出し入れするよ、ハニー。プラモデルの製作というのはけっこう暇が出来るので御座る。接着剤や塗料の乾燥がそれで御座る。ホコリを気にしなければ、乾燥の間に次の切削、とか出来るの御座ろうが、拙者は完成を気にしてやらないので候。その間に本を読んだり、こうしてブログを更新したりするので御座る。
さて。
新しい話、と予告しておきながら、また古い話。試みに問う、ではTASCAMのUS-600の前は一体何だったのか?それは、まさしく、エレクラスタジオがPCベースに移行した時に、島村楽器の店長さんに勧められたオーディオインターフェースで、エレクラスタジオはそこから始まったといっても過言ではない、その名もM-AUDIOのQuattroというヤツだったのね。
コレも4in4outのスペックで、コレを元に今のエレクラスタジオの機材が構築されていったのね。だから、そのXP終了の折にリニューアルする時に一番最初に上げたスペックは4in4outというチャンネル数だったのね。
その構築された機材というのが、この間AmpliTubeの話をした時に出てきたボーカルブース用の小ミキサーにつながるわけ。コレがけっこうエレクラスタジオの売りで、なぜならば、ウチのスタジオは不規則な八畳ちょっとオーバーという敷地の部屋を、背の高いビデオ棚で区切って、その片方を録音専用のブースにしているのね。
防音は完全ではないけれど、ある程度は囲ってあるし、天井にシーツを張ったりカーテンをつったりして、かなりデッドな環境を構築しているし、誰からも観られない、なんなら真っ暗にも出来るので、集中するにはもってこいのスペースなのね。一応ボーカル録りを想定しているけれど、他の録音にも使える。
ココで肝心なのが、そこに誰もいないって事。まず壁代わりの棚の向こうと遣り取りをしないといけない。マイクのセッティングとかがすめば、本当にそこに一人きりになるからね。遣り取りというのは、例えば、自分の声を大きくしたいとか、クリックの音を小さくしたい、ガイドラインのメロディを大きくとか。
昔のエレクラは仕切りがなかったので、直接声をかけて遣り取りしていた。しかし、結局操作するのは私で、ちょうど好い頃合いは、私の腕次第(笑)、となってしまうわけ。ボーカル録りなんかは、できる限り唄うことだけに集中したいでしょ?そういうとき、いちいち曲を止めて、もうちょっと自分の声を上げてもらえますか、ハイもう一度やってみます、ああ上げすぎです、下げて、この遣り取りだけでけっこうな時間を食うのよ。
それを全部ボーカルの手元で、しかも自分で調整できたら良いと思いません?
コレを実現しているのが我がエレクラスタジオです(笑)。まぁ、プロのスタジオならキューボックスと言って、普通に常備されている機材なんだけどね。それをアマチュアレベルで用意しているのは、ウチぐらい?まぁ、とにかく、PC本体を操作している私としても、めんどくさくなくて良いわけです。こっちもこっちの操作に集中できるからね。
ボーカルが操作できるのは、バックの音量、ガイドラインの音量、自分の声の音量、クリックの音量、ボーカルにかけるエコーの具合。ココに昔は、弾き語りや、デモのデータ録りのためのピアノの音量もコントロールできた。昔はレイテンシーの問題で、ソフトウエアで鳴らすとどうしても遅れて聞こえるから、ピアノを弾く方も慣れが必要だったんだよね。ウチは私以外、ほぼプレイヤーばかりだったからそういう所はこっちでカバーしていかないといけなかったのよ。今はかなりレイテンシーが低減されているから、ソフトウエアでも十分通用するけどね。
以上のようなキューボックスを実現するにはボーカルの手元に小さなミキサーがひとつあれば良いんだけど、DAWからの音を出す時、最低限四つの音がパラレルで出せなくてはいけない。バッキングのステレオ、ガイドラインの音源からの音、そしてクリック。
おや?一つ足りないぞ、自分の声は?
それはもう一つの秘訣があるんだけど後回し。とにかく、DAWからの音、つまりはボーカルを録る時に無くてはならないDAW発信の音には四つ必要、だという事ね。DAW側はいくらでもルーティングできるけど、音の出口は四つ必要。
それが4in4outというスペックの一番の目的。廉価な2in2outあるいは1in2outでも録音は出来る、でも、自分の唄い安い、或いは演奏しやすい形を構成する、あくまでも環境整備には最低限、4outというスペックは外せないと、エレクラは考えています。まぁ、ウチのスタジオの矜持だね。
ただ、実際使ったのが姫だけなので、あまり効果的ではないというか、どんな環境でも唄えるヤツだから、ああ良いんじゃない、程度なんだけどね。なので、やはりエレクラは歌い手さんを募集しています。
さぁ、スペックの理由はご理解できたですか?多少値は張りますが、良い環境で歌いたい、というボーカリストの方には是非参考にして頂きたい。実際私がギターを録る時は、オペレーターがいないんで、やっぱり一人でやんなきゃなんなくて、ギターを弾いて、止めて、マウスを弄ってまた弾いて、コレが面倒なのよ。自分一人でも、音の調整的なモノは最初にミキサーでカチッと決めとくと、まだ楽なのよ。まぁ、実際はミキサーよりはオペレーターが必要なのかもしれないけど、ちなみにエレクラスタジオはそちらの方も完備しております、私だけど(笑)。
なんてね、久しぶりのレコーディングが近いので機材のテストをしたよ、って言ってみました。もうずいぶんと生音の録音はご無沙汰ですからね。しかし、全部特に不具合もなく、経年変化でマイクホルダーが買い換えを余儀なくされた以外は、すべて往年のまま良い音してます。コレも使わなくてもちゃんと掃除、メンテナンスをしていたおかげです。ああ、いわゆる金魚すくいと呼ばれるウインドスクリーンだけはこの度綺麗に洗いましたけどね、ってコトで。
それでは今日はこの辺で、ごきげんよう