『言葉の意味「とし」編 その十一』

今回のシリーズの最終回です。

「とし」という意味から、言葉をたくさん出してきましたが、今回は熟語で『とし』と読む物を幾つか出してみたいと思います。

『とし』と読む熟語を考えて、一番最初に思い浮かぶのは「都市」でしょうか。それ以外に「杜詩」と書く言葉もありますが、それ以外にはあまり綺麗な言葉はないんです。

都市：とし：繁華な都会。人口が集中する、政経・文化などの中心的地域という意味でも使う。
杜詩：とし：中国、唐代の詩人、杜甫の詩。
妬視：とし：ねたんで見ること。嫉視『シッシ』
徒死：とし：むだに死ぬこと。犬死。
屍死：とし：肉をきりきざむなどしてむごたらしく殺す死刑。

（三省堂　大辞林、講談社　日本国語大辞典　第二版より）

良い言葉ではない締めになりますが、表現の一つとしては、「犬死」を「徒死」と書いたり、嫉妬の視線を「妬視」や「嫉視」と書いていくのは、豊かな表現になって良いのではないかなと思います。参考にして頂ければ幸いです。

今回はここまで。次回更新は昨年の一文字を見ていきたいと思っています。
今回のシリーズも最後までお読みいただきありがとうございました。

ではまた。