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【映画】天使と悪魔 [映画評]

大ヒットした『ダ・ビンチ・コード』に続くラングドン教授シリーズの第2弾です。


天使と悪魔 スペシャル・エディション(1枚組) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2010/04/16
  • メディア: Blu-ray



映画では第2作ですが、原作では『天使と悪魔』が第1作です。
今回のテーマは秘密結社イルミナティです。
イルミナティは実在する秘密結社ですが、科学を信奉した結果、キリスト教から迫害された歴史があります。
そのイルミナティが復活し、コンクラーベに参加する枢機卿のうち次期法皇の有力候補4名が誘拐されます。
さらに生成されたばかりの反物質が盗まれます。
イルミナティからバチカンに脅迫状が届きます。
1時間ごとに1人づつ枢機卿を殺害する、そしてバチカンを滅ぼすと。
脅迫状のシンボルから専門家であるラングドンが呼ばれて、警察を一緒に捜査を開始します。
というのがざっくりとした流れです。
本作ですが、小説で読むと抜群に面白いです。
ですが、映画で見ると、脅迫状をヒントに枢機卿が殺害される現場を突き止めるのですが、推論がかなり弱く、風が吹けば桶屋が儲かるレベル以下ではないかと思ってしまいます。
象徴に合わせて殺害するのはイルミナティの犯行であることを偽装するためだと分かりますが、1時間ごとというタイムリミットを設定する理由が最後までピンときません。自分の理解力不足だとは思いますが。
原作だと反転しても同じ文字となるシンボルが重要な意味を持ちますが、映画ではそれほど触れられていません。
小説のあとがきによると、このシンボル作成にかなり苦労したようです。
ラストはダンブラウンらしい、どんでん返しも仕掛けられています。
このあたり、かなり手堅い作りで、いろいろな微妙な違和感が、最後に繋がるような形式になっています。
製作費1億50百万ドルに対して興行収入4億86百万ドルなのでヒット作ですが、前作と比べるとだいぶ落ちてしまいました。
キリスト教の暗部を抉り出す作品は、やはりキリスト教世界では抵抗があるのかもしれません。原作がずっとハラハラドキドキが続くうえに、かなりのボリュームがあるので、映画化するさいにどこをどう切り取るのかが難しかったのかもしれません。
それでも十分に楽しめる映画だと思います。

ダンブラウンの大ヒット小説の映画を見たいひとのために!
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