放任主義の私にとって、ケージのメンテナンスは、生体とのスキンシップをはかれる貴重な時間である。
両爬虫類は人には懐かないが、慣れることはあるし、ハンドリング時に体調を確かめられるのだ。
こちらの漆黒のヘビは、シマヘビの色彩変異である。
カラスヘビと呼ばれる個体で、月読(ツクヨミ)くんと名付けた。
脱皮の手助けになると思い、石を設置している。
さて、シマヘビを飼育してみて思ったことは、コーンスネークやヒバカリと比べると、神経質で臆病である。
気が荒いと言うよりは、臆病なので、攻撃に転じることがあるのだろう。
そのような性格だからと言って、ハンドリングが億劫になってはいけないのである。
ツッキーはまだ子供なので、今のうちに人間に慣れさせないといけない。
臆病なまま成体になり、手が付けられなくなると、将来的に困るからだ。
私もヘビも同じ生き物、お互いに慣れるものだ。
臆病なヘビだからこそ、ハンドリングは必須である。
このように、頭を押さえると暴れない。
臆病な性格なので、ピンセットからマウスを食べることも無い。
これはお互いに根気がいるようだ。
上を見詰めていると思ったら、壁伝いに登り始めた。
ツッキーが蓋部分にある出っ張っているツメに頭を突っ込もうと、もがいていたので、窒息等の事故に繋がると思い、ケージを変更することにした。
アフリカツメガエルを入れていた広めのケージに移した。
広くなったことで、シェルターを設置できた。
シェルターはいずれ撤去するが、シマヘビが想像以上に神経質なため、一時的に導入。
皮肉的に、臆病なツッキーは、シェルターを設置したその夜に置いておいたマウスを食べたのであった。
こっそりとマウスに食い付き、シェルターの中で、もぐもぐと飲み込んだのである。
神経質なヘビが拒食をしている場合、シェルターを設置するだけで、食べることがあるらしい。
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