ニュージーランドに移住じゃぁ〜 | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
一日に数本書いていますので、遡って読んで下さいね。

 

・・・・・・・っということで、日本が沈没したり、どこかの国に占領されたと仮定しましょう。

 

すると日本人は難民となって、どこかの国に移住しなければなりません。

 

どの国が受け入れてくれるかは全く考えずに、ニュージーランドに移住したとしましょう。

 

だって、経度は大体同じだし(NZが30度東寄り)、北と南の違いはあるけれど緯度も大体同じ。

 

どちらも太平洋にあって、東の端っこ。

 

島の形も何となく似ています。

 

同じく四季があります。(NZのほうが涼しい)

 

ニュージーランドと日本を比較すると、

 

人口  482万人 対 1億2600万人(日本の3.8%)

 

面積  268,021 km² 対 377,944 km²(日本の約4分の3)

 

移住できないことはないですね。

 

乱暴な話だとは分かっているけれど、あくまで架空の話として聞いてください。

 

ニュージーランドは牧畜の国。

 

牧草が豊富だからです。

 

移住してきた日本人は酪農を始める人もいるかもしれないし、勤勉な日本人だから農耕を始める人もいるでしょう。

 

しかし、やっぱり日本人の得意な工業を主体にした国作りを進めるはずです。

 

ニュージーランドの鉱物資源はどれくらいか知りませんが、やはり原材料は輸入に頼るはずです。(鉱物資源は日本より豊富みたい。)

 

お隣のオーストラリアとは中国と違って関係が良く、必要な資源は安定的に供給されるでしょう。

 

そして、何年かかるか知りませんが、ニュージーランドは日本とそっくりの国家に生まれ変わるのです。

 

・・・・・・・

 

ここからが話の本題です。

 

赤道を挟んで北と南の違いがあっても、同じような島国なのに何でニュージーランドは日本のような経過を辿らなかったのでしょう?

 

なぜ輸出の主力産品が羊関連で、自動車を輸出する国家にならなかったのでしょう?

 

大きかったのが歴史です。

 

8世紀にポリネシア人が住みつくまで無人島だったのです。

 

その後、イギリス人によって「発見」されたのが17世紀。

 

19世紀の後半になってようやく本格的な植民地化が始まります。

 

縄文期(石器時代?)から人間が住み着いていた日本とは、歴史そのものが違うのです。

 

もし、発見していたのがイギリスではなく日本だったら・・・と空想するのは面白いですね。

 

だって、ニュージーランドが第二の日本になっていた可能性はゼロではないでしょうから。

 

・・・・・・・

 

さらに空想を進めます。

 

ここから面倒だからNZとします。

 

今の日本とは違い、NZはずいぶん楽ちんな国家となるはずです。

 

なぜなら、周辺に脅威となる国がないのです。

 

日本を悩ませてきたロシアがいません。

 

日本を常に狙っている中国も存在しません。

 

日本に言いがかりをつける韓国や北朝鮮もいません。

 

・・・ということは、防衛費がずいぶん低く抑えられることです。

 

余った予算を福祉に回せば、さらに豊かな国家になることでしょう。

 

・・・・・・・

 

ここまで空想を膨らませていくと、ハタと気がつくことがあります。

 

そんな国家は、もう日本ではないのではないかと思い至るのです。

 

今の日本を日本たらしめているのは、長い歴史の背景があるからこそです。

 

中国から文化を輸入していなければ、日本はこれほど発達していなかったはずです。

 

もちろん日本人の持つ勤勉さという資質によって、日本独自の文明を築いたのは誇りとすべきです。

 

ロシアという潜在的な脅威がなければ、明治以降の歴史はずいぶん変わったものになっていたはずです。

 

イギリスによる植民地化のリスク、アメリカの恫喝。

 

それらによって、日本は鍛えられたのです。

 

そして、今も鍛えられている最中なのです。

 

NZに移ったらという荒唐無稽な空想をすることによって、今の日本を考えるヒントになるのではないでしょうか。

 

ぼくには現代の日本人が、何かフワフワした考えに支配されているように見えるのです。

 

バブル崩壊、連続する自然災害、そしてコロナによる心理的・経済的な影響。

 

これらの事象によって、ボディーブローのように日本人の自信が削がれているように思えて仕方ないのです。

 

世界の東端にある島において、独立を維持し繁栄することが如何に困難なことか、いま一度原点に還って考える必要があると思うのですが・・・如何でしょう。