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精進料理で精進します

2020年12月03日(木)

ああー、仕事が忙しい。

ああー、あと1日しか。

ああー、精進しないと。

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いよいよあと1日に迫った。

さすがに練習しないとね。


無謀な自分を嘆く。

しかしいつもそう。


精進料理を食べて精進しよう。

最後になればいつもそう思う。


12月23日に出る本のタイトルも決まったし。

「仏になったら仏を殴れ」とはどんな意味?


仏とは、・・・自分だ。

自分のなかに仏がいる。


え?という人も死ねば仏になる。

でもその時に後悔しても、遅い。


もし後悔したなら自分自身を殴れ。

生きているうちはしっかり生きろ。


精進料理でも食べて、ね。


ところで精進料理って?


高橋ヨロンさんの有料メルマガにあった

江田さんのありがたーいお話しから転載。


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心に沁みる掲示板のことば

「精進料理」        江田智昭(僧侶)  


師走ということで、今年も早いものであと1か月となりました。「お寺の掲示板大賞2020」の大賞作品が来週の月曜日(12月7日)に発表されるため、現在メディア対応に追われています。  12月2日・9日と2週連続で大阪MBSの『ちちんぷいぷい』に出演しまして、9日に「お寺の掲示板大賞2020」の賞作品を私が紹介する予定です。また、12月3日に発売される雑誌『東京人』に「お寺の掲示板の楽しみ方」という原稿を寄稿しています。もしよろしければご覧ください。  


ところで、先日浄土真宗のお寺に配布されている『唯』という冊子に寄稿させていただきました。内容は「お寺の掲示板」とは全く関係のない「精進料理」に関する記事でした。この記事には結構反響があったのですが、文量が限られていて、調べたことのごく一部しか書けませんでした。そこで、今回はこの場を借りて、「精進料理」をテーマに書かせていただきます。


■お釈迦様が亡くなったのは「豚肉」が原因だった?  

「精進料理」という名前はそもそも何に由来しているかご存知ですか?この名称は仏教の在家信者が一族の命日等に肉食を避けて食べる「精進物」という言葉に由来しているそうです。現在は一般的に「仏教者が食べる野菜のみを使った粗食」を指しますが、2500年前に仏教が生まれたころから仏教者は同じように野菜のみの食事を取っていたのでしょうか?実は仏教が生まれた頃のインドでは仏教者が肉を食べるのは全く珍しいものではありませんでした。  お釈迦様は80歳の時に鍛冶工の子チュンダから食事の供養を受け、その時に食べたスーカラ=マッダヴァによって食中毒になり、それが原因で入滅しました(亡くなりました)。スーカラは「豚」、マッダヴァは「柔らかい」という意味がありますので、注釈者のブッダゴーサによると、「柔らかでなめらかな上等の豚肉をよく調理したもの」となっています。つまり、「豚肉」を食したことが原因となって亡くなったといわれているのです。  

現在は「豚肉」ではなく、「キノコ」だったのではないかという説もでています。しかし、『ブッダ最後の旅をたどる』(大法輪閣)の中で奈良康明師は、「インド仏教でも後代には比丘は肉食を嫌うようになり、中国でははっきりと菜食に切りかわったため、仏教の開祖である釈尊ブッダが豚肉を食べて亡くなったのでは困る、というのできのこ説が主張されたのだという推定もある」と述べておられました。  

仏教の初期の時期はお釈迦様も仏弟子たちも普通に肉を食べており、当時、弟子のデーヴァダッタが肉食を禁ずる規定を提案した際にお釈迦様は拒否しています。このように肉を食べることには寛容でしたが、食べてもよい肉に関しては条件が存在しました。


■仏教徒が食べても良い肉とは?  

東京大学教授の下田正弘氏の論文「三種の浄肉再考―部派における肉食制限の方向―」(『佛教文化』東京大学仏教青年会)によると、   1.自分が食べるために殺されるところを見なかった動物の肉(不見) 2.自分が食べるために殺されたと聞かなかった動物の肉(不聞) 3.自分が食べるために殺されたと知らない動物の肉(不知)  これらは「三種の浄肉」と言われ、このような条件を満たした肉は僧侶でも食べることができたそうです。人肉、象肉、馬肉、犬肉に関しては食べることが禁じられていましたが、それらを除いた「三種の浄肉」であれば食べることが基本的には可能でした。  


このルールであればチュンダに差し出された豚肉を食べても何も問題がないことになります。ですから、お釈迦様が豚肉を食べたとしても当時違和感は全くなかったことでしょう。ただし、肉食を勧めないヒンズー教の影響を受けて、仏教者の中でも肉食を嫌う人々が少なからずいたようです。この影響は後代徐々に仏教教団内で大きくなり、インド内の仏教者の間でも肉食が禁止されます。

・ 

タイ、ミャンマー、カンボジア、ラオスといった上座部仏教(南伝仏教)のエリアでは、初期仏教の流れを引き継いでいて、僧侶が上記の「三種の浄肉」であればいまでも食べることが認められています。ですから、現在世界の仏教者が全員肉食を禁止されているということは決してありません。  では、肉を食べることに寛容な東南アジアの南伝仏教に対して、どうして中国や日本などの大乗仏教では肉食が禁止されるようになったのでしょうか?それは大乗経典が大きく影響していると言われています。


■中国や日本で独特な発展をした精進料理  

大乗経典の一つである『楞伽経(りょうがきょう)』は禅について説いていたため、特に中国の初期の禅宗でも重視されましたが、この経典の中では「不殺生」が強調されていました。この『楞伽経』や『大般涅槃経』などの内容が大きな影響を及ぼし、最終的に僧侶の肉食は完全に禁止されるようになったようです。また、その後の『梵網経』(主に大乗仏教の菩薩戒をまとめた経典)の中でも「肉を食せば大慈悲の仏性の種子を断ず」と書かれており、肉食が非常に強く否定されています。このような経典の存在があり、中国や日本では肉を食さないのが一般的になりました。  


日本では特に精進料理は独特な発展を遂げ、野菜の中でも食べてはいけない野菜が登場します。それは「五辛(ごしん)」と言われる野菜です。「五辛」は「五葷(ごくん)」とも呼ばれ、臭みや辛みのある5種類の野菜「ニラ、ネギ、ラッキョウ、ニンニク、野蒜(のびる)などのネギ類」を指します。  これらを食べることが禁止された理由が吉村昇洋師の『精進料理考』(春秋社)に以下のように述べられていました。  


『首楞厳経』に「まさに世間の五種の辛菜を断つべし。この五種の辛は熟せるを食すれば淫を発し、生をくらわばいかりを増す」とあるように、修行生活に必要のない性欲や、根本的な三つの煩悩(三毒)の一つである「怒り」をみだらに高めないという側面があったようである。  日本では食べてもよいとされる食材が非常に厳しく制限されていきました。このように制限されていったからこそ料理の際に工夫が生じ、さまざまなオリジナルの精進料理が生まれたのでしょう。現在、日本で発展した精進料理は日本のみならず、アメリカやヨーロッパなどでもヘルシーフードとして大変強い関心を集めています。みなさんも「精進料理」に興味をもってみてはいかがでしょうか?


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この記事へのコメント

12/4のひとり紅白申し込みましたが、URAが送られ来ません。お調べください。
no

Posted by 津坂良一 at 2020年12月03日 04:51 | 返信

いよいよ、明日ですね
めっちゃんこ楽しみです

Posted by 宮ちゃん at 2020年12月03日 06:48 | 返信

仏教徒が食べてもいい肉、浄肉、とても興味深く読みました。私は過去にタイ、現在はビルマに住んでいますが、どちらの国も上座部仏教徒が大半を占め、日本人よりはずっと敬虔な仏教徒だと言えると思いますが、どちらもかなり肉を食べるので違和感を感じていました。そのくせ蚊を殺してはいけないと言ったりします。それで、一度ミャンマー人の友人が私のこの浄肉について説明してくれたことがありましたが、双方の語学力が足りずにはっきり理解できませんでしたが、今回よくわかりました。ありがとうございます。でもねー、やっぱり蚊を殺すのが可愛そうで肉をバンバン食べるのは浄肉だからいいっていうのが共感はできません。

Posted by サウォ at 2020年12月04日 04:04 | 返信

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