結城と美香は、また、扉を叩きはじめた。

そして、叩き続けた。


二人は、まわりの迷惑なんて 関係なくなっていた。


美香は、何度も陽子の名前を読んだ。




“美香?”美香は、突然、後ろから名前を呼ばれた。



美香が振り替えると、後ろに陽子が少し笑いながら、

コンビニの袋を持って、立っていた。




陽子が話出した。



“やっぱり美香だ。帰ってくる時にアパートの下から見て、

部屋をドンドンされているから、凄く怖かったんだよ。美香でよかった~。

でも、なんで、ここにいるの?”



“えっ、昨日のことが心配で、来たんだよ。お店にも来なかったし…”


“そっかー ごめんね、心配かけちゃったんだー、ごめんねー”



美香は、違和感を感じだした。



陽子は、いつもより話し方がゆっくりで、穏やかだ。



でも、話していても、どこか、上滑りな感じだ。

それに、陽子の視線が全然動いていない。



“トシは?”結城が口を挟む。



“いるよ、中に…。もう、動・い・て・い・な・い・け・ど…”



陽子がゆっくりと、一点を見ながら、淡々と話した。





【happy?(43) 終わり】








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結城と美香は、トシの家に到着する。 



トシの家は、二階建てのアパートの二階部分の角の部屋だった。



そして、トシの部屋の電気は、付いていた。



美香は、家の中の音に、耳をすましてみた。



音は、何も聞こえなかった。



結城が呼び鈴を押してみる。



何の変わりもなく、扉も開かない。



結城が、扉を叩く。



何も、変わりがない。



結城が、思い付いたように、

トシの携帯電話に電話してみる。



トシは電話には出ない。

そして、何も変わりがなく、何の音も聞こえてこない。



今度は、美香が陽子の携帯電話に電話をしてみる。



陽子も電話に出ない。



でも、家の中から、微かに、携帯電話の着信音が聞こえた。



二人は、目を合わせた。



美香は、一度、電話を切る。

そして、もう一度、陽子に電話をしてみる。



一度消えた微かな着信音が、家の中から、再び、聞こえ出した。





【happy?(42) 終わり】





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麻紀と圭介は、お互いがお互いを意識しながら、仕事していた。



気が付くと、目が合ってしまうことも、多くなった。

そして、お互いにさりげなく、視線をそらす。



何回かそんなことがあると、

麻紀は、圭介を意識した、この歯がゆい雰囲気の中で仕事を続けることが嫌になってきた。

なんか、自分らしくないと思った。



目で追って、目があったら、視線をそらしているなんて・・・

麻紀は、それが嫌だった。



だから、麻紀は圭介がひとりのタイミングを、見計らって、すぐに、話しかけた。



“圭介、今日の夜、空いてる?”



圭介が、少し、ビックリした顔で、応える。

“空いてますけど・・・”



“じゃ、飲みに行こうよ、今日。私、今の感じが凄くダメなんだ。

私と圭介の間に、変な雰囲気流れてる気がする。こういうのダメなんだ。”



“わかります。僕も、変な感じだなぁって・・・”



“でしょ!だから、今日の夜、はっきり答え合わせしようよ。

もう、こんな、雰囲気は無しにする!だから、飲みに行く!”



“了解です!じゃあ、早めに仕事を切り上げます。”



そして・・・



麻紀と圭介は、二人で飲みに行った。



たぶん、二人ともわかっていたことだけど・・・

二人が出した答えは、継続だった。



お互いに、止めておいた方が無難なことだとわかっていたから、

余計に、今を大切にしたくなる。



お互いを大切にしたくなる。

だから・・・継続する・・・。



そしてお店を出て・・・

麻紀と圭介は、麻紀の家に向かって、一緒に歩いていて行った。





【happy?(41) 終わり】




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