開けちゃダメったら、開けちゃダメ | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「災害ユートピア(disaster utopia)」という言葉がある。
これは、大規模災害の後に一時的な現象として発生する理想郷的コミュニティを指す呼称。
これをタイトルとする『災害ユートピア』(レベッカ・ソルニット著) が出版されたのは
1995年のこと。
「不幸のどん底にありながら、人は困っている人に手を差し伸べる」
こんな言葉から、この書は始まる。
誰もが不幸のどん底に陥ったような時に人は、相手を思いやり、
さらに困っている人に手を差し伸べるような行動をとる。
人間にはそういった一面がある。
わがチェコ語講師は、東日本大震災の時には、日本の大学院生だった。
その彼女は週末になると決まってボランティア・バスに乗り、被災地に向かった。
チェコ人がそんなところにやって来るのも珍しく、非常に可愛がられたとも言っていた。
今回は、WBC野球のチェコチームを応援する意味で出かけ、
大使館で交流会を持ったと言っていた。
何らかの手助けをしようとする思いは、誰しも自然に生まれてくるもの。
要は、そんなものに対して素直であるか否か?そんなところにあるようだ。
彼女に限らず、日本国中から若者たちが自らの意志で被災地に飛び込み、
積極的な救援活動を展開した。

こんな「災害ユートピア」が語られるが、その一方では凶悪な事件も起きている。
「闇バイトで強盗」といったことも起こっている。
人は簡単に凶悪犯にもなれる。
ユートピアを生み出している一方で、混沌の世界が広がっている。
我らが社会は、いわゆる「パンドラの匣(はこ)」の中にいるようでもある。
このパンドラの匣だが、オリジンは、ギリシャ神話。
開いてはいけないパンドラの匣を開けることによって、社会に悪と混沌が広がったとされる。
我々が生きている世界は深い闇の世界とも言える。
まさにパンドラの匣を開けたかの如くでもある。

だけども、そのパンドラの匣の隅(すみ)をつつくと、
もう一つ入っていた。
それは、、、「希望」

我々人間には、それが残されている。

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<了>