一対一で目を離さず一緒に勉強すると、たった一回の授業でさえも、生徒さんのその時点での実力も分かるし、どの偏差値帯の中学に合格してゆくかも分かります。(受験2年前時点で)
そこから、どのようなアプローチをすれば合格できるか逆算してスケジュールを立てます。
ともに学ぶ時間は、裏を返せば限界点を見極める作業でもあります。
限界点が分かったら、私はそれ以上のことには手を出しません。
能力には限界があるので、範囲内で80%発揮できることに心血を注ぐほうが効率的だからです。
しかし、ただひとつ例外があります。
人は何かを始めるとき、次の3つのきっかけがあります。
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結果はどうであれ、それをやることが楽しい。またはそれをやるのが好きだ。
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褒められるとうれしい。認められるとうれしい。
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叱られるから、脅かされているからやる。
超えられない限界点ですが、上の①が加わった時のみ、事態は変わります。
「勉強が楽しい」という、実体のないエネルギーは、想像をはるかに超えて強く脳に作用します。
このように書くと必ず「うちの子勉強嫌いなので、楽しむどころではないのです。どうしたらよいのでしょうか」とのご質問を受けます。
それは、現在の実力に相応したところを80%以上理解していないからです。
これでは「楽しさ」など出てきようもありません。