動的平衡2 福岡伸一
1自由であれという命令
生物の最終的な目的が自己複製(繁殖)であるよう。
しかし、様々な生き物の振る舞いを見るとそうは言い切れない。
ランダムな変異のうち環境に適したものが残るダーウィニズムだけでは説明できないものがある。
それは繁殖以外に自由であれという命令。
2なぜ多様性が必要か
ソメイヨシノのたねは発育能力がない。挿し木で増えた。
個体を丸ごと作り出せるのは受精卵だけであるが、植物は細胞の一つから再生可能。
チョウの幼虫はどんなにお腹が空いていても特定の種類の葉しか食べない。それは周りとのバランスがあるから。
地球というネットワーク、動的平衡を守るために多様性が必要。
3植物が動物になった日
植物は自前で合成できるが、動物には体で作れない必須アミノ酸がある。
自分で食べることで必須アミノ酸を補給する。
4時間を止めて何が見えるか
5バイオテクノロジーの恩人
日本人の消化腸内には海藻を消化できる細菌があるが、欧米人にはない。
風土に応じた腸内環境がある。(滞在すると適応する)
6生命は宇宙からやってきたか
地球誕生が46億年前、最初の生命が誕生したのは38億年前、とすると無細胞時代は8億年。
生命全体の歴史から考えると8億年は短すぎる。
・パンスペルミア説:地球ではなく他の惑星で生命に必要な動的平衡が行われ種として地球に付着した説。
7ヒトフェロモンを探して
動物のような明確なフェロモンは人間にはまだ明確になっていない
8遺伝は本当に遺伝子の仕業か
DNA(遺伝子)が書き換えられないかぎり、獲得した形成は遺伝子しない。
遺伝子が書きかえられるのではなく、遺伝子のスイッチが入るタイミングが影響しているのではないか。