今日から10月ですね!(^^)!
ブログ更新をすっかりさぼってしまって、気がつけば、ひと舞台終わってしまいました(笑)
しかも芝居が終わって、一カ月近くたってしまいましたが、ちょっと頭の整理を兼ねて、総括してみたいと思います。
実は、9/5~9まで、昨年に引き続き、シアターKASSAIにて、自主企画の公演をやっていました。
演劇企画イロトリドリノハナ第2回公演『人生のおまけ~Collateral Beauty~』
というやつです。
今年は、前回と違って現代もの。
そして、原作も何にもない私の完全オリジナルでした。
ストーリーは、65歳で定年退職した元校長、耕平さんが、ある日突然、ペルーに移住して、インカの遺跡発掘をやりたいと言い出す、ただそれだけの話。
ただそれだけなんだけど…海外に行ったこともないような保守的な常識人で、よくいえば真面目人間、人と違うことをするのが嫌いなお父さんがなんでいきなりインカに行くの?ってなとこから、話が動き出す。
どうやら、誘ってる若い女がいるらしい、とか、バックに怪しいボランティア団体がついてるらしいとか…
そこに家族の思惑や家庭の事情がからみ、お金の問題もとびだす。
要するに、人生80年時代の「第二の人生探し」の物語です。
ちょっと昔、人生って大体6~70年、プラスアルファだと思ってた時代があって。
80年も90年も生きるって、よっぽど運のいい人だけだと思ってたのに、
いまはそれが当たり前になりました。
人生の尺が変わる。
それは、例えると、マラソンで42.195キロ先のゴールを目指してて、「あとちょっとで完走だ」と思ってたら、
係員が来て、「あ、すいません、あと5キロありました」っていわれるようなもの。
なんだか話が違う。
いや、最初から47キロだと思って走ってたんなら、それはそれでいいんだけど、いきなり伸びるって、なんか…
ペース配分ってあるじゃないの。
…騙されたような気分。
あと5キロ分、この先の人生、どう生きろってのよ。
しかもその上、子どもたちは、年老いた親のことなんか眼中にない。
でもちゃっかり親の年金はあてにしてて、なんだかんだと頼ってくる。
いやになっちゃうな~
といったような感覚なんじゃないかと…思うのです。
つまり、残された人生が10年くらいって思えば、まあそれなりに過ごせるか、とも思えるけど、
あと20年、いやもっとあるかも、って言われると、
「え?ってことは、生まれたばかりの子どもが成人するくらいの年月がまだあるわけ?」って言いたくもなる。
いい年して、いまさらなにができるっての、と思いつつ、
かといって、何にもやることがなくて、ぼーっとしてるのもね、…ボケても嫌だし…。
…てなわけで、残りの人生は、神様からもらった「おまけ」だと思って、
今までの人生とは全く違う新しい世界にチャレンジする!
はい。
そんな男とその家族たちの物語でした。
で!
今回すごくやりたかったのはコメディです。
このようなお話を真面目に語るんじゃなくて、お客さんと一緒に、思い切り笑い飛ばしてしまいたい、というのが、大目標でした。
でも、内容的には、すごく切実な面もあり、今の世相を反映してる部分もある。社会的なテーマもひそませる。
だから、ただのお笑いじゃなくて、実はかなりほろ苦い…、そんな物語を作りたいと思いました。
さて、実際できたものは、どうだったのか?
それは、観た方に判断をゆだねるとしますが…
私なりにはすごくたくさんのチャレンジをができて、この半年は、とても充実した期間でした。
それから、なによりも稽古が楽しかった。
きっとそれは、関わってくれた役者さんやスタッフさんのおかげです。
色んな事があったけど、稽古場でも楽屋でも、みんなめっちゃ笑ってた。
それがよかったのかな、と今、しみじみと感じています。
みなさん、本当にありがとうございましたm(_ _)m
さて、次はどうするか…
やりたいことは、いっぱいあるんだけど、
少し休んで、ちゃんと頭を整理して考えます。
といいつつ、今月からは役者に戻る予定
なんと、この度シェイクスピアに挑戦!
しかも2本同時に!
それから、10~11月はバレエの発表会もあったりして
相変わらず、「歩きながら考える」というより「走りながら考える」私です(笑)
写真は、ゲネプロが終わった後、私の話を聞いているときのキャストの皆さんの表情です。
カメラの五味さんが撮って下さいました。
みんなすごくいいな、と思ったので、載せてみます。
力が抜けてて自然なんだけど、集中してて、ただ人の話を聞いてる。
いい集中…こんな反応を、舞台の上で見せられたら、ほんとは最高なんだけどね。
演出としても役者としても、勉強になりますね