクライナへの侵攻は去年の2月で腹が決まり、5月に作戦立案させ、6月に決定を下してる。


実際にロシアの部隊投入は11月ごろには行われていて、12月にはロシア軍175千人がウクライナ国境沿いに集結している。


そして今年の壬寅五黄年壬寅二黒月、つまり2月の侵攻開始直前にウクライナ東部のドネツクとルガンスの独立を承認しミンスク合意を破棄、戦端が開かれ現在に至る。


寅と五黄はプーチンの蔵星、二黒はプーチンの共通星である。寅は再出発、手直し、五黄は戦争、二黒は墓。


ロシアから見てウクライナは西南の坤宮、月盤を見てみるとプーチンの共通星の八白に暗剣、月破、対冲とすべての凶星が付いている。


◎核ミサイル使用はどうか?


では、戦略核は規模が大き過ぎて使わないとしても局地戦や示威行動として戦術核ぐらいならやりかねないとして、それはいつか?


今年で言えば11月、辛亥二黒月となる可能性が高い。


辛はドリルや大針、貫く気、亥は木偏を付けると核でしかもプーチンの暗剣掛かりの蔵星、二黒は墓でプーチンの共通星である。


それは流月法で見ても今年の10月〜翌20233月まで今年の11月の干支と同じ辛亥で九紫の暗剣、年盤に掛けるとやはり甲午五黄、日盤に掛けても蔵星の一白であることからも分かる。



◎最終的な和平合意はどうか?


さて、停戦、和平合意がいつになるか?


三合の周期で見て早ければ6月、遅ければ今年から数えて5年後の午年、凶の周期である四七十線で見ると早ければやはり6月、若しくは9月か12月、遅ければクリミア侵攻から13年目、今年から数えて4年後の2025年の巳年、巳を蔵星と考えると最終的な和平合意はここに可能性が高い。


それはウクライナのゼレンスキー大統領やアメリカのバイデン大統領を見てないから何とも言えないが、プーチンの蔵星の巳が発動となれば有利な交渉で終結の可能性が高い。しかし今回のようにミンスク合意を一方的に破棄して侵攻開始したことを考えると和平合意も束の間の停戦に過ぎない。何度も言うが巳は執念である。


ただ経済制裁が現時点でも打撃を受けてるので、やはり早期終結となると6月〜12月の間と打算するか。


いずれにしろウクライナ軍民の頑強な抵抗に遭い緒戦のグダグダな進軍から現在、真偽は分からないが中国との国境に配備された部隊や樺太・北方領土に配備された部隊などを約半数をかき集めたらしいので、もし本当なら近々再びロシア得意の大規模な無差別絨毯爆撃の上での総攻撃が予想される。


◎まとめ


話が広がり過ぎるのでプーチンの命盤に限って論を展開してきた。もちろん国際政治での場なので各国首脳も含めて考慮しなければ本来占断は出来ないことである。しかしプーチンに限って言えばその蔵星の巳の働きが強く、その象意は執念。


旧ソ連時代をKGB将校スパイとして頭角を表し、ソ連の崩壊を目の当たりにしたプーチン。それはそれまでエリートコースに乗っていた彼にとって「強いロシア」を取り戻す執念の始まりであった。


そのことはソ連崩壊当時を流年月法で見ると、生月盤の乾宮は庚戌八白、同座が未、庚は大きな壁、傾く、戌は滅、八白は変化、未はそのまま未解決である。それを生年盤に掛けると癸巳四緑、同座が寅で、癸は強引に、巳は執念、四緑は整う、寅は再出発や手直しで破れと冲が掛かってることからも分かる。


つまりプーチンにとってソ連崩壊は最悪の事態であり、自分が建て直し復興するための執念の炎を燃やす始まりであった。


今やロシアのトップにまで上り詰めたプーチンにとって祖国とはロシアではなくソ連以外の何者でも無い。ソ連の申し子なのである。


つまりプーチンの執念とはレコンキスタ(領土回復)、旧ソ連時代までの領土拡大である。況してやNATOの東方拡大など地政学上の問題だけでなくプーチンの根本思想からも断じて許す訳にはいかない。


もっと言えばウクライナを始めNATOもそれ以外の国々も自国の領土を自国で防衛出来ない国(非核国)はもはや国家として認めておらず、プーチンに取っては旧ソ連時代の所領と言うのみならず、もっと言えば空き地同然なのである。


それは我が国に対しても防衛を日米同盟に頼っているどころか実際にアメリカの占領状態が続いて居るので、プーチンに取って日本は主権国家としては見ておらずアメリカの単なる占領地である。


なのでその先住民に対して平時から仕掛けるのがハイブリッド戦略なのである。


プーチンを英雄視したり、ユダヤ陰謀論を盛んに振り回してロシアに対する批判の矛先をアメリカやユダヤ金融資本、DS(ディープステート、闇の政府)、イルミナティや果ては爬虫類や宇宙人に向けさせる言説がネット上に於いてかなり散見されるところを見ると、ロシアの戦争遂行上に於ける常套手段であるハイブリッド戦略は我が国に於いても功を奏してると言えるだろう。


これはアメリカがロシアを追い詰めて行く国家戦略と同じように、プーチンと言うよりロシアの国家戦略の一環なのである。


ロシアは日本にとって第一の脅威である中国に続き第二の脅威である。


我が国も一刻も早く頼りない日米同盟だけでなくNATOのような集団的自衛権に基く各国との強固な共同防衛即応体制、EUNATO諸国が参加する「ハイブリッド脅威対策センター」のような機関の設置が望まれる。