豚のローザ | イタリアでモロッコごはん

イタリアでモロッコごはん

イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

かつて、トスカーナの田舎で

農家をやっている友人宅にいた

巨大な豚、ローザの事を想い出した。

 

 

ローザはピンクまたは薔薇という意味で

この場合薄ピンク色の豊満な身体なので

ローザという名前が付けられたのだと思う。

 

 

ローザは可哀想に、

自分で身動きが取れないくらい太っていた。

 

 

その日は飼育している山羊を

炭火グリルにしてくれた。

 

 

なんだかモロッコみたいだ。

 

 

このお宅の息子さんは

山羊を絞められるのだ。

 

まるで犠牲祭で各家庭で羊を屠るように。

 

 

山羊の炭火焼きは

全然臭みがなくて、ジューシーで美味しかった。

 

モロッコで食べる羊も

全く臭みがない。

何故日本で食べるマトン肉があんなに臭うのかは不明。






 

 

翌年またこの農家を訪れて

うちの子供達は、

 

「豚のローザはどこ??」

 

と聞いた。

 

 

すると、

「あぁ、ローザ?残っているのは、ほら、

 あの天井からぶら下がっているプロシュットよウインク

 

ローザはあらかた加工されてしまったらしい。

 

 

子供達は、「えポーンガーン滝汗ガーン

 

そうか、あれがこうなるのか!!

 

という学びを、軽いショックと共に理解した。

 

 

羊は頭まで丸焼きにして

脳みそもフツーに食べるけれど

 

豚の脳みそって見たことないね。

どなたかご存知ですか??

 

 

その日は畑にニョキニョキ生えている

そら豆のサヤをもいできて

生の空豆をマルツォリーノという

弾力のあるセミハードチーズと共に頂いた。

 

 

街中で生きていては解らない

色んな事を子供のうちから理解すること、大切ですね。

 

 

石臼で挽いた古代小麦は

大きな繊維が沢山混じっていて

うす茶色をしている。

 

 

それで作ったクロスタータというタルトが

香ばしくて美味しくて、

甘党ではない私もペロリと食べてしまった。

 

 

贅沢な時間

贅沢な食材

贅沢な空間

だけど質素な暮らし。

 

 

誰もが一度は体験するべき

そして食への概念が覆されるのを

感じてみて頂きたい

トスカーナの自然の中での贅沢スターラブ