間違いの連鎖…あたしはこうして乗り越えた。
その日は、間違えてばかりでした。
ガスの点検が午前中に来るというので、いつもより早起きして準備していました。
ところが予定の時間になっても来る気配がありません。
どうしたのかなぁ?と思いながら、お知らせのチラシを見てみたら、明日じゃん!
あれ?この東京ガスからのお知らせは、前に2〜3回チェックして今日だと確信していたのに…、なんで間違えて覚えたのかしら?
明日は、外出しなければいけない用事があるのに、どうしましょ…。
早起きしていたおかげで時間に余裕があったので、今日のうちに外出の用事を済ませるようにスケジュールを組み直し、明日の午前中の時間を確保することにしました。
明日また早起きしなくちゃだけど、仕方ありません。
お昼前に外出しようと、電車乗り換えアプリで電車の時間を確認しようとしたら、目的地に行く路線で遅延が出ている表示がありました。
その理由を探るためにツイッター検索してみたら、どうやら20分前に人身事故があったらしい。
だったら、1時間くらい電車が止まってしまうだろうから、出発を30分ほど遅らせることにしました。
そろそろ電車は動いているだろうと思い、家を出て駅に着くと、少しダイヤは乱れているものの、何もなかったかのような雰囲気でした。
実際は、人身事故などなかったのです。あたしが見たツイッターの記事は2日前の出来事だったことがわかり、1時間ほどロスしてしまったのでした。
あ〜あ…。
外出先で用事を済ませ、帰りのことです。
ラッシュアワーを避けるために夕方早めに帰路につきました。
途中、夕焼けに浮かぶ富士山が見え、駅のホームの先端で写真を撮ったりして…。
このときはまだ、のちにタヌキに騙されることになるとは、知るよしもありませんでした。
慣れていない鉄道路線を使っていたので、乗り換えの時も行きたい方向のホームをしっかり確認して、電車に乗り込みました。
まだ混んでいない時間帯のため、座席に座れてスマホをいじっていたところ、次の駅のアナウンスが流れました。その駅名を聞いて…、
「あれ?逆方向に乗った?」
引き換えさなくちゃと思ったのですが、次の駅は、ホームに出て階段を登って逆方向の電車に乗り換えなければならず、面倒だったので、ホームをまたがなくていい駅まで進むことにしました。
結局3駅進んだところで降りたら、ちょうど反対方向行きの電車が到着していたので、乗り込みました。
また座れて、ホッとして電車にゆられ、だいぶ進んだところで流れた車内アナウンスの馴染みのある駅名に、完全に逆走していることがわかったのです。
つまり、最初に乗っていた電車が正解だったのです。
なんで逆走したと思い込んでしまったのでしょう?
結局、階段を登って反対ホームへの階段を降りて、通勤ラッシュに巻き込まれて帰り道についたのでした。
もちろん混み始めた電車内では、座れません。
行ったり来たり戻ったり、キツネかタヌキに化かされているような自分が嫌になっていたところ、乗っていた各駅停車が快速に抜かれるため、しばらく停車してしまいました。
プツッ!
何かの糸が切れて、ついていない自分を呪う気持ちが充満していきました。
「こりゃダメだ!」
間違いの連鎖をリセットするため、乗っていた路線にあるご飯屋さんに寄るため、途中下車することにしました。
しかも、通勤ラッシュのピーク時間を避けられるし…。
ということで、おいしいご飯を食べて、気持ちがハッピーになり、45分の道のりを3時間もかけて家に帰ったのでした…。
タイトルに「あたしはこうして乗り越えた」と書きましたが、乗り越えちゃいないです。受け流しただけでした。
この日、学んだ教訓!
どんなに間違えても、何回道を外れても、結局どうにかなる!
時間に余裕があれば、なお良し!
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