僧侶星人テックウカイ(鉄空海)

出羽三山の一つ、山形県湯殿山のある寺に200年もの間祀られていた異形の即身仏。
その正体は異星人だった。

時は江戸時代、湯殿山のふもとに巨大な宇宙船が墜落し、村人数百人が犠牲となる大惨事が起こった。
宇宙船のただ一人の生存者テックウカイは、焼け残った寺の住職に助けられた。

彼らアースラ星人の目的は、パワースポットである湯殿山に満ちる霊気の採取と地球侵略であったが、テックウカイは住職の暖かい心に触れ、数百人の犠牲者を出したことに心を痛め、仏門に入り即身仏となって、犠牲者の魂を供養することを決意したのだ。
そして現代に至るまで、その亡骸は秘仏「鉄空海上人」として大切に祀られてきたが、数千年の寿命を持つ彼は、実はミイラとなってもまだ死んではいなかった…

やがて再び、アースラ星からの侵略船が来襲した。
鉄空海は、彼らの目的を阻止すべく立ち上がった!
武器は、経文が生み出す波動による破壊音波と修行によって身につけた念動力だ。

果たして異星人に仏の力は通用するのだろうか!?

怪獣デザイン

今回の怪獣(異星人)は、山形県鶴岡市などのお寺に祀られている即身仏をモチーフにしていることは言うまでもありませんが、それに加え、まるで異星の怪物のように見えるエイの干物(下図)を合体させて考えたものです。
干物の頭部がまるでお坊さんの被り物(燕尾帽子)のように見えるな、と思ったことから閃きました。

怪獣デザイン

ミイラ怪獣といえば、案外いそうでいないもの。
一番有名なドドンゴはミイラ怪獣とはいうものの、実際はミイラ化した怪獣ではなく、ミイラ人間の伴侶動物でした。
ミイラ(っぽい)怪人というのはいろいろいるけれども(註1)、設定上ミイラ化した怪獣というのは、「新・世界の怪獣」(秋田書店)に登場する、インカ族によってマチュピチュの地下御殿にミイラ化され封印されていたイガールとゲガくらいのものでしょうか。

ネーミングは鶴岡市のお寺に祀られている偉いお坊さんの即身仏といえば「真如海上人」「鉄門海上人」「鉄竜海上人」など「鉄」とか「海」が付くものが多いので、そこから頂戴しました。

 

(註1)「魔神ハンター ミツルギ」に登場するサソリ軍団の親玉、魔神サソリは異星人なのにまさに即身仏のミイラそのもの(造形が非常によくできていてインパクトもあり怖い!)。他にも「鉄人タイガーセブン」のギル太子、「超人バロム・1」のミイラルゲなど。「宇宙刑事シャイダー」の神官ポーも醜悪な素顔がまるでミイラのようですね。

(公開日:2015/12/09 最終更新日:2023/02/18)

僧侶星人テックウカイ(鉄空海)” に対して1件のコメントがあります。

  1. ジョニー より:

    『見た目は恐ろしいけど、本当はウルトラマンのような正義の宇宙人』というのがカッコいいです。
    戦いを終えた後は、地域の人々から暖かく迎えてくれるのでしょうね。
    ある意味、別のサイトで展開している『ご当地怪獣』に近いような気がします。

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