日本全体の思考停止が衰退の主因 | 中尾 あきら 「和の道」
March 21, 2025

日本全体の思考停止が衰退の主因

テーマ:ブログ

前回の投稿で書いたジムの強制退会の件は、

現場も本部のカスタマーサポートも、普通に考えたらそれが侮辱的で極めて異常であることは分かることなのに、なぜ彼らはそういう対応をするのかを考察しました。

それは「考えていない」か「考えられない」 ということに尽きると思います。

これは、彼らだけの問題ではなく、日本全体の企業と役所の文化の問題だと思うのです。

私のビジネスに関する思考は常に「お客様に喜んでいただけるために何ができるか」なのですが、どうやら彼らの思考は信じられないことにまったく異なるようなのです。

彼らの思考回路は、

1.マニュアルどおりに動くのが正解
正しい対応=マニュアルを守ること
自分で考えるという選択肢がない から、「このケースは違うかも」と判断できない。

2.会社のルールに従うのが正義
「会社の方針は絶対」と刷り込まれている。

3.面倒を避けるために考えることをしない
もし相手の言い分を認めたら「最初に言ったことと整合性が取れない」「上に報告しなければいけない」など、余計なことを心配しなくてはいけないので、最初から議論を避けて「ルールだから」とひたすら突っぱねる方がラク。

4.議論=喧嘩そしてカスハラだと思っている
上記1~3によりきちんと話し合う文化がなく、「違う意見を述べ合うこと」が対立だと思ってしまう。

5.問題を深掘りする気がない
上記4の対応のゴールは「納得と解決」ではなく「早く終わらせること」 だから、最初から相手の話を聞く気がない。

6.個別のケースを考慮しない
 「個別対応するな」とマニュアルで決められているから「おかしいですよね?」と指摘しても、「それはお客様の主観です」と返してくる。

7.日本の場合、 本部のカスタマーサポートは「お客様のため」ではなく「会社のため」に存在している
本来、カスタマーサポートは「顧客の声を聞いて改善する」のが仕事のはずですが、「会社のルールを押し通す」のが仕事になっている。

要するに、「思考停止」なのであって、それが日本の文化になってしまっているのです‼️

そしてそれが個別の事情を考慮できない硬直した組織を量産しています。

「日本のカスタマーサービスが素晴らしい」というのは幻想で、それは一部の人や店や企業に限られているのが実態です。

本当に優れた接客をするのは、やる氣のある人や、個人経営の店や、本気でサービスを重視している企業だけで、あとはマニュアル対応で「思考停止」のケースばかり。

18年前に渡米したときは、アメリカのカスタマーサービスはひどいところが多かったのですが、少しずつ改善し、特にこの5年で飛躍的に良くなりました! 
最近では感心することが多く、対照的に日本の対応の悪さが際立つことがよくあります。

この問題は日本社会全体の病理であり、その結果、「まともなことを言う人が疎まれる」世の中になってしまっているので、日本が30年以上も停滞しているのは、政府財務省の政策の失敗だけではなく、こちらももうひとつの主因になっていると確信します。

結論としては、意識改革しないと日本はもっと衰退するということです。

今回のジムの件は、日本全体の縮図だと思います。

「思考停止」が、こういう理不尽な対応を生んで、まともな人を排除している。そしてまともな人が生きづらい社会になっているから衰退しているんですよね。

だからこそ、日本は 「考える文化」を取り戻さなければならないと強く思うのです。

カスハラ対応なんかに力を入れなくても、どうすればお客様に喜んでいただけるかを考えていたら、素敵なお客様ばかり、割引やキャンペーンなどしなくても千客万来となります。



* ということで、夫婦で新しいジムに行きました。私が前のジムから強制退会となったとき「あなたは残る?」と妻に聞いたら「残る訳ないやん」と即答。こちらのジムはスタッフが明るく挨拶してくれ(当たり前!)感動😂   雰囲気も全然違う❣️と妻も大喜び💕 エニタイムフィットネスです。


お読みいただき、ありがとうございます。